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球場ごとに見る打球の距離とHRの関係 2018-2021

 以前の分析では、MLBの球場ごとに打球の距離とHRの関係を求めました。

 このデータは2021年のものでしたが、今回はそこから3年遡って2018年以降のデータで同様に打球の距離とHRの関係を調べてみようと思います。シーズンによる距離とHRの関係がどれくらい変わってくるかを調べるためです。

 全ての球場のデータをここで示すには多すぎるので、今回は以前分析したCoors FieldとFenway Parkのデータを見てみたいと思います。

@Coors Field

 まずはCoors Fieldから、打球の方向をLeft・Center・Rightの3方向に分け、それぞれで打球の距離からHRになる確率の関数をシーズンごとに求めました。最初にLeftへの打球のデータを以下の図1-1に示します。

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 この図は右に行くほど打球の距離が長く、上に行くほどHRになる確率が高いことを示しています。シーズンによって線の色を変えており、グレーの破線は2018年から2021年のデータを合計したものです。

 データを見ると、シーズンごとの線は概ね重なっておりそれほど違いはありません。しかし、部分的に見れば、2020年は距離400前後で他のシーズンと比べてHRになる確率が高くなっています。2020年は試合数が少ないこともありますが、こうしたシーズンによる違いがあるということになります。

 続いて、CenterとRightのデータを以下の図1-2と図1-3に示します。

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 図1-2のCenterでは2020年の距離とHRの関係を求めたのですがエラーが出てしまいました。先述したように2020年は試合数が少ないことが原因と考えられます。

 他のシーズンを見ると、2018年は距離400~425付近で他のシーズンと比べてHRになる確率が高くなっていますが、翌年には2018年から2021年のデータを合計したデータ並みに揺り戻しを確認できます。一方、2021年はHRになる確率が低めですが、2022年はまた合計並みに戻るでしょうか。

 図1-3のRight方向でも2018年は他のシーズンと比べてHRになる確率が高くなっていますが、こちらも翌年には揺り戻しがあります。

@Fenway Park

 続いて、Fenway Parkのデータを以下の図2-1から図2-3に示します。

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 こちらもCoors Fieldと同じく、それほど大きくない範囲での変動を確認できます。一点気になるのは、図2-2のセンター方向で2020年と2021年と続けてこれまでのシーズンよりもHRになる確率が高くなっています。2022年にこの傾向が続くかは注目が必要です。

まとめ

 以上、他の球場のデータもありますが今回はこのくらいで。シーズン間でそこまで大きくはありませんが変動することがあるので、打球の距離とHRの関係は今回示した2018年から2021年のようなシーズンを跨いだデータで求めるのが良さそうです。

タイトル画像:いらすとや

データ



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