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セリエA(バレーボール)の年齢とサーブの関係

以前の分析で、年齢とスパイクの成績の関係を分析しました。

 今回は、サーブのデータを使って年齢との関係を見ていこうと思います。

 セリエAのサーブに関するデータは、Service_N(打数)、Service_Err(ミス)、Srvice_Pt(得点)の3種です。今回はこのデータを使ってサービスエース率(得点/打数)とミス率(ミス/打数)を求め、年齢との関係を求めました。

 分析対象は、以前の出場機会とスパイクを分析した時と同じです。サーブにポジションは関係ないということで、今回は男子1部(A1)と男子2部(A2)、女子1部(A1)と女子2部(A2)のカテゴリごとにデータを見ていきます。

サーブと年齢の関係

 それでは、まずは男子1部(A1)のサービスエース率と年齢の関係を以下の図1-1に示します。

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 青色のプロットが各選手の年齢とサービスエース率の値になります。少し透過しているので、近い値の選手の多い所ほど色が濃くなっています。赤のプロットと線は、各年齢でのサービスエー率の平均を表しています。以降の図もこの形式で進めます。

 データを見ると、赤の平均の線は年齢が高くなることで下降傾向にあることがわかります。若ければ若いほどサービスエース率は高くなるというデータですが、若くして出場機会を得ている選手はそのくらいの武器を備えていると考えることができます。ただ、一般的な身体的なピークの20代後半あたりで上昇してこないというのは抑えておいたほうが良いデータかもしれません。

 続いて、サーブミス率のデータを以下の図1-2に示します。

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 これもサービスエース率と同じく、年齢とともに緩やかな低下傾向にあります。サービスエースの多い選手はサーブミスも多いので、同じようなパターンになるというデータは自然ではないかと思います。

 次は、男子2部(A2)のデータを以下の図2-1と図2-2に示します。

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 基本的には男子1部(A1)と同じく、年齢とともに低下傾向にありますが、35歳以降上昇に転じます。

 これは身体的な能力の改善というよりは、35歳を過ぎて現役で起用され続けている人は優れた選手が多いことが多く、それ以外の選手は姿を消した結果と考えられます。例えば、1部(A1)で活躍していた選手が、年齢が高くなり2部でプレーというケースがあるのではないでしょうか?

 続いて、女子1部(A1)のデータを以下の図3-1と図3-2に示します。

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 男子と同じ傾向で、さらに年齢に伴う低下が急になっています。

 最後に、女子2部(A2)のデータを以下の図4-1と図4-2に示します。

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 女子1部よりは緩やかですが、年齢に伴う低下傾向を確認できます。


まとめ

 以上、年齢とサーブの関係でした。今回の分析は大雑把にプロットしただけなので、さらに分析を掘り下げていくことも可能です。例えば、サービスエースを連発するようなビッグサーバーとそれ以外の選手では年齢の影響は異なるのか?といった感じです。

 いろいろやれることはあるのですが、一気に全部というのは難しいので、まずは今やっている方法で一通りやっていこうと思います。


おわりに

 今回の分析で使用したデータは以下のGithubにアップしています。ご自分で分析してみたい方はデータをダウンロードして利用してください。

タイトル画像:いらすとや

データ元



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