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保険って・・・

こんにちは。
とりあえず自己紹介をしてから、しばらく時間が空いてしまいました。
今回は、保険について書いてみようと思います。
損害保険、生命保険、少額短期保険、そして保険代理店と渡り歩いてきた小生が思うことを徒然なるままに我がままに自分勝手に書いていきたいと思います。

先ずは生命保険。
突然ですが、昭和から平成にかけて生命保険といったら定期付き終身でした。ちっぽけな終身保険にでっかい定期保険が乗っかっているのです。
しかも定期保険は更新型で、例えば10年ごとに更新時の年齢により爆発的に保険料が上がります。
それでも、爆発的に収入が伸びていれば、保障を下げずに更新も出来たでしょうが、そんな人はあまりいません。
損害保険会社が生命保険子会社を作った頃、生命保険は儲かると、本業そっちのけで生命保険ばかり血眼になって販売促進していました。
その時のターゲットはまさにこの定期付き終身です。
先ずは現在ご加入の保険証券を「診断」という名目で見させてもらいます。
当時はほぼほぼ定期付終身です。
「あ、これ○年後にこんだけ保険料があがりますよ。っていうか、本当に保障が必要な時には高くて入れなくなりますよ」
なんて言ってか言わないか分かりませんが、とにかく証券を見せてくれ見せてくれとうるさく言うようになっていました。
証券さえ見せてもらえば、ほぼほぼ定期付終身なので、こちらに切り替えてもらったも同然だと言わんばかりです。

同時期に生命保険会社も損害保険子会社を作りましたが、損害保険は儲からない上に契約してもアフターが大変で、多くが撤退しました。

次に生命保険会社が売り出したのは、いわゆるアカウント型の商品です。
保険料の一部を「ファンド」と呼ばれる貯金箱に貯めて、後に保障を買ったりします。
貯蓄型の終身保険も同様なんですが、通常貯蓄型は保険料が高いです。
そんな高い保険料をコツコツと積み立てていって、終身の保障を買います。
例えば、65歳の定年時にやっと保険料の払込が終わって、あとは一生涯の保障として500万円の終身保険が残ったとします。
でもそこに営業がやってきて、「ご定年おめでとうございます。これからは仕事でお金を稼ぐ必要もなく、万が一の時も収入が途切れて残されたご家族にお金の心配をさせることもなくなりますね。むしろこれからは入院の保障が必要になります」
「でも、もう働いていないから保険料を払うことは出来ないです」
「ご安心ください。現在のご契約から毎月の保険料に充当することにより、月々のご負担なく入院に備えることが出来ます」
って言ったか言わないか分かりませんが、せっかく貯めた積み立て部分で掛け捨ての医療保険に転換を勧められます。
保険会社にとっては、いつか必ず払わなければいけない終身の死亡保障を、掛け捨ての医療保障にすることで、払わなくて済みます。
その方は、お亡くなりになるまでいったいどれくらいの入院給付金を受け取ることになるのでしょう。

そして生命保険会社は現在「健康増進型保険」の販売に力を入れています。健康増進型保険といっても、単独の商品ではなく、収入補償保険や医療保険などに健康増進特約として付帯するものが一般的です。特約として付帯する場合、特約保険料が無料の場合と、毎月数百円程度の保険料がかかる場合があります。

ではその特約は、いったいどんな特約なのでしょうか。
一般的には、保険加入によって健康増進や生活習慣改善の手助けをすることを目的にした保険で、健康診断の結果や健康増進へ取り組むことによって、保険料の割引や給付金還付金の支払いが受けられるようにする特約です。具体的には、スマートフォンアプリや腕時計型のウェアラブルデバイスを使って、契約者被保険者の健康活動・健康状態などの情報を入手し、保険料に反映させるのです。
とはいっても、特約の内容は、保険会社によってさまざまで、主に契約時の健康状態や健康診断の結果で保険料を割り引くタイプと、契約後に、禁煙や食事改善、運動、DIETなどでBMIや血圧などの数値が改善出来れば、その結果によって保険料が増減されるタイプがあります。ウェアラブルデバイスがひろったウォーキングの歩数によって保険料が安くなるのであれば、保険に加入することで、健康意識が高まり、BMIや血圧、中性脂肪、コレステロール値などに気をづけるようになるきっかけとなるのは、好ましいことだとは思います。しかし、そのようなシステムがメリットとなる人とデメリットとなる人がいることに気を付けないといけませんね。

このようないわゆるリスク細分型という考え方は、しばらく前に自動車保険にも導入されていて、リスクのあるところから高い保険料を取り、リスクの低いところは安い保険料を取るといった考え方を、どんどん進めていくと、リスクの高いところは保険料が高くて、保険に加入できないというデメリットが生じます。

自動車保険で、リスク細分型が導入された際に、免許証を取得したばかりに若い人にとって、あまりにも保険料が高くなりました。それは、無保険につながり、被害者を救済するという大切な保険制度の目的のみならず、保険制度の大前提である相互扶助の精神にも影響が出ます。リスクに応じた公平な保険料負担は大切ですが、リスク細分型を極端につきつめてしまうと、さまざまな弊害が出ます。

健康増進型保険についても、健康に不安がある人や、運動が苦手な人、運動が制限される人にとっては、保険料割引の恩恵を受けられないのみならず、高くて保険料が払えず、継続が出来なくなるといったことも起きる可能性があります。

万が一、何かあった時に心配だから加入する生命保険、いざ病気になって歩くこともままならないといったことになって、保険を請求しようとしたときに、既に保険料が高くて、継続が出来なくなったら、本末転倒ではないかと思うのです。

つまり、メリットを享受し、より健康的に生きることが出来る人と、デメリットを受けてしまう人がいるということに注意した方がよいのではないでしょうか。

これらは、自分が目にした商品だけで、また自分の受けた印象のみで書きましたので、実際はもっと違ったものなのかもしれません。
何事も良い面と悪い面、メリットとデメリットがあり、それば自分に合っているのかどうかは、自己責任で勉強しましょう。

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