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プロ意識

職人とは職業ではなく、心構えであり、プロ意識である。
ただつくっている人は職人ではない。
それはただの作業人。
職人とは、誇りを持ってやっている人。

黒田雅風
(竹細工職人、1959~)
きもとえいこ著『職人になろう』より

私は仕事してお金をいただいている以上、自分はプロだと自分に言い聞かせている。他人から見れば至らない部分多々あるとは思う、それは一生かかっても埋められるものではないだろう、でも私は誇りを持ってやっている。

絵や小説などの創作に限った事ではない、例えば私が朝にたまに行くコンビニの店員さんの一人、正社員かアルバイトかはわからないが笑顔も良く対応も良く、言葉遣いも丁寧で気持ちがいい。私はコンビニで買い物する事自体が『苦手』なので、不安感を拭い去ってくれる彼の対応には救われているのだ、店長でもなく、正社員でもなければアルバイトでもない、プロの職人なのだ。施設関係の清掃員さんに置いても、滑らないように人の動きや時間を見たりして清掃している、清掃業務だけにとどまらず、周囲の動きその施設の時間による人の流れなども計算に入れている、清掃用具を乗せた台車の置き場所、モップの水分量、ほうきをかける時の角度や速度、状況に応じた技術の使い分け等、上げたらきりがない程細部に神経を張り巡らせている、つまりそれはもう『掃除の人、掃除のおばちゃん・掃除のおじさん』ではなくプロの職人なのだ。

逆に言えばお客様から見れば店員全てがプロだと思われているわけだ、そういう意識を自分で持つって大事ですよね、俺はバイトだから、私はパートだからなんて言い訳はお客様には関係ないわけです、皆がプロとして見られているのだから。

そう考えると、素人であっても『プロ意識』は持つべき。プロ意識とは『心構え』であり職業ではないのだから、例えそれが趣味であろうとそういう気持ちを胸に抱き、意識して向き合う事が『やってる事』の精度を高めるのではないだろうか。

一方はこれで十分だと考えるが、もう一方はまだ足りないかもしれないと考える。そうしたいわば紙一枚の差が、大きな成果の違いを生む。

松下幸之助
(日本の実業家、発明家、パナソニック創業者 / 1894~1989)

『好きだからやっている』よりは『好きだからこそやっている』であるべきなんだよね、それが『マジ』であり『ガチ』と言うのだと思う。聞いた話だと、とある歌手は声の維持のために毎晩欠かさず腹筋300回やるのだと言う、これもプロ意識から来る鍛錬だと思う。

とは言え最終的には個人の意識レベルの問題ですけどね、どうでもいい気持ちでやっているなら、仕事も趣味もどうでもいいレベルなのでしょうけれど、そのどうでもいい意識は必ず人に伝わるので、評価する人もいないでしょうね。まさしく『紙一枚の差が、大きな成果の違いを生む。』ということになるのでしょうね。

納得はするが満足はしない

如月睦月

私は納得するまで自分の作品を高める。
満足したらそこで限界、自分で自分に限界を作るのは嫌いなので、作品に対して満足はしない、けれど、やったことに対しては納得する。気に入らないところはとことん直す、私はアナログ作品がメインなので基本的に『直す』という作業は存在しない、この場合の直すと言うのは方向転換と言うべきか。とは言え失敗もない。どこぞの女医ではないが失敗しない。

いや、言いすぎた、失敗はする、失敗した時の精神的ダメージと失った時間、インクや紙代金はなかなか大きい、しかしその心のダメージをどう立て直すか?という思考に素早く切り替えることが大事、失敗を失敗にせず経験にする、映画AKIRAでの金田の台詞『やっちまったもんはしょうがねぇだろ?やっちまったもんはさぁ』全くだ、この諦めの良さも技であり業。それを繰り返すことで必ず己の強力な武器になる。

自分が愛せない作品を愛してもらえるはずがない。

如月睦月

当然のことだが、失敗したものは世に出さない。失敗作を世に出すなど私の中では論外中の論外である。自分が愛せない作品を愛してもらえるはずがないというのが私の考え方。集中して、時間かけて、作品と向き合って、持てる技術を全て注ぎ込んだ結果が作品であるべき。だから失敗作は世に出さないし、出せないし、出すものではないと思っている。
出すならNG集みたいな感じかな。

何かを成し遂げようという気持ちがなければ、世間のどこへ行っても頭角を現せない。

デール・カーネギー

先にも言ったけれど、どの業種であろうとプロ意識は大切だと思うわけで、その基礎となる部分はやはり『何かを成し遂げようと言う気持ち』だと思うのです。その目標に大小はない、最初は『業務を覚える』でもいい、覚えたら次は『○○が出来るようになる』で良いと思う、運動だってそうだ、最初は『腹筋10回毎日やって一ヵ月続ける』でいい、次は『腹筋15回を毎日やって一ヵ月続ける』と言った具合に。何をやっても中途半端って人は、きっとその『目標』を見失って迷子なのかもしれませんね。

考えなさい。
調査し、探究し、問いかけ、熟考するのです。

 ウォルト・ディズニー
(米国のエンターテイナー、実業家 / 1901~1966)

私は幼少期の頃から鉛筆やペンの使い方をとことん研究し、独学だが勉強して学んだ、それは今でも答えが出ず、作品を手掛ける度に壁にぶち当たる。この目標はあまりに大きすぎて成し遂げられないものだと思っているが『成し遂げよう』という気持ちは常に持っている、だから考え、模索し、自分に問いかけ、向き合った作品を毎回『納得』行くまで追い込んでいる。

すばらしい仕事をする唯一の方法は、自分のやっていることを好きになることだ。まだそれを見つけていないのなら、探し続けなければいけない。
安住してはいけない。心の問題のすべてがそうであるように、答えを見つけたときには、自然とわかるはずだ。

スティーブ・ジョブズ
(米国の実業家、アップル創業者 / 1955~2011)

やっぱり結論は『自分のやっている事を好きになること』これにつきる。先に言った『すきだからこそやっている』でしょうね。

だからこそその『好き』に対して誇りを持たなければいけない。自分が好きでやっている事が笑われたら悔しい気持ちになる、お前の好きはこの程度か?って笑われたくない、好きって気持ちにプライドを持ちたい。

好きに一生懸命であれ

如月睦月

好きを好きで終わらせず、その好きを貫くなら、好きと言う自分の気持ちに対して一生懸命でありたいですよね。人なんか関係ない、人がどう思うかなんて関係ない、好きだと思えるものがあるのなら、真っすぐでありたい。

明るく元気に前向きに

如月睦月

その『好き』に一生懸命に向き合うためには、明るく、元気に、前向きに日々を過ごしたいですね。暗い顔して下向いて歩いたって、見つけるのは10円玉くらいなもんだし。


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