見出し画像

KU Leuven大学での1年目を終えて

あけましておめでとうございます。2022年もどうぞよろしくお願いいたします。

ベルギー生活2年目が始まり、すっかり期間が空いてしまいましたが、KU Leuven大学での1年目の総括noteを書こうと思います。

1. 1年目を終えて

無事に1年目が終わり、2年生になりました。今月を終えれば留学の折り返し地点であることを考えると、勉強や毎日の生活に対して気が引き締まる思いです。

1年目前半は、ロックダウンで週に1回ほどしか人に会わない生活と、初めてのヨーロッパの冬に正直かなり気が滅入ってしまっていました。思うように勉強習慣が付かなかったり、勉強できてない自分に対して自己嫌悪を抱いてしまう悪い循環からなかなか抜け出せなかったのですが、暖かくなって外出が増え人に会う回数が多くなるにつれて良くなってきました。

夏前から状況も落ち着きやっと外で食事をしたり、学校での交友関係も増えてきました。私自身は夏の東京五輪でのインターンのために帰国して7-8月を日本で過ごしましたが、9月に欧州に戻ったあとはイタリア南部、パリ、オランダなどをバカンス気分で旅行しました。夏のシチリアが至高だったので来年もいこうかなと企んでいます。

画像1

2.授業について

2020-2021の特筆する点は、もちろん新型コロナウイルスによるオンライン授業です。昨年は11月にロックダウンに入ったブリュッセル、数学と統計が週1回キャンパスで任意参加の授業がある以外は、全てオンラインの録画オンデマンド形態で行われていました。ただ、1月, 6月の試験に関しては大学キャンパスでの受験が必須でした。

授業形態として、KU Leuven BBAの1年目の授業は、そしておそらく2年目と3年目の授業も、ほとんどがインプット式の授業です。

カリキュラムはこちらからご覧いただけますが、下記が1年目に履修した教科です。私の場合、日本で履修していた科目を免除申請していたので、*科目は履修免除、()の科目は単位の都合上追加で履修したコースです。

<1学期>
Mathematics for Business A
Financial Institutions and Markets
*Management
Management Project 1
*Financial Accounting A
Managerial Economics A
English
<  2学期  >
Philosophy
Psychology
Statistics for Business 1
Mathematics for Business B
Research Methods 1
Introduction to Law
*Financial Accounting B
Managerial Economics B
French (第二外国語)
(Europe as a single market)

Management Project:グループワーク、プレゼンテーションと提出物
English:レポート100%
Research Methods:30%の成績が2週間おきのオンラインアセスメント、残り70%は試験

参考までに、単位の互換については大学の成績と、自分で作成する詳しくは、こちらのKUL Exemptionのページをご覧ください。EVKに当たります。

3.50%が1年目でドロップアウト?

「右を見て、左を見て。今見た2人のうち、来年も居るのは1人だけです」と、なんとも恐ろしい前置きからスタートした大学生活ですが(オリエンテーションにて)、わたしはなんとか1年目を終え進級できました。

1年目のドロップアウトが半分、プログラムの3年をストレートで卒業するのが30%と入学時のオリエンテーションで言い渡されましたが、実際1年目を終えて友達の半分が辞めたかというと、そうではありませんでした。

この脅しの数字はどこからきてるねん。とツッコミたくなるところですが、私の友達も留学生に偏っているので、ベルギー人の学生も合わせると、50%とはいかずとも、少なくとも日本よりは退学、編入が一般的な選択肢としてある印象です。あとは、3年で卒業でなく、4年で卒業するように履修授業を組み直している学生も一定数います。

ちなみに、ドロップアウト後の進路としては、ベルギー内の大学(VUB, Odisseなど)に行く学生、ヨーロッパ内の大学へ入り直す学生、母国に帰る学生などさまざまです。

4.KUL 経営学部の良いところ、悪いところ

実際に大学で学んでみて、外からではわからなかった良さ、悪さが見えてきたのでいくつかご紹介したいと思います。

【Pros】
・奨学金有の交換留学制度
学士課程であれば、3年時前期に交換留学(一般的にEU内はErasmus, 欧州外はexchange programと呼ばれる)へ応募できる。応募するための成績基準、さらには大学別の言語や成績の基準があるものの、トップ大学で言うとUPenやWisconsin Madison、UCLなども含まれるので費用を抑えながらヨーロッパと他の地域の大学にも行ってみたい人にはもってこいのプログラムである。Erasmusであれば、派遣地域の物価に合わせて奨学金がもらえるのも魅力的だ。

・立地
欧州におけるブリュッセルの立地が想像以上に良かった。頑張ればパリやオランダへの日帰りは可能であるし、空港も近いので欧州とその周辺地域にはさくっと移動できる。私は旅が好きなので、この点においては大変感謝しているが、旅好きでなくとも帰国や国を越える移動においてこの恩恵は大いに受けられると思う。

・コネクションの機会、授業料の安さ
予想通りの点であるが、前者に関しては大都市に拠点を置く大学に共通する項目かとは思うが、大企業のパートナー、マネージャークラスのゲストが講演に来てくれること、卒業生とのコネクションは、特にインターン/就職活動においては、改めて有難いと思う。

【Cons】
・インプット重視の受身学習が中心であること
米英で聞くようなエッセイ、プレゼン、リーディング地獄ではなく、1ヶ月のテスト期間にどうパフォーマンスを発揮できるか。上記で伸びる膨大の英語を処理する力や、プレゼンスキル、ライティングスキルは身につきにくい。
また、言語科目とManagement Project以外は授業も日本の大学のような大規模レクチャー型であるので、教師との距離も遠い。

・基礎を固めるバチェラー、学問としてのマスター
KULで修士まで出ると、学士課程3年、経営修士(MBA)1年、計4年でマスターまで取得できる。同級生にもKULで修士まで取得するつもりで来ている学生が多い印象。日本では2,3年次からゼミ活動が始まり専門領域にフォーカスして学びを深める一方、弊学では学士でゼミ活動がないので、感覚的に日本の大学の1-3年前期くらいの内容を満遍なく履修し、修士課程で専門領域の授業、研究を深めていく印象。学びたい分野が決まっている学生には少し物足りないかもしれない。

・キャンパスライフ感低め
広い敷地に、緑が生い茂って、欧州風の古い建物で学問する。そんなキャンパスライフを描いていたなら、KULブリュッセルキャンパスは少し違うものになるかもしれない。歴史的建造物が多いブリュッセルではあるが、キャンパスはオフィスビルが立ち並ぶ一角の数練。大学施設も充実してるとは言い難く(図書館も開館時間が9-18時、土日祝は閉館)、なかなか映画で見るようなキャンパスライフとは違っている。ルーベンキャンパスはその点で街並みも規模感もちょうどいい。


5.最後に

noteの更新が滞ってしまっていましたが、有難いことに更新していない間もたくさんの方にフォローしていただきました。

コメント、またマシュマロにて執筆テーマや感想をいただけると執筆の励みになります!ちなみに、今から1ヶ月間の日本での帰省を終えてベルギーへのフライトに乗り込みます。それでは〜


写真はクリスマスに友達と行った茅ヶ崎の夕日です。やっぱり海辺が好き。

サポートありがとうございます!❤︎ 世界一美味しい日本食と、美しい日本語の本を買います!