#13:自作PCとかBTOって何なん?って話

みなさんこんにちは、もりーです。

本日は自作PCの良さを皆さんにお伝えしたいと思いこの記事を書こうと思います。

自作PCはゲーム界隈ではかなり当たり前のことであり、とてもコアなファンが多い界隈でもありますが、片足を突っ込んだ人の感想やBTO(=Build To Order・受注生産品)との比較を交えたPCライトユーザー向けの記事にしたいと思いますのでぜひご一読を。

自作PCとは?

自作PCとは読んで字の如く、「分でパソコン」を指します。学生時代に給付金の10万円を利用して自作PCを1台作ったのですが、その事を大学の友人に話すと殆どの場合「パソコンって作れるの!?」とか「なんで買わないの?」といった反応をされました。文系の元単科大学なのも相まってそういう反応が大多数を占めたというのも事実でしょうが、それ以上に一般の方々にはパソコンは家電量販店やECで購入するのが普通な代物であるという認識ということがわかると思います。

自分で作るパソコンといっても基盤にはんだ付けして1から各パーツを作っていくディアゴスティーニ的なやつではありません。実際の作業工程としては
①各パーツを相性や互換性を見つつバラで買う
②各パーツを適切に組み込む
③OSをインストールする
といったお手軽3ステップ構成になっています。

意外と難しいことは何もしていなくて、少しパソコンの規格などに精通してさえいれば誰でも自作をすることはできちゃうんです。

どんな道具が必要なの?はんだ付けとか溶接的なものするんじゃないの?ケーブルの皮膜向いたりワニクリップ使ったり物理の実験みたいなことするんでしょ?って思った方に向けて一応説明すると、自作PCに必要な道具はたった2種類です!
1. ドライバー:プラスドライバーです。
2. ドライバー:細いプラスドライバーです。
3. カッターナイフ:パッケージの開封や結束バンドを切ります。

これだけです!ドライバー2本でパソコンは組み立てることができるくらい今のパソコンはモジュール化が進んでいます。基本的にネジ止めかピンが挿さる穴に挿すだけなので道具に対する不安は本当に不要と言えます。3つ全部新品で買っても精々700円くらいでしょうか。


自作PCのメリット・デメリット

じゃあそんな自作PCは何が良いのかというお話に移ります。

メリット①:安い!
お金に余裕がないけど可能な限り良いスペックのパソコンを買いたい!という方には朗報です。メーカー品のパソコンも結局工場の中で作業員の方々がパソコンを組み立てているわけなんですけど、その分の手間賃も料金に含まれている訳です。パーツをバラバラに買うことで、その分の人件費を浮かせるので予算ギリギリのスペックを突き詰めることができます。特にAppleのカスタマイズは標準的なパーツ代を考えてもかなり高めな料金設定ですので、追加のメモリだけ自分で挿すとかハードディスクだけ自分で交換するというのもある意味賢い自作と言えます。

メリット②:こだわり抜いたスペックを具現化できる
これはメーカー品には無い自作PC唯一無二の強みです。例えば完全にファンのないレコーディング特化PCや、ストレージ容量マシマシのメディア編集用PC、超高速通信規格を搭載させた配信用PC、最強グラボを積んだ4Kゲーミング特化PCなど、自分の使いたい用途に合わせてスペックを尖らせることができます。メーカー品では需要があまりなさそうなニッチなスペック要求にも柔軟に対応できるのも自作PCの強みだと思います。

メリット③:楽しい!
プラモデルやパズルなどが楽しめる人なら理解できると思いますが、組み立てたものが完成してそれが実際に自分の生活にダイレクトに関わってくる喜びは何物にも代えがたいです。構成パーツ選びから自作PCは始まるので楽しめる人はとことん楽しめます。

メリット④:カスタマイズ性がめちゃくちゃ高い
とにかく必要な機能をあとから付け足すにはもってこいです。ノートパソコンではオーディオインターフェースやサウンドカード、グラフィックボードや追加のUSBの穴などなにかを拡張させたいとき必ず速度があまり早くないUSBからの拡張となり、性能の限界や遅延の発生、スペースの成約、などの影響をモロに食らいます。例えばHDDをもう1台追加したい場合、自作PCであればベイにネジ止めしてケーブルを繋げるだけで簡単に机上スペースを取ることなく増設できます。このように作り終わったあとも互換性さえ保っていれば何回でもパーツを付け替えてアップグレードしたり増設できるのも自作の強みです。

とこのように大きく分けて4つのメリットがあります。安くて楽しくて拘れるとか最高じゃないか!と思った方に向けて一応デメリットもお伝えしておこうと思います。

デメリット①:メーカーサポートがない
これが自作PCに踏み込みづらい一番の理由かなと思います。ご自身で検索して問題への対処をできる人でないと不具合の対応などに苦痛を味わうことになると思います。自作PCには24時間対応ホットラインもありませんし、出張修理サービスもありませんので故障した場合には全てご自身の責任となります。パーツのメーカーの不良交換保証などはしっかりありますのでそこはご安心を。

デメリット②:想定外すぎる相性問題が起こることがある
パーツには相性と呼ばれるものがあります。相性が悪いと最悪バラバラのパーツは全て問題がない完動品にも関わらず動かないというスペチャンワケワカンナイヨー!状態になります。なのでパーツ選びの段階からレビューの動作報告などを見てこのパーツとこのパーツなら相性は大丈夫、互換性がある、というような情報に目星をつけておくことが大事です。

デメリット③:手がある程度器用じゃないと最悪パーツを壊してしまう
パソコンのパーツはある程度丁寧に扱わないと壊れてしまいます。落としたり、引っ掻いたり、正しくないネジ穴にパーツを無理矢理ねじ込むようなことをするとせっかく買ったパーツが水の泡になってしまうのである程度の器用さは求められます。ガンプラを説明書どおりに作れる方なら問題ないと思います。

デメリット④:ノートパソコンは自作できない
残念ながらノートパソコンの自作PCというものは一般的ではありません。理論上は可能ですが、ノートパソコン用のパーツはメーカー独自のものが多く、規格に互換性が無いことが殆どなので事実上自作PCはデスクトップPCに限定されます。つまり、ゲーミングノートPCなどニッチすぎるものを買いたい場合は素直にメーカー品を購入するしかないのが実情です。

このようにメリットとデメリットが表裏一体となっている自作PCですが、意外とこの界隈の方々は親身に相談に乗ってくれるので、興味が湧いたら一度お近くの自作erに相談してみるのも手だと思います。

BTOとの比較

先述したBTOはAppleのMacを買うときにできるカスタマイズをめっちゃ自由度上げた感じで、パソコンメーカーに自分の要求通りのスペックを作ってもらってお金を払うというサービスです。BTOは上記の自作PCのメリットを活かしつつ、メーカー保証やサポートなどデメリットを可能な限り潰した完璧すぎるサービスです。
もちろんメーカーは営利企業であり、膨大な広告費や人件費を賄う必要があるので手間賃や上乗せ分は料金に含まれますが、安心して拘りスペックのパソコンを購入することができるクソデカメリットがあります。
BTOは各メーカーが様々なパッケージを提供していますのでBTO比較サイトなどで価格を比べて一番コスパが良いものを購入すると上乗せ分を抑えることができると思います。
しかし、BTOは自作PCに比べカスタマイズの自由度は低いので、水冷PCや七色に光り輝くゲーミングPCを作りたい方には必然的に選択肢としては除外されます。一度お近くの自作erにどちらが良いか相談してみると目的や希望に応じてBTOか自作どちらにするかアドバイスをしてもらえると思います。

また、BTOではありませんが、TSUKUMOなどのPCパーツショップはパーツを一式購入すると、それらを適切に組み上げた状態で発送してくれるサービスを提供しています。つまり届いたパーツPCケースにネジ止めしてOSをインストールするだけで使えるようになるという神サービスです。組み立てに不安がある方はこのようなサービスを利用してみるのも手かもしれませんね。


事例検証:もりーの場合

さて、ここまで一般的なメリットやデメリットを書いていきました。しかし、これだけでは実際にどのくらいメリットがメリットとして輝いているのかは伝わりづらいと思います。
ここでは先述した給付金10万円PCを事例に挙げて自作PCのメリットやデメリットを考えてみましょう。

今回事例として挙げるPCは以前の記事でも紹介しましたが改めてここでも紹介したいと思います。後日アップグレードした部分は矢印で補完します。

もりー給付金PCスペック
MOBO: ASUS TUF H370-PRO GAMING (WI-FI) ¥12,491
CPU: Core i7 9700F ¥35,980
RAM: CORSAIR DDR4-2666MHz VENGEANCE LPX Series 8GB×2 ¥ 8,218
GPU: ZOTAC GAMING GeForce GTX 1650 OC  ¥14,960 → ZOTAC GAMING GeForce RTX 3060 Ti Twin Edge ¥55,880
SSD: Western Digital 1TB M.2 ¥13,288
CASE: 黒鴉 JAX-03W ¥3,979
PSU: 玄人志向 KRPW-L5-500W/80+ ¥ 3,828
CPU Cooler:リテールクーラー¥0 → SCYTHE / 虎徹 MarkⅡ¥3,864

GTX1650はヤフオクで2万円で売れたので、RTX3060Tiは実質¥50,840です。

一番最初のコンセプトは「予算10万円でDAWを快適に操作できてちょっとゲームもできるパソコン」でした。

要望どおり、¥92,744でパーツを買い揃えることができました。ドライバーとカッターナイフは家にあった物を利用したので無料です。
後日購入したRTX3060TiやCPUクーラーも差額込みで含めると¥147,448ですが今回はそれは考慮しないものとします。

さて、このスペックをBTOで購入するといくらになるのでしょうか。

ドスパラPCスペック

検索してみたところ、第9世代のCPUを取り扱うBTOは既にありませんでしたので同グレードの第10世代のもので同等とします。また、こちらのモデルには標準で1TBのHDDが1台ついていましたのでドスパラでの1TBHDD追加額である¥6,380を引きます。

同等のカスタムで¥150,130、そこから¥6,380を引くと・・・


¥143,750となります。


いかがでしょうか。パソコンを自作にすることで同等のスペックを揃えるのに¥51,006も安く済ませることができました。これは高価なパーツになればなるほど差が開いていきますが、5万円も安く買えることができたのです。

僕は自作にチャレンジする際、バイトの時給を考えました。50時間追加で働くくらいなら絶対自作しようと思いましたので自作に踏み切ったというわけです。

しかし、安心感トラブル対応、組み立ての確実性手間等を考慮するとたった5万円とも言えます。この5万円を高いと考えるか安いと考えるかは買い手次第ですが、私個人の感想としては楽しさも相まって自作に踏み込むには十分すぎる価格差でした。また、この見積もりには延長保証や出張修理サービスなどは含まれていませんのでそのようなBTOの強みである手厚いサポートを考慮すると価格差はより大きくなると思います。


終わりに

ここまで実体験を交えて自作のコスパの良い点や悪い点を紹介しました。こうやって見るとゲーマーに限らずクリエイターやPCのヘビーユーザーなどにも自作PCはコスパよくパソコンを買う手段として有効なのかもしれません。近いうちメモリかHDDを増設する予定ですのでその時はレポートを行おうと思います。

このライトユーザー向け自作PC解説も需要があるようでしたら各パーツの特徴などもう一歩踏み込んだ内容のノートを書きたいと思います。

この投稿はライトユーザー向けに書いたものですので一部の表現において正確性に欠く場合があります。ご質問やご指摘がありましたらコメントにてお待ちしております。

スキもモチベーションに繋がりますのでよろしくおねがいします。


最後まで読んでいただきありがとうございました。もりーでした


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