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効率を追求した先に待っていたこと

効率化、しすぎてませんか?

今、どうやら猫も杓子も効率化の時代のようです。
時間が来ると自動的に愛する猫ちゃんに餌をあげる機械があるかと思えば、
人間の使う杓子は、というとご飯を自動でよそう機械があったりするわけです。お寿司屋さんとかで見るあれですよ。

唐突に失礼しました。カネマサです。
同業の友人と仕事の効率化とかの話でLINEしてたらなんとなくおもしろかったんでnoteにtote。

友人(30歳ぐらい・男・イケメン)がね、LINEでこんなこと言ったんです。

「効率を追求してる時、失ってるものがある気がするんですよね。」

ですって。こじらせてますね。
彼は基本こじらせてますが、深夜23:40からのLINEに付き合ってくれるとっても良いやつです。

で、マウントとりたいタイプの私(笑)は以下のような返信をした訳です。

例えばipodの音楽ってさ、MP4って形式(正式にはAACかな)なんだけど、これって、沢山の曲をipodに入れるために容量削ってるのよ。
人には聞き取れない周波数の高い音とか低い音とかを削って。

無圧縮のデータだとCD1枚に15曲くらいしか入らないのに、MP4データにすると150曲とか入るのね。
これって効率化じゃが。(注:効率化だよね、の岡山弁です。)

でね、MP4って聞こえないはずの音を切ってるんだけど、明らかにCDより音質が悪いんよ。
よく聞くと、音の丸みとかがなくて平べったいの。
音の抑揚が足りないというか、機械音丸出しになるというか。

効率化することで、「いらない」ところ「だけ」を切ってるつもりが、
「いる」ところまで切っちゃうんじゃないかな。

どうですか?
MP4ってなんか薄いなーって思ったことありません?
なんだったらMP3の時代から

あぁ、音、薄いなー

って感じた事ありません?(デジタルネイティブ世代には問うてません 笑)

レコード→カセット→CD→MP3→iPod や NWなど

レコードやカセットまではアナログだったじゃないですか。
私はレコードは実家にあったけれど世代ではなくて、カセットテープ終焉からCDにかけての時代を育ったわけです。

そうするとMP3が出始めのころ、フリーソフトの、例えば午○のコーダとかなんとか言うエンコーダーとかでCDを変換してMP3で音楽を持ってたわけですよ。

しかし、聞いてるとキンキンするしシャカシャカするわけです。音が。
そうすると気になるのは波形データですよね、当然(笑)
当時、DTMにハマっていたので波形編集のソフトとかお手のものなわけです。

結果、がっつり周波数帯が狭くなった波形を見て、ああJPEGとかの圧縮と結局一緒なのね。と気づく訳です。がっつりしてがっかりする。
ちなみにJPEGとかの画像圧縮って言うのは、いくつか方法はあるけれど基本的には近隣の色を取って平均を取ってそれらしく見えるように加工するんです。
塗り替えちゃうんで元に戻らない圧縮「非可逆圧縮」というんですが、MP3も4もこれですね。(もちろん可逆圧縮という元に戻る圧縮方法もある)

もっとも、そんな時代を経てるとAACとかSONYのNWとかの音質は良くなったなぁと思ったりもするわけなんですが。

効率を追求した先に何が待っていたのか

さぁタイトル回収といきましょう。

効率化自体は決して悪いことではないと思うんです。
効率化しないと、効率悪いし。(頭痛が痛いみたいな感じですな)

真面目な話、効率化しないとリソース食い過ぎて動けない時は確かにあるわけです。
例えば私みたいにフリーランスでひとりヒアリングからデザインからコーディングからなんだったらシステムまでやって、リリース後の運用までなんやらかんやらやっているような人だと、それはもうとても効率がよろしくないわけで、だから通常ある程度の状況になると組織を組んで一番得意な人が得意な分野をやりなよ、となるわけです。そしたらもうそれは会社ですよ。
クリエイティブチーム的な会社組織が生まれるわけです。

けれど、ひとりで全部やると効率こそ悪いけれど、頭からお尻までカットされていない全ての「こと」が見えるわけです。

ほら、テレビや配信動画なんかでも生放送だからこそ面白かったなんてことがあるじゃないですか。
あれって予期せぬ出来事、ハプニングや想定外のことが起こるかも、という空気感みたいなものまでひっくるめて面白くなってるんだと思うんです。
それと一緒で、予期しないことから生まれることとかあるわけで。

突き詰めると、お客さんの効率悪い部分も見えてきたり、お客さんが思ってなかったお客さんの潜在的な欲求やある種の本質的なところも見えてくるのかな、とか思うわけです。実際見えてきますし。

勘違いしていただきたくないのは、ひとりフリーランスが最強だぜ、なんてひとことも言ってないよということです。

じゃあ何が一番良いのか?

効率と手間のバランスをとった自分たちならではのマイ効率化をしていくだけだと思います。
それこそ圧縮して軽いJPEGと無圧縮で重いBMPの間をとった軽くて綺麗なPNGのようなバランス。PNGのバランスです。PNG-8ですよ。

難しいですね。効率化。
だけど、効率化できることは全て機械ができることだから、これをやっていたら私たちの仕事もどんどん機械化されちゃうわけです。デザインはファジーな部分が多い、といっても言語化できている以上、いつかは完全に機械化できてしまうわけですし。

あぁ、内容、薄いなー

と思った方は私を呼んでください。
可逆圧縮型のお話しなので、真面目に3時間くらい話しますから。笑

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