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セリエAの基礎データ 男子2019/2020~2021/2022

 今回は、前回追加したセリエAの2019/2020シーズンから2021/2022シーズンの男子のデータを用いて、リーグの基礎的なデータの確認をしておきたいと思います。
 

 分析に使用したデータはこちらからダウンロードできます。

データの分布

 
 今回確認するのは、リーグの基礎データということで、
 
・スパイク決定率
・サーブミス率
・サービスエース率
・Reception Perfect%
・ブロック得点/Set

 
 以上、5つのスタッツのシーズンごとの分布とカテゴリ間の分布を比較したいと思います。
 
 こうしたデータの分布がなぜ重要かというと、データの良し悪しは数値の大小ではなく、データの分布の中の相対的な位置づけから決まるものだからです。
 
 例えば、あるチームのスパイク決定率が50%だった場合、他のチームが全て70%以上だった場合、50%は悪い成績といえます。逆に他のチームが30%以下であれば50%は良い成績といえます。
 
 そして、データの分布は一定ではなく、男女や1部2部といったカテゴリの違いや、次代によっても変化していきます。なので、時々まとまったデータを用いて分布から、スタッツの相場というものを確認しておく必要があるわけです。
 
 試験があるわけではないので、事細かに暗記する必要はありませんが、感覚としてこのくらいの値付近が多い少ないということが分かっていればデータを見るときに便利です。
 

シーズン間の分布の比較


 シーズン間の分布の比較として、最初に男子1部(A1)のスパイク決定率のデータを以下の図1-1に示します。

 多少の変動はありますが、大体45%から55%になるチームが多いことが分かります。
 
 男子2部(A2)と3部(A3)のデータを以下の図1-2と図1-3に示します。

 図1-2の男子2部(A2)は2019/2020シーズンの分布が右寄りで、全体的にスパイク決定率が高くなっています。これが誤差なのか、それとも何か意味のある変化なのかはこのデータからでは判断が難しく、来期以降のデータが入ってくるのを待つか、他のデータの吟味が必要です。
 
 こんな感じで他のスタッツの分布も確認していきます。まずは、サーブミス率のデータを以下の図2-1から図2-3に示します。

 3カテゴリともシーズン間で大きな違いはありませんが、図2-1の男子1部(A1)では、15%から20%のチームが最多なのは同じですが、シーズンが進むにつれ、山の高さが低く裾野が広くなってきています。これは、平均的な15%から20%のミス率から、上にも下にも逸脱したチームが増えてきていることを意味します。
 
 次は、サービスエース率のデータを以下の図3-1から図3-3に示します。

 ほとんどのチームが5%未満と5%から10%に該当します。シーズンの違いは見られません。
 
 次は、Reception Perfect%、明記はされていませんがレセプションの精度がAパスの割合と見てよいかと思います。データを以下の図4-1から図4-3に示します。

 分布に多少のガタつきはありますが、それほど違いはないと見ます。
 
 最後に、1セットあたりのブロック得点の分布を以下の図5-1から図5-3に示します。

 こちらもレセプションと同じくガタつきはありますが、それほど違いはないと見ます。

カテゴリ間での比較

 シーズン間の比較の次は、3シーズン分のデータを合計して、男子1部(A1)から3部(A3)までのカテゴリ間の分布を比較します。各スタッツの比較を以下の図6-1から図6-5に示します。

 スパイク決定率、サーブミス率、サービスエース率では男子1部(A1)の分布が右寄りで、全体的に数値が高いことが分かります。一方、Reception Perfect%では男子1部(A1)の分布は左に寄っており、数値が低いことが分かります。
 
 ブロック得点の分布は、1セットあたり2.0から2.5のチームが最も多いのはカテゴリに共通していますが、男子2部(A2)と3部(A3)は、1.0から1.5のチームと、3.0から3.5のチームも多く、平均から抜けたケースも多いことがわかります。
 

まとめ

 以上、セリエA男子の最新3シーズンの記録の特徴でした。途中にも書きましたが、今回の内容はきちんと覚えるというよりは、大体の傾向を把握しておいて、必要があればこの資料を見れば良い性質のものです。いつか誰かの役に立てば幸いです。
 
 次回は、同じ集計を女子でもやろうと思います。
 
 最後に、今回の図を作成した元となったデータを以下の表に示しておきます。これも、必要があれば見るといった性質のものです。

データ元

 
タイトル画像:いらすとや




















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