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「内巻」に疲弊する中国人のこれから
経済学者の成田悠輔さんのこんなツイートがバズっていました。
アリが行き先を見失って他のアリに付いていくだけになると、グルグル渦を巻きはじめてみんな力尽きて死ぬまでこうしてるらしい。どこかの人間社会に似てて怖いpic.twitter.com/O4GExHtUyb
— 成田 悠輔 (@narita_yusuke) November 10, 2023
引用やリプ欄では「まるで日本の縮図のようだ」というのが盛り上がっていたようですが、僕がこれを一見して思い出したのは中国でした。
というのも、中国でここ数年流行語となっている「内卷」って、まさにこういうことだと思うんですね。
「内巻」はもともと英語のinvolutionを中国語に訳した社会学用語で、社会が一定の発展段階に入った後、次の段階に移行できず停滞することを指す。学生がネット上で、停滞から生じる有限な資源の奪い合い、組織内の無意味で非理性的な競争、そこから生じる社会的ストレスを表す用語として使用し始めたのが始まりだ。
「内巻」は中国国内の過当な競争と、それにともなうストレスを表す言葉として知られるようになりましたが、その「内巻」のストレスを加速させているものは、中国における画一化された価値観だと個人的には考えています。
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