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#33: 【0円MIX】無課金で始めるミキシング

こんにちは、もりーです。

突然ですが楽曲制作用のソフトってヤケクソに高いですよね。
王道のCubaseだと約5.5万円、安さで人気になりつつあるStudio Oneでも約4万円と初期費用が嵩みます。
更にそれに加えてオーディオインターフェースやマイク、ケーブルなど、お金が無尽蔵にかかります。

☆機材などの費用を安く抑える方法も解説しています。詳しくはこちら

ただ、大学生は金がない。
これは世の道理でもあり、定めでもあります。
飲み会やスタジオ練習、ライブの出演料や衣装代、交通費…とアカペラーは楽器を使わない割にはなにかと出費が多い人々です。

せっかくバイトで汗水たらして貰った給料をわざわざそんなに使う予定もない、しかも本当にずっと使うかもわからないソフトに費やせません。

そこで、今回は「完全0円で始めるミキシング」と銘打ちまして、「完全無料」「ピッチ編集アリ」「作品を完成まで持っていける」方法を紹介したいと思います。

用意するもの

完全無料でミキシングを始めるにあたり必要なものが2つあります。
・パソコン(ノートパソコン可)
・イヤホン
この2つだけです。

パソコンが必要というのは以前の記事からも口を酸っぱくして言っているので割愛します。iPadなどでもできなくはないですが拡張性に乏しいので玄人向けです。

イヤホンは無線でも有線でもいいのですがパソコンに接続するので、有線イヤホンの場合はライトニング端子のものではなく、イヤホンジャックタイプのものにしてください。
また、イヤホンある程度音の鳴りがフラットなものが理想ですが、最悪聞ければなんでもいいです。

用意するものは以上です。
ここまで揃えば環境を構築するだけです。有料のソフトを1個買うのに比べると少し手間がかかりますがそこはまぁ貧乏人暇なしということでご愛嬌。

準備

DAWのインストール

まずパソコンにDAW(楽曲作成用のソフト)をインストールします。
今回はCakewalk by BandlabというDAWをおすすめします。理由は後ほど解説します。
こちらのウェブサイトからCakewalkをダウンロードしてください。
利用する際にアカウントの作成が必要になりますが、無料なのでお手持ちのメアドで作ってしまいましょう。

Cakewalkは以前SONARという名前で販売されていたれっきとした有料DAWです。
2017年頃に販売停止されましたが、Bandlabという会社が引き取ったため現在も利用することができます。
最初から一通りのエフェクトは入っているのでそのまま利用することができますが、デザインが古臭くてモチベーションがあまり上がらないのと、使い勝手があまりよくないので、よりモダンなプラグインを導入して使い勝手を改善しましょう。

フリープラグインの導入

Cakewalk by Bandlabのインストールが終わったらフリーのプラグインを導入していい感じに使い勝手を良くしましょう。
CakewalkはStudio OneやProtoolsの無料版とは違って無料でも外部プラグインやトラック数に関する制限が無いので、ガンガン活用しましょう。
以下のものは必須級です。

OverChorus
ステレオコーラスです。コーラスのトラックからセンドリターンさせると音に広がりを持たせることができます。 
Ozone Imager V2
iZotopeの無料プラグインです。
イメージャーの中では一番使いやすいと思います。 
Convology XT
プリセットが豊富なリバーブプラグインです。
Valhalla Super Massive
ディレイ+リバーブみたいなプラグインです。
使い勝手もよく、デザインもいいのでおすすめです。
ValhallaDSP FreqEcho
こちらはディレイのみのものです。
周波数コントロールが付いているのがちょっと面白いですね。
S.LA.X
LA-2A的なコンプレッサーです。
必須ではないけど音の変化で調整が効くので数値を見なくていいです。
MEqualizer
見やすい6バンドイコライザーです。
Techivation T-De-Esser
シンプルなディエッサーです。
Softube Saturation Knob 
ノブ1個でサチュレーションをかけられるプラグインです。

ここに挙げたものは全て無料です。
ある程度しっかりしたものを選んでダウンロードする手間をかけさえすれば全て完全に無料で使うことができます。
もっと早く知りたかった…

ピッチ編集機能の導入

次にピッチ編集用のソフトやプラグインが付属していないので無料のものを導入しましょう。
liuanlin-mx MXTune  

いわゆるAutotune系のピッチ補正だけではなく、手動でのピッチカーブの調整ができるので、他パートとの微妙なピッチの高低まで調整が効きます。
使い方に難があるので正直Melodyneを買いたいところです。

音圧爆上げくん』をお気に入り登録

凄く頭の悪そうな名前のウェブサイトですがかなり有能です。
MIXした音源をアップロードするだけで音圧を上げることが出来る自動マスタリングサービスです。
ブラウザからアクセスするものなのでプラグインではありません。
よく使うブラウザにお気に入り登録しておきましょう。

利用する流れとしては
① DAWでMIX
② DAWからファイルを書き出す
③ 音圧爆上げくんにアクセスして②のファイルをアップロード
④ ウェブサイト上で微調整をし気に入ったらダウンロードする
という4ステップです。
iZotopeのOzoneほど細やかな操作はできませんが、初心者にはむしろわかりやすくとっつきやすいかもしれません。

以上で下準備は完了です。
フリープラグインによっては都度アカウント作成やメアド登録が求められますが多少の手間でプラグインが手に入ると思えば安いものなのでそこは時間をかけましょう。

特にiZotopeやWAVESはアカウントを作っておいても絶対損はしないです

無料MIX環境完成後

有料プラグインやDAWを少しずつ買っていこう

いくら無料で始められるといえど、無料では替えが効かないプラグインや使い勝手が良すぎるプラグインはたくさんあります。
また、DAWも日進月歩でバージョンアップするたびに使い勝手は良くなります。Cubase 10から12に上げて色々とビックリしました。

セールではiZotopeのNeoverbやWAVESのGold Bundle / Platinum Bundleが安く買える場合があるのでかなりアツいです。

また、Melodyneを持っておらずNectar 3 Plusがセールの際は最優先で買いましょう。
Nectarの上位版にはMelodyne Essentialが付属しているのでそのライセンスを利用すればCakewalk上でMelodyneを利用して簡単に高音質なピッチ・タイミング補正ができます。
セール時は5000円前後であることが多いようなので是非ともゲットしたいですね。

また、有料プラグインにはユニークで便利なものが多く、特におすすめしたいプラグインを紹介しているのでこちらの記事も読んでみてください。

プラグインやDAWは基本的に年2〜3回のセールがあるので買い時をしっかりと見極めて長いスパンで少しずつ買い替えていくのがいいと思います。
ブラックフライデーセールは全DTMerがソワソワし始めるくらいお買い得なセールが多いので一緒にソワソワしましょう。
特にDAWは2年以上普通に使えるのでセール時に買うことができれば大金星です。

無料で有料プラグインをゲット!

これは海賊版的な話ではありません、立派な作戦です。
また、これはTwitterさえ見ていれば必ずゲットすることができるので簡単に手持ちのプラグインを増やすことができます。

最初に以下のTwitterアカウントをフォローしましょう。

iZotope日本公式アカウント @iZotopeJapan
Kontaktina【無料音源・DTMプラグイン情報サイト】@kontaktina
Sleepfreaks DTMセール情報 @DTM_SALE
DTMセール情報 SawayakaTrip! @sawayakatrip

これらのTwitterアカウントをフォローしておけば、プラグインのセール情報や、無料配布情報がタイムラインに勝手に入ってくるので、要チェックです。

配布されるプラグインは定価で買うと1万円前後するものが多いので、忙しくてインストールするひまがなくても登録だけしてライセンスキーを確保しておくといいと思います。

iZotopeは特に即戦力になるプラグインを結構頻繁に配布しています。
前の話になりますが、Ozone 9 ElementsやRX 7 Elementsを配布していました。
最下位グレードのElementsの配布なので機能的な制限が多少ありますが、上位版へアップグレードする際の「弾」として利用できるため、貰えるものは貰うという多少意地汚い精神で貰ったほうが良いですね。

WAVESも年2~3回ではありますが、チャンネルストリップ等のプラグインを配布しているので意外と助かります。
2022年11月頃に配布していたLilTubeというプラグインは軽くてユニークなのでかなり重宝しています。

特に絶対貰いたいのはiZotopeのOzoneシリーズ、RXシリーズの2つです。
この2つは無料プラグインでは替えが効かないのでチャンスがあれば絶対に貰いましょう。

まとめ

以上が完全に無料でミキシング環境を構築する方法です。
もちろんイヤホンはオーディオインターフェースを通して聴いた方がモニタリングの精度は高くなりますし、イヤホンやヘッドホンも手持ちのそこら辺のものを使うよりある程度の価格がする良いものを選べばさらにモニタリングのクオリティを向上させることができます。
その辺りに関してはお財布と相談しつつセールを待って買い時を見極めるといいでしょう。

Amazon用のブラウザ拡張機能であるKeepaなどを利用することで簡単に買い時を見極めることができます。
価格比較のため価格.comなども重宝しますね。

もし今後読みたいトピックのリクエストやこの記事の感想があれば引用リツイートやDMで教えてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。もりーでした。

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