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工芸の魅力と力

2024年初めてのnote。先ずは…。
令和6年能登半島地震で亡くなられた方々のご冥福をお祈りすると共に、被災された皆様、ならびにそのご家族の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

昨年12月初旬金沢で開催されたKOGEI。
なかなか記事にできないままに年を越してしまいました。

KOGEI Art Fair Kanazawaは工芸の新しい美意識や価値観を世界に発信する国内唯一の工芸に特化したアートフェア。12月過去最多となる40ギャラリーが集結し気鋭の若手から世界で活躍するアーティストの作品が展示販売されました。
会場となったのはHYATT CENTRIC KANAZAWA
金沢駅西口からすぐの場所で2019年コロナ禍でオープンしたホテルです(以前記事にしたHyatt houseのお隣です)。開業すぐに泊まらせて頂きその内装としつらえに魅了されたホテル。館内に展示されている石川・金沢の伝統や文化を感じさせる多彩な作品群は100点を超え、人間国宝や芸術院会員などの手による最高峰の逸品から若手作家の現代アートと言われる作品が飾られています。
この客室一つ一つを利用してアートフェアが開催されています。(ホテルレポはかなりボリューミーなので又の機会に記事にします。)

加賀五彩の色をベースに各部屋工夫を凝らした
アート作品になっています。
インテリアは動きのあるしつらえ
ルームナンバーは九谷焼の絵皿

今回招待状を頂き、2泊で参加させて頂きました。
いくつかのセミナーや茶の湯体験などの催しもあり
見応え充分のフェア。

エントランス入るとまずお出迎えしてくれるのはこちら!これは使い古された鉄の道具でくみ上げられた鉄作家小沢敦志氏による作品で、「野鍛治の門冠」使い古された鉄の道具をモチーフとし、縁起が良いとされる門冠(もんかぶり)の松を型取り背景は、
金沢市在住の大森慶宣氏による「Blue Rhythm」

石川、金沢の工芸だけでなく、全国から沢山のギャラリーや作家さんか出展していました。伝統工芸の技法を使いながらも現代的でアーティスティックなデザインやモチーフで自由な作品が並んでいました。
とにかく出店の工芸やアートはもちろんですが…客室を使ったそれぞれのしつらえは何とも興味深いモノでした。

ベッドにそのまま!
ベッドを覆って!壁にも!
洗面ボールの上に板乗せて展示
ベッドに革張りの豚🐖に牛🐃

もうどのお部屋もワクワクです。
仕事柄もあり…作品そっちのけの私…。いやいや…いいなと思うのは数しれず…。
ただ手に取りたい欲しいと思う物は、スッキリとした器。ガラスなどばかりでした。
中でもとっても気に入ったのは細胞をモチーフにした図柄の九谷焼。
異色の経歴をもつ九谷焼作家の今西泰赳さんの作品。今まで見た事の無いデザイン。イメージ。

https://www.instagram.com/hirotake_imanishi?igsh=MXR5cjFuaTA0djliZA==

不思議な世界がそこにある感じ

その他にもお世話になっている加賀友禅の染色工房金丸染工さんのガラスの皿。友禅の図柄が美しく何をのせようか?とイメージさせてくれます。

流れるようなデザインは着物ならではの図案でしょうか

工芸とはそもそも身近にある暮らしに使われる道具である。その道具類のうち、その材料・技巧・意匠によって美的効果を備えた物品、およびその製作の総称をさす。と言われています。
伝統的な技術から生み出される様々な道具はやはり人に寄り添う日常のモノなんだと。
勿論名品と言われる芸術的文化的価値があるガラスのケースに入れて飾られる作品もありますが。
やはり人が大切に作った温もりを感じるモノをそばに置いて日々使いたいと私は思うのです。
又来年の開催があれば楽しみにしています。

繊細な模様の九谷焼
お茶室まで
壁いっぱいの作品も

今回冒頭にも触れさせて頂きましたが、元旦から災害に見舞われた石川県。高校まで過ごした場所です。色々な方々が様々なカタチで支援を呼びかけています。KOGEIでお目にかかった工芸作家の方々もチャリティオークションを2月2日からスタートされるそうです。

100名近い作家さん達が出品しています

https://hirotakeimanishi.com/charityauction2024/

ご興味ある方はは覗いて見て下さい。

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