中根すあまの脳みその137

ここ数日はずっと眠っている。
数時間に1回のペースで目を覚ますが、追い打ちをかけるようにまた目を閉じる。
身体は元気なので若干の罪悪感がある。だけど、それすらねじ伏せるようにまた、目を閉じるのだ。
そんな、人でなしと思われても仕方が無いような数日の中で気づいたのは、人間は眠ろうと思えばいつまででも眠れるということだ。今までの人生の中で培った経験からすると、人間は眠りすぎると眠れなくなる、それどころか、頭や身体が痛くなり、目を閉じることすら苦痛に感じられる、そういった生き物のはずだった。しかし、必ずしもそうではないということが、分かった。理由はわからない。別にわかる必要もない。

1日の大半を夢の世界で過ごすと、その、突貫工事でつくられた虚構の世界の方が居心地が良いような気がしてくる。そしてぼんやりと思う。このまま眠り続けていれば、自分はこちらの世界の住人になってしまうのではないかと。それならそれで良いような気がする。
思えば、そんなようなことを1年くらい前に、短編小説(と言えるほどの代物ではないが)の中で書いたような気がする。
私にとって眠りは、逃げ、だ。
逃げて、逃げて、一体どこに行くのかは知らないが、まあ、たまにはそんな逃避行も悪くはないと、思うようにしている。

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