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つくるをつづる

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店長ヒロセが何かをつくったり、つくるために工夫したり、失敗したりしたことを綴ります。
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記事一覧

ほつれた鞄のお直し

 スーツケースの上に載せられる布のかばん、便利ですよね。スーツケースに入りきらないお土産を入れたり、機内持ち込み用として荷物を分けたり。  けれども、いくら便利とはいえ、重い荷物をぎゅうぎゅうに詰めて、あちこち持ち歩いたら…そりゃほつれます…。 ほどいてみると、あらら生地が縫い目でさけちゃってますね。 早速お直ししましょう。まずは、裏から接着芯を貼ります。 これだけでは心元ないので、表側に薄手のグログランテープを縫いつけます。 そして、ほどいた部分を縫い合わせます。マ

クッキー缶で、めがねケース

 誕生日に娘からトトノエ菓子のクッキーをもらいました。これが美味しくて。 バターの香りいっぱいで、でも甘過ぎず。大事に食べていたけれど、それでも無くなるもので。  せめてこの可愛い缶を思い出にとっておこうと思いました。しばらく机に置いていたのですが、あら、メガネが入りそう!  フェルトの端切れを持ってきて、缶の内側に入るようにカットしました。 小学校でやりましたね。箱の展開図。  早速缶に入れてみると、フェルトが余ってよれました。余分をカットしながら なんどか調整したら

椅子のソックスを編む

20年使ったリビングの椅子を交換したので、椅子のソックスを作りました。 前回は型起こししてフェルトを縫い合わせたのですが、ほこりや髪を集めがちで、それをむしりとるのが結構手間でした。あるとき思いついて、ひとつだけあった小椅子に毛糸で作ったら、こちらのほうがゴミを集めず(ゼロではありませんが)、すっきりと使えました。 それで、今回は、お揃いのソファの分も含めて22本分を、編むことにしました。 最初にちょうど良い大きさ(少しキツめにつくって履かせます)を見つけるまで2〜3回試

古着のリフォーム もしくは 終活

 着古したお洋服はどうしていますか。多くは処分するのですが、思い出があったり、生地が気に入って買ったものは、捨てるのにも思い切りが必要ですよね。  私も思い出深いチェック柄のシャツを、いつかベッドカバーにしようとしまいこんでいました。  そのなかには、夫が、娘が生まれた頃に着ていたものがあります。シャツの柄をみると、あのときの空気感とか、気持ちとか、家族の笑顔が鮮やかに思い出されます。だから写真をアルバムに残すように、クローゼットにしまい込んだのでした。  私がお気に入りだ

文鎮をつくる

自宅の小さなリフォームで、クローゼットのつまみを交換しました。  古いつまみは小さいけれど、ずっしりしていました。測ってみたら60gとそんなに重くはないのだけれど、小さなパーツを裁つときに重宝しそうです。  パーツの幅より大きな文鎮を使うと、ハサミやカッターを通すときに置き直さないといけなくて、ちょっとしたストレスだったのです。  このくらい小さければ、スムーズに裁断できそうです。  塗装がはげているので生地を傷つけてしまいそうですし、見た目がいまひとつなので、ちょっと手

お裁縫セットをつくる

 明日、息子が進学のために巣立ちます。いま、彼の部屋には段ボールが積まれています。といっても、自家用車で運べる程度の量で、本人も「思っていたより自分の荷物って少ないんだな」と言っていました。家族で暮らしていた家の「自分だけが使っていたもの」なのですから、当然のことでしょう。    息子がのんびりと引っ越しの準備をするのを見守っていたら、息子から「裁縫セット、つくっておいて」と頼まれました。手伝うこともないしなぁ…と手持ち無沙汰にしていた私に気を使ったのでしょうか…ふふ。  

シルクピン拾いを作る

服のパターンを作成するときには必ず試作する(トワルを組む)のですが、パーツは縫うのではなくピンで組んでいきます。その時に使うシルクピンがこちら。 仕事場の床はカーペットなので、この細いシルクピンをうっかり落とすと、探し当てるのが大変です。 試しに、探してみてください。ここに1本落ちてます。わかります? あるとき、マグネット式の針山を床に落として、たくさんの針が散らばってしまいました。ため息をつきながら、ふと床に針山をかざしたら、あっという間に針を拾えました。そのときに思い

ブラウスを繕う

娘のレースのブラウスを洗濯していたら、生地がほつれているのを見つけました。 着てしまえば、レースに隠れてしまうので、本人も気づかなかったようです。 指の先くらいの大きさでした。何かに引っ掛けたのかな。 このところ「穴」を見つけると、うきうきとダーニングをしていたのですが、この生地は透けるほど薄いので、難しそう。 何かいい方法はないかしら...と材料が入っている箱を探っていたら、雰囲気の合うレースを見つけました。 レースのなかの「花」の大きさが穴を塞ぐのにちょうど良さそう

針山をつくる

小さな貝殻ふたつ、眺めていました。 茶さじみたいな形だなと気づいたら、何かの道具にしてみたくなりました。 深い方を針山にしてみよう...! と思いついたのですが、どうにも不安定。
 そこで、もう一方の平らな貝にのせてみたら、あつらえたように落ち着きました。 よしよし、楽しくなってきましたよ。 棚から貝殻に合いそうなハギレを探してきました。 生地の裏面にチャコで貝殻の外周を写しとり、ふたまわり大きめ(テキトー...ゴメンナサイ)に裁断します。そして、端をくるりと並み縫い

糸かけ台をつくる

ミシン糸はいくつかの大きさで売られています。  左の小さい巻きは200m。一般的なシャツやスカート、パンツを1着縫うなら十分な量ですが2着には足りないこともあります。  真ん中の巻きは700m。白や生成など、よく使う色なら、この大きさを買っておくとお得です。  右の大きな巻きは3000m。服づくりを仕事にしようと決めてからは、この大きさで購入するようになりました。  すると困るのが家庭用ミシンで使うとき。私の家庭用ミシンは2台とも、糸巻きを横に倒してセットするタイプなので

ジーンズのリメイク

夫から「ジーンズのお尻が裂けた!」とメッセージが届いたときは、焦っているだろう本人には悪いけれど、笑ってしまいました。ほんとにそんなことあるんだ!  このジーンズは、後ろの革パッチにイタリアの街並みが手描きされています。 随分昔にふたりで旅したことが思い出されて、何だか嬉しくて買ったのでした。  だから、捨てられなくて、肩掛けバッグにリメイクしました。  ジーンズのディテールがいちいち可愛いので、なるべく「そのまま」を活かせるよう、股下をカットするだけのシンプルなリメイク