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『デート・ア・ライブ』概論①

1.はじめに

『デート・ア・ライブ』概論では、橘公司著・つなこイラストのライトノベル『デート・ア・ライブ』全22巻+αを1巻ずつ見ていき、それに文学的批評を加えることを目的とする。

第一回目となる本稿では、イントロダクションとして『デート・ア・ライブ』という作品とその魅力を紹介する。

なお、この概論の性質上物語の核心に触れたりそれを類推できるような表現を使用することがある。

ネタバレ防止の観点から、既読あるいはネタバレOKの者のみを対象とする。

2.『デート・ア・ライブ』とは

橘公司によるSF、ラブコメ、戦闘アクションといったジャンルのライトノベルである。

TVアニメ化・映画化もされており、現在('22/4/29)では第4期目が放映中である。

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初版第一巻は2011年3月25日に刊行され、10周年を迎えた後、今年で12年目となる。

既刊は完結済みの本編が22巻に短編集が10巻、資料集・設定集やイラストを担当するつなこによる画集など多岐にわたる。

また、橘公司監修のもと、東出裕一郎著のスピンオフ『デート・ア・バレット』も刊行されている。

あらすじや舞台設定などについては次回1巻を取り上げる際に詳しく見ていく。

3.『デート・ア・ライブ』の魅力

『デート・ア・ライブ』の魅力は緻密な設定と美麗なキャラクターにある。

この作品は基本的に1巻~2巻で新しいキャラクターが登場するため、最終巻に向かうにつれて豊富なキャラクターを操る技術が必要となる。

また、随所にちりばめられた伏線を終盤で回収していくさまは鮮やかで見事なカタルシスを感じさせる。

つなこ氏によって彩られたキャラクターは甲乙つけがたいほど美麗で「キャラが立って」おり、キャラクター数が多いにもかかわらず彼女らの個性が光る。

具体的な伏線やキャラクターの個性は次回から1巻ごとに見ていく。







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