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新しいスタッツを作ってみよう
今回のテーマはタイトルにもあるように、バレーボールの新しいスタッツを作ってみようというのが目的になります。ただし、「明日使えるスタッツを提供する」のではなく、これを読んだ人が「自分もスタッツを作ってみようと思った際の参考になること」を目的としています。
既製品からは見えないこと
チームや選手を評価するための新しいスタッツを開発した際には、机上の理論で満足するのではなく、実践で役立つのか吟味する必要があるということを少し前に書きました。
そして、ここからは持論ですが、実践に耐えうるものか厳しく吟味される必要があるからこそ、前段階での机上の理論レベルの新しいスタッツの開発は、気軽にポンポンとなされるべきだと考えます。一発一中で良いものが必ずできるものではないので、ある程度手数も必要だからです。
では、ここで自分も新しいスタッツをつくってやろうと一念発起した人が表れたとします。その場合、何もないところから作り上げるというのも難しいので、「新しいスタッツを作りました」という先人のやり方を参考するのがベターかと思います。
ところで、これも個人的な感想ではありますが、データ分析をやっていて最初の想定通りに最後まで進むということは稀です。計画や予定というものは狂うもので、そこからデータを見ながら計画を修正・変更していく必要があります。これはたいていの初学者が最初にぶつかる壁になると思います。
残念なことに、先人の資料には「こんな時どうすべきか」という案内は無いことの方が多いです。別に不親切なわけではありません。新しいスタッツか必要な理由と、それ使える証明があれば資料としては、スタッツとして使う分には十分だからです。
それなら、「新しいスタッツを作りました」と完成品をあげるのではなく、寧ろ完成品からは除かれている、制作過程で試行錯誤している様を晒すことで、自分もスタッツを作ってみたいという人の参考にはならないだろうか?というのが、長くなりましたが今回の企画の主旨になります。
ぶつかる壁はケースバイケースなので、必ず役立つ知見を提供することはできないかもしれませんが、最悪反面教師になればいいやくらいに考えています。
サーブ効果率を再構築したい
というわけで、新しいスタッツの作成にあたって、実は完成までの筋道が明確に描けているわけではなく、ある程度試行錯誤に右往左往しながら、スタッツの開発を目指していきたいと思います。
扱うスタッツは「サーブ効果率」です。全くの新指標ではなく、Vリーグでは既に導入されている指標になります。計算式は以下のようになります。
新旧2通りの計算式がありますが、現行の計算式は“新”のほうです。いつの間にか変更されていました。
この新版の計算式が表すのは、
・1本のサービスエースは、効果とミスの4倍の価値がある
・1本の効果は1本のミスで相殺される
というものです。
「なるほどそういうものか」と考えさせられますが、果たしてこの1本の価値は妥当なものなのでしょうか?
このサーブの価値を検証し、必要とあれば修正を加えてみたいというのが、具体的な方針になります。
まとめ
今回はコンセプトをまとめたところまでにして、次回から検証を始めていきたいと思います。一応プランを用意していますが、きっとプラン通りには行かないでしょう。
おそらく試行錯誤という名のグダグダを晒すことになるとは思います。こうしたグダグダは、ちゃんとした論文なんかには載せることはできないものです。それをnoteを使ってやってみようと考えたわけです。
どうか温かい目で見てやってください。
タイトル画像:いらすとや
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