見出し画像

ズタボロムーのこと

ズタボロムーのこと

夏という名の、
三毛の雌猫を飼っていた私にとって、
野良の白黒の雄猫は、
あまりにも生き方も性格も動きも違うので驚きの連続です。
そもそも夏が瀕死の喧嘩をして帰ってくることなど
一度もありませんでした。
ムー太郎が帰ってこないので心配していたけど
それも忘れた頃に、帰ってきたことの事です。
ガリガリでボロボロで毛艶も悪いが声はやたら大きい。
しょげて落ち込んでいるわけでもない所に救われました。
食べて眠かせろと騒いで
せがみ続けます。見ると一切、食べていませんでしたと言う骨皮状態に、あまりの極端な有様にびっくりです。
傷を見れば戦いの末とわかりました。
うん、生還できた君は偉いよ。
予定を変更してその夜は一緒にいる事に。
病気を併発していたのかお腹を壊していて下痢のような排便。臭い。臭すぎる。
袋に包んでもまだ臭い不快でイラっときました。もう一枚重ねて包んでも臭い。ゴミ箱の入れてもどこか臭い。段ボールゴミ箱も臭い。全部捨てるほどの臭さ。
ムー太郎は眠り続けて程なく毛艶も良くなり、排便も普通の固さで普通の匂いに戻り、遊びに出かけるまでに回復したのでした。
つまりSISUと回復、腸、肝のことに繋げたいんですが、
彼は瀕死にながらどこかでじっとある程度動けるまで
ほとんど何も食べずに過ごしていたと推測できます。
腸内や白血球は非常に空腹で身体にある栄養脂質等を猛烈に探していたと思われる、つまり不快極まりない臭いは身体に残った毒までもを消化していたと結果考えることができると思います。
結果、彼は、この不運と思われる状況をじっと乗り切り、回復してみせ、幸福な事態に好転させてしまい、あっけらかんと新しいムー太郎にチェンジしたと言える。のではないかと思うのです。
きっと彼は仕返しはしません。彼は今頃日向ぼっこを楽しみます。
それは過ぎ去った瞬間で
遠い向こうの一点はどんどん離れていくばかりだ。
私たちはベールを越えらる。
楽しみの庭はすぐそこ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?