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#週一文庫

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毎週1冊の文庫もしくは新書を読み、その本の中でじぶんが一番おもしろいと思ったところを引用しながら、「なぜおもしろいと思ったのか?」を踏み込んで解説。 いわゆる書評ともちょっと違う…
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2019年4月の記事一覧

ナボコフの文学講義 (河出文庫)ウラジーミル ナボコフ

この本は、世界的名著「ロリータ」の著者である、ウラジーミル ナボコフ氏(1899-1977年)が、いくつかの文学作品を挙げながら、ひたすらその面白さについて語り倒すというものです。(「ロリータ」は、日本の「ロリコン」とかの「ロリ」の語源にもなっている作品ですね) 読書猿氏がたびたび取り上げていたのを見て興味が沸き、手にとりました。 諸君、愉しみ給え。意味なんか無くていいのだ。一番おもしろかったのは、下巻P395 結び わたしがこの講義で取り上げた小説から、きみたちがはっ

テレビが映しだした平成という時代 (ディスカヴァー携書) 川本 裕司

この本は、ドラマ/アニメ, バラエティ, ニュース/スポーツ/ドキュメンタリーといった数々のテレビ番組について、製作の裏側やテレビ局の組織的内情をまとめ、平成のテレビ史とはどのようなものであったかを書き記した一冊です。 じぶん自身は、全くと言っていいほどテレビを観ずに育ってきました。小学生の頃から習い事だらけだったので、テレビを見る暇も無かったし、そのせいで学校で「あのドラマ観た?」なんて会話をされても、全くついていけなかったくらいです。 そんなじぶんがテレビのことを知る

ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く (PHP新書)岡田 斗司夫

この本は、岡田斗司夫氏が、ニコ生で話した内容をベースにまとめられているものです。これからの未来に起こることの予想とその未来が訪れた先の、生き抜き方が書かれています。 ぼくらは、これからどう生きるのか。一番おもしろかったのは、P210 終章 未来の幸福論 最低限の生活が保障されているんだから、未来は面白がった者勝ちですよ。 「どうすれば損か得か?」なんていうのは、正解があると思っている人の発想です。これからはあらゆるものが崩れていって、予測はできない。だから、面白い。 結末

睡眠の科学・改訂新版 なぜ眠るのか なぜ目覚めるのか (ブルーバックス)櫻井 武

この本は、睡眠について睡眠の科学的メカニズムがどのようなものであるのかについて、医師であり、医学博士である櫻井氏が解説を行いものです。 いわゆる「こんな風にすれば、睡眠はバッチリ!」というノウハウ本ではなく、タイトルの通り睡眠の”科学”的な側面について、知ることができる一冊です。 僕らはどんな危険を冒してでも眠る一番おもしろかったのは、P221-223 第7章 睡眠に関する日常の疑問と、これからのテーマ 睡眠時間は、種によって実にさまざまである。コウモリや、オポッサム、