見出し画像

続・打球の速度と角度をまとめて見てみよう(2015-2018)

速度と角度を1つにまとめる

 前回の分析では、打球の速度と角度を一緒に図で表してみようということで、2019年のデータを使って集計を行いました。今回は、同じ作業を2018年以前のデータを使って行いたいと思います。

図のつくりかた

 図の作成方法ですが、散布図を描くことにします。打球の角度の図を作った時と同じ方法で、今回は打球の速度(m/h)が速いほど原点から遠くにデータをプロットします。以下の図1のようなイメージです。

画像1

 打球の角度の時は、原点からの距離をその角度の度数で表していたのですが、今回は速度で1球ごとにプロットする形です。

打球の速度と角度

 今回は、ゴロ・ライナー・フライ・ポップフライという4種類の打球と、引っ張り・センター返し、反対方向の3つの打球の方向でデータを見ていきます。

 まずは、ゴロをひっぱったケースの2015年から2018年のデータを以下の図2-1に示します。

画像2

 〇は透過させてあるので、同じ速度と角度の打球が多いほど濃く色づけされています。薄いところは、その速度と角度の打球が少ないことを表します。黒の◆は欠損値を補填したデータになります。詳しくは以前の記事を参照してください。

 データとしては、速度は60~100m/h、角度は-60°から60°に満遍なく散っているといえます。2015年から2018年の違いもそれほどありません。

 次に、センター返しと反対方向のデータを図2-2と図2-3に示します。

画像3

画像4

 図の表現方法の影響もありますが、打球の方向とシーズンによる違いはそれほど見られません。

 次はライナーのデータを、打球の方向別に図3-1から図3-3に示します。

画像5

画像6

画像7

 こちらもシーズンによる違いはほとんどありません。

続いて、フライのデータを打球の方向別に図4-1から図4-3に示します。

画像8

画像9

画像10

 フライも、ゴロとライナーと同様にシーズンの違いは確認できません。

 最後に、ポップフライのデータを、打球の方向別に以下の図5-1から図5-3に示します。

画像11

画像12

画像13

 2015年のデータの分布のみ2016年以降と少し異なりますが、これはStatcast導入初年度と考えれば、2016年以降に技術的な変更(おそらく測定精度の向上)があったと考えられます。

まとめ

 以上、2018年以前のデータを見てきました。2019年とそれほど違いはないという結果を確認し、ここに示しておくということに意義があると考えています。

 これで全体から見た基本データの整理は大体できたと思うので、次回からは個人のデータも見てみたいと思います。 

画像:いらすとや

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?