見出し画像

フランス ダブルコース受験当日まで

入試のエントリーが完了したら、試験曲の練習です。今年の場合は5月14日、15日の試験日で課題曲発表は3月19日。思ったより練習期間は短いので、どんな曲が出てもいいように普段から色々な曲をたくさん弾いていた方がいいですね。

5e(息子の学年)の課題曲はハイドン ピアノソナタHob:49最終楽章 と バルトーク バガテルop.6-2です。あとは初見演奏も一題あります。課題曲のプログラムをサイトで見ていると、3eの学年は今年は募集がないと書いてあります。5eは募集があってよかった!

初見演奏は1ページの曲が一曲。止まらずに演奏することと、速さや強弱の指示をわかりやすく表現することが求められます。これも付け焼き刃ではどうにもなりませんので、普段から慣れておく必要があります。

実技試験の日程や時間、順番は試験当日1週間前にHPで発表されます。受験票はありません。試験日がどちらになるかがギリギリまでわかりませんので、前後丸2日くらいは余裕を見て航空券と宿の手配をしました。

やっぱりヨーロッパまでとなると費用が高い(泣) しかも、予約のタイミングも難しいのです。ギリギリまで引っ張ると高くなるのか、低くなるのか。同じ宿でも数日後に見ると数万円上がってしまったり。そこで慌てて少しでも安くと、別の宿を予約しましたが、きっと下手な取り方なんだろうなーとちょっと後悔しました。

その他、海外旅行保険に加入したり、受験会場に持参する書類を用意したりしながら準備を進めました。コンセントのプラグはヨーロッパで使える変換プラグを購入したり、携帯電話も海外でもそのまま使用できる楽天モバイルに契約を変更したりと、細々といろいろあるものですね。

渡航

さて、いよいよ日本出発。往路は羽田空港から韓国の仁川空港経由でパリのシャルル・ド・ゴール空港へ。夜中の1時半という変な時刻に出発した上、仁川ではトランジットに6時間半も待ち時間があります。家族連れはあまり選ばない行き方でしょう。ヨーロッパへは初めて行く息子には「今回は結構過酷な旅になるからね」と、あらかじめ言っておいたとはいえ、大変だったろうと思います。機内では「お腹が空いているのかどうかもわからない」と言っていました。

パリ到着は18時頃。私たちの滞在するホテルはRER(高速郊外鉄道)の駅からは遠く、夜間に大きなスーツケースを抱えて歩けそうになかったですし、どうやら治安もあまりよろしくない地区だと言う噂もあったので、空港からタクシーで向かうことにしました。後日、地下鉄などを利用してみて、エレベーターは一切見かけなかったので、タクシーで正解!もちろん鉄道より高くついてしまいましたが、便利&安全料としてはさほど高くないのかもしれません。

タクシーの運転手さんが「ここだと思うけどー」と着いた建物を見て”ホテル”?だとあまりピンと来なかったので、「嘘でしょ?」なんて疑ってしまいました。なんというか、地味で人の出入りもなく、”できれば泊まりに来ないでください”的な雰囲気の佇まいでした。運転手さんは通りの入り口まで戻って通りの名前を確認してくれ、「やっぱりこれだよ、お客さん乗せてきたことあるし」と、そこで降ろしてくれました。

中に入ると、小さなカウンターに椅子が一つあるだけの受付にお兄さんが座っていました。「は〜い、5泊ね〜。部屋は1階だよ。」それだけ!まあ、簡単でいいや。あれ?私たちの部屋は階段の上?そうか、フランスは日本の1階のことを0階と言い、一つ上が1階になるんでした。ええと、エレベーターは…ないのね。そして!なんとトイレとシャワーは共同!狭〜いお部屋には付いていません。

私は結構いろんなことに耐えられるけど、息子、許して〜!と、心の中で土下座しながら部屋へ。ところが、それからの5泊、とても静かだしややこしいことは一つもないし、なかなか快適に過ごせたのです。受付のお兄さんも、私たちの色んな頼み事(電子レンジを貸してくれとか、荷物を預かってくれとか)も最初は「え〜?」と面倒くさそうだけど結局やってくれました。息子の「住めば都だね」という言葉にも救われました。

驚いたのは夜の9時頃まで明るかったことです。カーテンを閉めて部屋を暗くしないと、とても寝る雰囲気ではありませんでした。

そんなこんなで、2日目、3日目と練習室をお借りして練習し、その次の日はいよいよ試験です。次回をお楽しみに。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?