ソフビデザイン決め
デザイン起こし
まず初めに、ソフビ製作といっても自分で制作するのではなく、自分のデザインしたものをスタジオ24様に制作していただくので、具体的なソフビの製作過程の説明ではなく、制作を依頼する側としてのやり取りを書いていきたいと思います。
具体的な作り方を期待した方には申し訳ありません。
制作のやり取りで普段自分がアニメーターとしてアニメの仕事を受ける時とは逆の、プロデューサーのような依頼や発注する側になるので、勝手がわからずスタジオ24様にだいぶフォローしていただいて本当に助かりました。
デザインは日頃、思いついたプロット、設定、デザインアイデア、企画を
付箋やノートに書きなぐってため込んでいる中からソフビに適したデザインをチョイスしました。
没案いろいろ
スラコの同僚 ウサミ デザインで難航し何度も書き直したり、リファインしたりで、いったん放置
グラビアカエル ソフビのツヤツヤ感があっていると思ったが、手足が細いので造形的に無理だろうとボツに
てるてる少女 昔あった、温度が変わると絵が変わるエロライターなどのジョークグッズのイメージで蓄光カラーで照明のヒモに付けるおもちゃをイメージしたが、今の照明はひもがないものも多いのといきなりネタに振ったものを一番最初に作るのもちょっとどうかと思ったのでボツ
この時はなぜか一発ネタみたいなものにとらわれていて、最初のソフビ製作なのに色物で、ここからの展開、発展を想像できないない等でボツにしたものが多かったです。
そんな中で、起こしたデザインがこちらです。
ギャラクシーポリス スラコ
宇宙警察に所属している。イモータル(不死身の)スラコ
なぜか狙われやすいのでデコイの役割を担ってバラバラになったり、よくひどい目にあうがそのたび分裂したりして、クローン姉妹が増えている。そのたびに住民登録するのがめんどくさい
YouTubeのスタジオ24様のソフビ製作の注意動画を見ながら自分なりに
これなら立体化可能なのではとデザインしました。
デザインコンセプトはポップでエロカワいいです。
自分は好きなのですがあまり国内で見ないシンプルなカートゥーンアニメ調なもの、空山基氏、ロッキンジェリービーン氏の官能的な曲線美のあるエロティシズムも入れ込む。
PVCやスタチュー製フィギュアと比べてエッジの甘さや造形の制限のあるソフビの優れているところは何かと自分なりに考えたとき、
『気軽にさわれること』
あの子供が鷲掴みしているイメージが頭に浮かんで、大人になった自分でもつかみがいのある大きさで気軽にガシガシ動かせるものが欲しいなあと考え、元々大きいフィギュアが好きなのもあって、今回のソフビにしてはとても巨大なソフビをデザインしました。この大きいことが後々いろいろなことに跳ね返ってくるのですが…
素人の自分なりに注意、チャレンジしたところ
①ソフビのデザイン上で代表的な、カンチャクの存在による制約で股のあいだが広くなる問題をスケールを大きくすることによって相対的に狭くして、腰回りのプロポーションを理想のイメージに近づける
②成形時、抜き口を大きくとらなければいけないことによる頭パーツの首を細くできない問題、それにともないボディの肩幅が広くなり女性的なプロポーションの維持が難しいところを、スケールを大きくすることにより、首の抜き口の直径が大きくなることによって、抜きに必要な首の細さをギリギリ攻められないか
ここら辺のソフビの成形上の制約やデザインの維持をスケールを大きくすることによって解決できるのではないかと思ったのですが、この自分の考えが実際に有効だったのか聞いてみたいですね。
結果、届いた成型品を手に取ってみて、上の制約をクリアしつつイメージにかなり近い原型を制作していただけました。
ソフビ独特の光沢感が楽しめるメリハリのあるボディ。
長くデザインした足の曲線美など意図したとおりのものが出来たと思います。ただ成形屋さん的には頭部の抜きはかなりシビアだったようです。ご迷惑をおかけします。
そしてこれは、自分がソフビの文化に対してまったくの無知だったせいで、
ソフビの製作上の制約を純粋にデメリットとして認識してしまい、
自分のデザインを優先してデカくすることでそのデメリットを克服するという方向のアプローチをしたのですが、
他のソフビ製作者さまやコミュニティを調べていくうちに、そこを上手くデザインに落とし込んだり、そこを含めて愛でる文化が形成されていたので、今後の製作に活かしたいですね。
特に大きくしたことによるデメリットが後々の費用やスケジュールに跳ね返ってきました。
もちろん、元々大きくて置いてあるだけで存在感のあるものを作りたかったので後悔はしていませんが。
なので購入していただいた方にも、触りまくって、いろんなポーズ付けてほしいですね
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