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【日々のこと】時間が育てるもの

去年の10月、お家を建てました。
元は夫の実家。義理の父母の家を建て直す と言う形で、新築の家に義両親と同居しています。(同居の話はまた詳しく書きたいです 笑)

私には家を建てたらしたいことがありました。

それは、おうちで干し柿をつくること。

そんなこと?
と思うかも知れませんが、私にとっては憧れの風景でした。

この便利な世の中で、わざわざ手を掛けて作る愛しさ、軒下にコロンとした渋柿が太陽の力で少しずつ甘くなっていく姿、言いようのない切なさと懐かしさに胸がきゅんとします。


さっそく、義母に相談し干し柿を作って良いか尋ねました。
もちろんよ、と二つ返事で答えてくれたので、次の日には袋いっぱいの渋柿を買いに行きました。

1歳の子どもを抱っこしながら、40個近くの柿を持って帰るのはかなり目立ってたようで、
「干し柿作るの?頑張ってね!」「懐かしいわね」「重たいでしょ?手伝いましょうか?」
渋柿を持ってるだけで、心がほっこりするお声掛けて貰いました。


おうちに帰り、義母に作り方を習います。
まずはヘタの葉っぱを取って、皮を剥いて、お湯を通して、紐をくくって…
単純な作業でしたが、丁寧にすればするほど目の前の柿たちの可愛いこと可愛いこと。

「物干し竿じゃ味気ないやろ?」
と、義父がお庭で長い竹を組んでくれました。
長い竹に整然と並ぶ姿は、本当に美しく、これぞ私の夢でした。

「私のわがままに付き合ってくれてありがとう     ございます」
片付けをしながら義父母にお礼を言いました。

「私も干し柿作るの好きなの。でもそんなに食べる人もいないし、もう何年も作ってなかったわ。 嫁ちゃんみたいに若い子が干し柿つくりたいなんて言ってくれて、懐かしかったわ、ありがとう」  

義母から、そう言って貰えました。
まだまだ同居を始めて1年と少し。私と義両親の関係もじっくりと丁寧に育てられるかな。

周りの温かさを感じた、初干し柿作りでした。


とは言ってもまだ干しただけ。
食べられるようになるまでもう少し。
今度は美味しくできました!!と記事が書けますように。

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