ノイズが世界を作っているのもまた事実

この記事は2019年1月5日に書かれた下書きを引っ張り出してきて書いている「#熟成下書き」記事です。

ご褒美と呼べるシロモノ

わたくし、昨年末12月31日に自分へのご褒美的なものとしてノイズキャンセリング機能搭載のワイヤレスヘッドフォンを購入しました。中古ですが。

SONY WH-1000XM3[プラチナシルバー]

センエックス・エムスリーと呼んでたんですが、正しくはマークスリーだそうです。SONYの出しているノイズキャンセリング搭載ワイヤレスヘッドホンでは上位機種に該当するモデルです。

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(※2019年10月24日追記)
最近、これのノウハウを存分にぶち込んだ「WF-1000XM3」というワイヤレスイヤホンが出ていて、知人友人が数人買っているのですが、かなりの好評を得ています。シンプルにうらやましい。(※2019年10月24日追記ここまで)

この機種の選択は、同価格帯の「BOSE Quiet Comfort35 II」との比較検討で悩みました。おそらく私以外にも多くの人がこの選択で悩むはずです。
知人からBOSE製を安く譲っていただけるという話を提案され、いったんはBOSE製になりかけたのですが、なんやかんやあり結局購入には至りませんでした。

その後「やはり最初に決めていたSONYを買おう」などと思っていたところ、たまたま中古を見つけこの1000XM3となりました。

選択するにあたって

そもそも自営業でひとり部屋にこもって仕事しているか、客先で打ち合わせをしている私にとっては、ヘッドフォンというアイテムは実はそんなに重要ではありません。なんせ音が漏れようがそんなには気にならないのです。

だから、ギターのモニター用に2000円くらいの有線ヘッドフォンと4000円くらいのBluetoothイヤホンをひとつ持っていたくらいでした。

しかし、最近DTMを再開したことや動画の配信に興味を持ったこともあり、音の漏れない環境で、音の輪郭をはっきり聞けるものが欲しかったため、今回の購入となりました。

選択するにあたって気にしたのは以下のような点です。

・ワイヤレスであること
・音質が良いこと
・気に入って日常利用できること
・ノイズキャンセリング機能があること

ワイヤレスであること

有線は行動範囲の制約も大きいうえ私のiPhoneXちゃんにはイヤホンの差し込み口もない、またiPadやPCなど複数機器を利用する私にとっては差し替えもかなり面倒といった理由から、ワイヤレスであることは最重要選択肢でした。

レビュー等を見てもワイヤレスが途切れることはなさそうだし、ワイヤレス接続でありながら電池持ちも良さそうということから購入ポイントのひとつになりました。

実使用に際しても、他の方のレビュー通り、ブチブチ切れることもないし電池の持ちも非常にいい、とても良い出来栄えの商品だと思っています。

音質が良いこと

「良い音質」は人によって異なります。好みです。
本田翼を好きな人がいれば、有村架純を好きな人もいる、ということと同じくらい、その人の好みが大きく出る項目です。(ちなみに私はどちらも好きです。大好きです!結婚しry)

少なくとも私はこのヘッドホンの音質をとても良いと感じています。

私はヴォーカル曲もインスト曲もどちらも聞きます。
ジャンルでいうとロック系統 or ジャズ・スウィング系が多いですが、いわゆるJPOPも大好物です。そのあたり、つまり歌ものも、ピアノやサキソフォンが絡み合うようなものもどちらもかなりの再現性を持った音質で聞けるということです。私は。

今回SONYになったのは、たまたま中古でこれがあったからという偶然も大きいですが、もともとBOSEよりSONYの音質の方が私は好きだったので、結果オーライでしょう。

SONYは本当にいい製品を作ります。これで耐久性とサポートクオリティが高ければ・・・ゲフンゲフン。

私は音楽が好きです。大好きです。けっこry
10代のころはDTMをしていましたし、20歳くらいからはずっとバンドをしていました。そして30代も終わりに近づいた今またDTMを再開しました。
バンドも再開する予定です。私という人間にとっては音楽は他の何にも変えられないとても大切なものなのです。

そんな私にとって、このヘッドホンは最良の選択肢でした。

以前、別の記事でAppleのAACを始めとした非可逆圧縮音源の話についてさらっと触れました(その記事はこちら)が、そんな圧縮された音源であるAACやYoutubeの音源でさえ、素晴らしい音楽に聞こえるのです。

そこはソニー。さすがです。

ただし、私はオープンイヤーで、耳に何も付けずに音を楽しむ事になれていました。

気に入って日常利用できること

開放状態で音楽を楽しんでいた私にとって、ここだけはどうしてもマイナスポイントを付けざるを得ません。

画像2

しそじ前の男性がこんな顔してオーバーヘッドタイプを街中を着けて歩くにはかなりの勇気がいります。職質上等の人かシャーマンキングのコスプレイヤーくらいしかできないことでしょう。

いやいや室内では使えるやん?!
そうツッコミ入れたい気持ち、伝わりました。
えぇ、もちろん使えるのですが、

夏、暑いのです。冬、蒸れるのです。

マイナスポイント超でかいやんけ!
そうツッコミたい思い、届きました。
えぇ、もちろんそうなんですが、

ノイズキャンセリング機能があること

これによって上のマイナスポイントを全てとはいわないまでも7割くらいは減じてくれます。

私はノイズキャンセリング機能を有したヘッドホン・イヤホンは持っていなかったため、実際に購入するまで約半月ほど、ヘッドホンを多く揃えた大きなカメラ屋さんみたいな名前の電気屋さんに通いました。そこでノイズキャンセリングを試し、いくつかの機種で音質や自分の好みの音であるか?などを確かめていました。

実際家電量販店ではそもそも外音がうるさすぎることもあり、ノイキャン性能のチェックにはならないなと感じていました。
実際に購入して部屋で装着してみた時にはじめて

なんじゃこりゃぁああ

とYusaku Matsudaが降臨したわけです。

エグいですよ、SONYのノイキャン性能は。
目の前の色がね、無くなるんです。

世界がモノクロに変わる衝撃

私が書いているもう一つのブログ、タワシの方のブログでちょろっと触れたことがあるんですが、私は音に色がついて見える謎のバグを有しています。(そんなことを書いている記事はこちら
たとえば音楽の一フレーズだけが色づいて見えることもあれば、人の歌い声が色んな色で見えたりするのですが、たいてい単色ではなくごちゃーっと混ざっていて・・・というような感じでなかなか誰かに伝わるような言葉では表せないのですが、このヘッドホンでノイズキャンセリングをONにした時に、色がサァッと消えてなくなる感触を覚えました。

それこそ少し前のことなんで、はっきりとは覚えてませんが、色だけじゃなくて景色全てフッとなくなるような感覚だったかもしれません。

これは、私にとってとても新鮮なことで、とても衝撃を受けました。
確か中古で2万5千円くらいだったと思いますが、買ってよかった、と素直に思ったのははっきりと記憶しています。

数回つけると流石に慣れてしまい、この新鮮な衝撃は失われましたが、未だにつけるたびに「ノイキャンすげー」とは思います。

そのくらい、まわりと自分を切り分けることができるアイテムなのです。

ノイズが世界を作っている

と、ノイズキャンセリングについてさんざっぱら力説しておきながら、ちょっと反語的なことも言ってみます。

私は「ノイズ」も必要なパーツのひとつだと思っています。世界にとっても、自分にとっても。

例えば私のお仕事であるデザインでよく使われるテクスチャだって、いわば無地の上にのせたノイズです。ノイズがあるから本体が浮き出て見えることもあるのだと思います。

今住んでいる部屋は大きな道路が近いため、日中はずっと車のクラクションやサイレンの音が鳴り響いていますし、晴れた日の夜はシートがカチ上がっているようなバイクのけたたましいコール音が鳴り響いたりします。

これらの音が聞こえることは、自分にとってそんなに苦ではないことに最近気付きました。

車や生活音は人がいる証だし、下手くそなコールは微笑ましくもあります。もっと練習せえよ、とか思いながら窓を閉める瞬間がなかなかまた情緒的なのです。サイレンに限っては聞きたい音ではないですが。

私は人が好きで、生きていることが一番の幸せと感じる、キレイゴトを吐くことを恥ずかしいと思わないタイプの青クサGreen人間なので、自分への悪意をはらんだ言動以外は不快ノイズと思わないんだろうな、ということに40を前に気づきました。

ノイズがあるから世界が成立する。

成立していることを確認するためにノイズをキャンセルしてみる。

そんなことを考えながら、今日のこのブログはノイキャンしつつ書いてみました。

あいも変わらず散文ですが、散らばった私の文章もまたノイズの一部。
キャンセルせずに読んでもらえることを願いましょう。

そうだ。「ひとりぐらしになったからノイキャンいらんやん」などといったツッコミは受け付けておりません。あしからず笑

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