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#28 おちあい夫婦にインタビューしてみた(3)

こんにちは。あっき~です。
このnoteでは身のまわりの音楽をやっているバンドマンやシンガーや音楽に携わる人にインタビューをして、その人となりを知ってもらおうというコンテンツです。

#28 おちあい夫婦にインタビューしてみた(2)の続きです。

おちあい

かずっち

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耳コピと音作りの話

あっき~
かずっちさんがクラシックのピアノを教わって弾いてたときは、譜面を見ながら演奏するんでしょ?

かずっち
そうですね。
譜面ありきで演奏するんで。

おちあい
最初は譜面を読む練習をしたりするよね。

あっき~
バンドで演奏するときに、耳コピで演奏する違和感みたいのはなかったのかな、と思って。

かずっち
ピアノをやってたときにソルフェージュっていって、耳で聴いて譜面に書き起こす練習があるんですけど、耳コピは得意やったんですよ。

あっき~
それはあくまで、ピアノの話よね。
アニソンのOthersパートを簡単に聞き分けられるんやろか。

かずっち
(アニソンとかボカロの)キーボードって音作りと耳コピがメインだと思うんですよ。
もちろん、演奏技術とかもあると思うんですけど。
そこ(音作り)の技術を培うのが結構大変だったな、って印象がありますね。

あっき~
そりゃ、そうよねぇ。
弾くだけでも大変なのに、音作りもってなるとね。
そもそも、この音って何の音?みたいな音色もあるだろうし。

かずっち
めっちゃあります。

あっき~
そういうときにどうすれば良いかは、色々やってるうちに分かってきたのかな。

かずっち
ですかね。
キーボードをはじめるにあたって、「この曲を弾いてみたい!」っていうのがあったんですよ。
シンセの音がいっぱい入った曲を。
例えばPerfumeとか、めちゃめちゃシンセサウンドじゃないですか。
そういう曲に憧れてキーボードをはじめたっていうのもあるんで、音作りをやってみたいな、って気持ちはありました。

おちあい
元々、CAPSULEとかも好きだったんでしょ。

かずっち
そうそう。
ボカロとかアニソンも、シンセの音がいっぱい入ってる曲が好きでなんですよ。
でも、最初のころは音作りのやり方が分かってなかったんで、全然思うように弾けなかったですね。

あっき~
音作りのやり方を教わる人もいないだろうしね。

かずっち
聞けば教えてくれる人がいたのかもしれないですけど、何をどう質問して良いかも分からなかったんで。

あっき~
それでも徐々に音作りができるようになっていったわけよね。

かずっち
最初に買ったキーボードがPS60っていうKORGのキーボードだったんですけど、ピアノとかオルガンとかストリングスのボタンを押したら(その音色が)鳴るタイプで、ボタンを2つ押すとどっちの音も鳴るんですよ。

あっき~
ほうほう。

かずっち
そのキーボードでピアノとストリングスの音を同時に鳴らすことはできたんですけど、音の違うストリングスの音を同時に鳴らすのはできなくて。
例えば、音の厚みを出したいときにオクターブを変えた音色を重ねたりするんですけど、そういうことはできなかったんですよ。
それから、もっと思った通りに音を作りたいと思って、新しいキーボードを買ってから、音作りの幅が広がりましたね。

あっき~
へぇー。
で、新しいキーボードですぐにイメージする音が作れるようなったの?

かずっち
うーん…
(おちあいくんを見ながら)どうかな?

おちあい
いや、あなたに聞いてるんだから(笑)

あっき~
どういう過程で思うような音作りができるようになったのかな、と思って。

かずっち
例えば、プリセットのベルの音があるとして、曲のベルの音と聴き比べると、何かが足りないと思うんですよね。
私だけのやり方かもしれないんですけど、メインのベルの音にちょっとふんわりした音色を重ねてみたりとか、オクターブが違う音色を重ねたらどんな音になるんだろう、って考えながらやってます。
メインの音に合う音色を重ね合わせて、しっくりくる音色を見つけています。

あっき~
音作りってそういうことをやってるんやね。

かずっち
キーボードの音を変化させる設定をどう変えれば、どんな音がするかを探りながら音作りをしていると、この音色はどの設定を変えれば作れるかが何となくわかってくるんですよ。

あっき~
なるほど。
結局はキーボードの色んな設定を変えて、できた音色を聴いてみて、を繰り返して試行錯誤したから音作りが上達したんやね。

かずっち
そうですね。
設定を変えれば音がめちゃ変わるので、その変化が楽しくて色々やってました。

あっき~
すごいなぁ。
音作りのこだわりって割とエンジニア気質というか、向き不向きがあると思うんだけど、そのへんはどうやったんかな。

かずっち
今はFA-06っていうキーボードを使ってるんですけど、全ての機能は使いこなせていないから、もっと使いこなせるようになりたいな、と思います。

あっき~
全部の機能を網羅しなくても、自分の作りたい音が作れるなら十分使えてると思うけどね。

かずっち
私は音を作るときに色んな設定を変えて、耳で聴いて確認しながら作るんですけど、音作りが上手な人は論理的というか、どの設定を変えると音が変わるのかが分かってると思うので。
そういう知識はこれから身につけたいなぁ、と思います。

あっき~
おちあいくんはキーボードの音を作ったりすることはないの?

おちあい
ぼくはそのへん、すごく苦手で。
一応、昔のバンドの先輩からシンセの音作りの本をもらって、勉強したこともあるんですけど、なかなか難しくて。

あっき~
そうなんや。

おちあい
でも、ぼくの興味がそもそもアコースティック寄りというか。
ピアノはピアノの音だし、オルガンなら演奏の加減で音が変えられるし。
シンセで作りこんだ音よりかは、楽器本来の音に興味があったから、(かずっちとは)対照的なんですよね。

あっき~
なるほど。

おちあい
かずっちの方が鍵盤弾きとして長けてると思うのは、耳を頼りに音作りをするとか、聞こえた音色を分解する能力ですね。
さっき言ってたように、メインの音に何の音が重なってるか、を聞き分けて、分析できるから。
ぼくはそこまで聞き分けられないんで。

あっき~
そうなんやね。
逆に、かずっちさんが思う、おちあいくんのすごいところはどんなところ?

かずっち
アドリブで弾くことだったり、編曲とかもやってるんで、そういう能力は本当にすごいなぁ、と思います。
バンドの中でピアノを弾くのは、クラシックのピアノをやってたのに、めちゃめちゃ苦手なんで。
OSTER-LOID(OSTER Projectの楽曲を演奏するバンド)のときはピアノを任せて良かったなぁ、と思いました。

あっき~
ちなみに、おちあいくんも耳コピするの?

おちあい
曲を耳で聴いて、弾いて覚えて、っていう感じです。
コード譜だけ作って、フレーズは覚えて弾いてますね。

あっき~
じゃあ、二人とも耳コピする感じなんやね。

おちあい
そうですね。
譜面がない曲は(耳コピを)するしかないので。

あっき~
耳コピしたのを譜面に書いて残しておくとかもないのかな。

おちあい
譜面に起こすのが苦手なんで。
でも、かずっちはやろうと思えばできる気がする。

かずっち
(譜面に)起こせると思う。

おちあい
ぼくは母親に習ったくらいだから、クラシックのピアノをきちんと習ってたわけじゃないし、ソルフェージュも母親からやりなさい、とは言われてたけど、反抗期もあってやってなかったので。
なので、譜面に起こそうとするとすごく時間がかかるし、苦手ですね。

あっき~
オレもなんだかんだ、譜面はほとんど読まずに今までやってきてしまったよね。

おちあい
今となっては、ソルフェージュをやっておけば良かったな、と思うし、今からでも勉強しないとね、とは思います。

あっき~
譜面が作れると、前に演奏した曲を思い出すときに便利って聞くよね。

おちあい、かずっち
そうなんですよね。

あっき~
でも、自分の体感では、耳コピして、身体を動かして覚えた曲って、また今度演奏するようになったとしてもすぐに思い出せると思うんやけど。

かずっち
そうですね。

あっき~
思い出すための時間は必要やけどね。

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次回に続きます。

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