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いま「海外を目指す中国人」はどんな人?

野本響子さんのVoicyに呼んでいただきました。

以前に出演した時はちょうどゼロコロナ政策が終わったばかりでしたが、今回はその後の変化、特に景況感や人々の雰囲気のようなものに焦点を当ててお話をさせていただきました。相変わらずしゃべりは下手くそなものの、自分に見えているいまの中国の雰囲気を素直に話すことができたと思うので、ぜひお聞きください。

今日はこの中でお話ししたことの一部を掘り下げます。

2つの人物像と動機

海外に出る中国人の話題になった時、そうした中国人はどういった人々なのかという話をしました。個人的に見えている範囲では、中国人が海外を目指す動機は大きく2つあると思っています。

その2つとは、①「生活のため」と、②「中国に見切りをつけたため」です。

まず、①の「生活のため」について。いま中国では景況感の悪さから若者に仕事が回らず、就職難となっています。こうした中で人々は、いま条件の悪いなかで国内で無理に就職先を探すよりも、海外でいい条件の仕事を求めたり、いったん留学などで外に出てモラトリアムの期間を伸ばすために、海外を選択するようになっています。

また留学生で言えば、これまでは単に海外留学で学歴に箔をつけてから、中国に戻って就職するというルートを選ぶ人が多かったのですが、これも中国国内の就職戦線があまりにも厳しい(というより、大卒に「見合った」とされる職がなく、より好みされている)ために、就職もそのまま海外で、というパターンが増えているようです。

そんなこんなで、ある程度の生活上の必要に迫られて中国を出ようとする人が増えています。

政治的な見切り

次に、②の「中国に見切りをつけたため」について。体制に疑問を持つ人が増え、中国の未来に絶望して中国を離れることを決意した、という層です。

進んでいく習近平氏の個人独裁化や、日々狭くなるように感じられる言論空間に不安を感じ、中国では安定的な生活を営むことはできないと判断した人々が、脱出を試みています。

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