構造勉強会 その1 RC配筋の驚き

斜面地に建てる木造2階建ての基礎の構造について、構造設計者に検討を依頼した際、教えて頂いたことをまとめます。

ダブル配筋の擁壁等の構造(配筋)について

 擁壁などは鉄筋コンクリート造(以下、RC造)である。大規模建築物のRC造と同じ作り方。構造の考え方も当然同じ。

 しかしながら、異なる部分があるとの事。

 RC造の柱の配筋は縦方向の主筋の外側に帯筋をいれます。

 RC造の梁の配筋は横方向の主筋の外側にあばら筋を入れます。

 では、W配筋のRC擁壁はどうなっているのでしょうか?

  縦の主筋の内側に横筋があります。私も今までこれが普通と思っていましたが、同じRC構造でこのようなことはありえないという事です。これはとても驚きました。上記の構造はY市の標準図です。こういった擁壁構造はよく見るものです。

 RC造は鉄筋をコンクリートで覆う事で構造躯体として成り立っています。

上記のような配筋では万が一、外側のコンクリートが剥離などしてしまったら、鉄筋を拘束することができず、構造躯体として力を発揮することが出来ななくなってしまいます。

 帯筋、あばら筋は主筋が座屈するのを防ぎ、かつ十分なかぶり厚も確保でき、万が一の構造躯体の剥離があっても守れるようにという考え方であれば、同様に擁壁構造もそうすべきであると思います。

 また、擁壁や木造2階建て基礎の立ち上がりなどにある横筋は、D10でもよいので150㎜ピッチで施工することをオススメします。これは構造躯体のクラックを防ぐのによりよい配筋であるようです。

新しい知識を覚えましたので、これをnoteにまとめておこうと思いました。





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