
Pro,Pr6などフォントの種類をどれかに統一する Illustrator JavaScript
フォントには同じ名前でバリエーションがいくつか存在するものがあります。例えば中ゴシックBBBは Pro/Pr5/Pr6/Pr6N/Upr/NewCID のバージョンに別れ,さらに学参,学参 常改などの種類も用意されています。
自分で制作するときは問題ありませんが,他のかたのデータを受け取ると統一されていないことがしばしば。
もし制作業務を途中で引き継ぐ場合は,安全のためにそのまま進めるでしょう。しかし,支給されたデータをこれから改造するときは1種類に揃えたいのではないでしょうか。
そこで今回は開いている書類のフォントを,ProやPr6など指定した文字セットの書体に置換するIllustrator用JavaScriptを紹介します。
動画で見てみたい
あらましを教えて
開いている書類のすべてのフォントを,ProやPr6など指定した種類の書体に置換するIllustrator用スクリプトです。モリサワパスポートに含まれていて,変換先の種類が存在する書体が置換対象になります。
例えば書類にA-OTF 中ゴシックBBB Pro Mediumがあり,文字セットにPr6Nを指定した場合,A-OTF 中ゴシックBBB Pr6N Medに変更されます。
どのバージョンに対応してるの?
macOSのIllustrator CS6(16)〜2022(26) に対応しています。Windowsはテスト不足のためわかりませんが,動くと報告はありました。
動作確認済み
• macOS 10.14(Intel),Illustrator CS6, CC2015.3〜2021
• macOS 11.6,Illustrator 2022
※macOSのIllustrator 2021(25.4.1) はIllustratorの仕様により,基本的に動作不可
Illustrator 2021(25.4.1) では,AdobeXMPScript.frameworkというパーツが不足しているため基本的には動きません。ただし,2021(25.4.1) 以外のIllustratorやInDesign・Photoshopなどがインストールしてある場合,例外的に正常に動きます。足りないパーツはそれらから拝借します。
どうやって種類を指定するの?
スクリプトのファイル名を characterSet=オプション文字.jsx のような特定の形式にすることで,変換先の種類を指定します。ファイル名の再編集により,それらの設定を変えられます。
どんな風に使うの?
1 変換先のフォントをアクティブ(使用可能)にする
2 置換対象にしたいテキストのロックを解除し,非表示なら表示に切り替える
3 書類が保存されていなければ保存する(書類のメタデータから使用中の書体を取得するため,保存しないと正しい書体がとれない)
4 スクリプトを実行する
すると書式メニューの[フォント検索...]相当の機能で,指定した種類の書体に置換されます。
注意
• 字形が変わるので,繊細な校正が必要な状況では使わないでください。支給されたフォーマットデータを洗浄するような用途に最適です
• 合成フォント内の書体は変換できません
• ヒラギノ角ゴシックなどもモリサワパスポートに含まれるため,指定した種類が存在すれば置換対象になります
• G-OTFで始まる学参書体はA-OTFに統合します
• UD新ゴNTはNTでないUD新ゴに統合します
• A-OTFとA P-OTFがあったら,A P-OTFに統合します
もっと詳しい説明がほしい方はリンク先を参照してください。
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※今回は都合によりjsxbinでの提供となりますので,ソースコードを読むことはできません。
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