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勉強とは、誰かと何かをはじめるための、未来への布石である。スタディ・リトリート WEEKLY 21.05.31-21.06.06

今週も、スタディ・リトリートの1週間を振り返ってみます。


開創する、6月第1週。

21.05.31

「スタディ・リトリートのリズム」スタート前の最終日。5:30から始まるので、お酒を飲んだら、あるいは夜ふかしたらどうなるのか、前夜の過ごし方と翌朝のコンディションとのつながりを確かめる。

僕は物書きとしてのリハビリということで、noteの文章を書き書き。言葉がもう一度あふれてくるまでにやっぱりリハビリが必要そうだけど、「ひとりきりになって、実は僕はひとりきりではなかったことに、ふと気づく」というフレーズが降りてきてホッとする。

今日のシェア相手の方(というふうにいつもは匿名にしようと思う、今日は練習会なのでリズムサポートのまいこさん)は、アカデミックな内容で継続的な学びを実践中。相手の気づきやキーワードが自分のどこかに響いてくる、不思議な感覚。そうだった、そうだった、と好奇心にスイッチが入っていく。

21.06.02

いよいよスタディリトリート初日!本当に、朝5:30に、12人で集まる摩訶不思議なリズムのはじまりはじまり。毎回、微妙にアレンジはするけれど、インストラクションはこんな感じで。

勉強は、ひとりでするものであり、同じくらい、みんなでするもの。このスタディ・リトリートのリズムは、一日の始まりに、勉強を通じて、自分が本当にやりたかったこと、"本来の自分"を思い出す時間です。

と同時に、大きなご縁の中で、わたしが生かされている意味、引き受けようとしている使命のようなもの、それぞれの人生のテーマをみんなで味わう時間でもあります。

30分はあっという間なので、必ずしもキリはよくないかもしれませんが、あまり気にしないでください。焦らず、急がす、本当はやりたいと思っていたことが、ちょっと先に進んだなあという感覚を味わってみてください。

それでは、この時間で得られた気づきを、みんなで分かち合えることを楽しみにしています。いってらっしゃい◎

大切なのは「やらなくてはならないもの」という勉強への誤解を解いていくこと。ここ最近起こりつつあること、これから起こりそうなこと、そんな大きな流れのなかで、何をしたいのかを観察すること。

今日のスタディ・リトリートは、インプット/ウィリアム・ブリッジズ『トランジション 人生の転機をいかすために』。

スタディ・リトリートのリズムもbeカレ(仮)も、トランジションのプロセスを分かち合い、支え合う場でありたい。それが僕にとっての開創。ニュートラルゾーンにあることこそ、勉強のモチベーションとなる。そこに立ち上がる確かな新しい現実を、みんなで観察し、掴んでいく。

今日のシェアリングパートナーの方は、インプット/パウロ・フレイレ『被抑圧者の教育学』。開創記念日にふさわしいシンクロニシティ。2021年6月2日(牟尼の日)は新たな誕生日。

21.06.04

スタディ・リトリート2日目。そこまでリアルに想像していなかったけれど、みんなで集うのが一日おきなのはちょうどよいな。

今日は2回目の方も多く、たまたま同じペアでもまったく違う対話ができた、というように初日との過ごし方の違いが興味深かった。肩肘張らずにそれぞれのペースで過ごしていただいたような感じもあって、このリズムのために準備してきてもいいし、直前に決めてもいい。モーニングページでもジャーナリングでも、掃除をしてもいい。そんなゆるさを大切にしたい。

今日のスタディ・リトリートは、インプット→アウトプット/ヨルゴス・カリス他『なぜ、脱成長なのか 分断・格差・気候変動を乗り越える』。

コモニングは、個人と社会全体のウェルビーイングへ向かう意志。21世紀の発菩提心(発起)は、そこからはじまる。

リスクに対抗するためにも、相互扶助で成り立つコモンズ(人間が共同で管理し共有する資源や生活システム)をベースとして社会を再構築し、集団が求めるものが成長ではなくウェルビーイングと公平性となるよう、風向きを変えていかなくてはならないのだ。(...)大切なのはGDPではない。人間と地球の健康とウェルビーイングだ。それを実現するのが、脱成長なのだ。(p17)
森林、漁場、都市空間、デジタルツール、知識、技術、音楽などもコモンズである。コミュニケーションや規制、実験を重ね、互いに支え合い、衝突があれば話し合いながら、そうした共有の資源をつくり、維持し、享受していくプロセスを「コモニング」という。(p39)

そして、この日は半年前のインタビューの記事も公開されるミラクルな展開。勉強とは布石を置くこと、だけど、それはいつの日か、大切な誰かと、大切ななにかを、ともにはじめるための試みなのだった。こうしてスタディリトリートを経て、初心への回帰を深く味わう。



何かをはじめると、言葉があふれてくる。
このいつかぶりの感覚を大切に、張り切るぞい!


はじめまして、勉強家の兼松佳宏です。現在は京都精華大学人文学部で特任講師をしながら、"ワークショップができる哲学者"を目指して、「beの肩書き」や「スタディホール」といった手法を開発しています。今後ともどうぞ、よろしくおねがいいたします◎