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Google Slide を活用した All in One な初回商談資料のすすめ

こんにちは、株式会社HERPの宮田です。

スクラム採用を実現する採用管理システム「HERP Hire」を提供しているBtoB SaaS企業でフィールドセールスチームのマネージャーをしています。

弊社のレベニューチームは、2021年6月現在マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスの4つのファンクションから構成されています。その中のフィールドセールスチームでは、初回アポイントから受注までをメインで担当しています。

昨今の営業における潮流として、単なるプロダクト紹介ではなく、顧客の成功を定義し理想と現実のGAPを埋める手段として自社サービスを提案するような営業(いわゆるソリューション営業)が求められているかと思います。弊社も御多分に洩れず、です。

良い提案のためには顧客のビジネス・状況理解が重要であるため、自ずと商談の流れがヒアリング→デモになることが多くなります。一方で顧客からすると、「どうしてこの質問をされているのか」「ヒアリングはいつ終わるのか」「自分の発言を理解してもらえているのだろうか」など不安が多いのではと推察しています。

事実、私自身も顧客から以下のように言われたことがあります。
・どうしてこの内容の質問が必要なんですか?
・ヒアリングはいいので、早くデモに移ってもらえませんか?
・(商談後の議事録送付に対して)認識が違います

そこで弊社では、初回商談時に Google Slide を画面に投影しつつ進行しています。今回は Google Slide の活用方法とメリットをシェアしたいと思います。

Google Slide の使い方

フィールドセールスチーム全員が使えるテンプレートスライドを作成し、初回商談が確定した時点で各セールスメンバーがテンプレートスライドをまるごと複製します。顧客の特性に合わせて数種類作成するのがお勧めです(弊社の場合、新規導入 or 別サービスからの乗り換え などで説明する内容が変わるため作り分けています)。

スライドの標準的な構成と実際のイメージは以下の通りです。
・打ち合わせ目的/アジェンダのすり合わせ
・会社紹介
・ヒアリング
・サービスのデモンストレーション
・顧客からのフィードバック/ネクストアクションの決定

スライドイメージ

事前準備の段階でインサイドセールスからのヒアリング内容を追記しつつ、どのあたりを重点的に説明する・聞くか、伝えたいメッセージのために新たに作っておくスライドはないか などを考えます。

打ち合わせの場では、オフラインの場合はスクリーン投影、オンラインの場合は画面共有をします。顧客にもスライドを見せつつ、その場で聞けた内容を議事録として即時書き起こしながら打ち合わせを進めます。

打ち合わせ終了後は適宜修正を加えた後、スライドをPDF化して顧客へのお礼連絡にファイルとして添付します。必要であれば、重要部分のサマリをメール等の本文に貼り付けたりすることもあります。

基本的な使い方を説明できたところで、この手法で感じているメリットを3つ書き記します。

1.打ち合わせ進行の全体感が伝わりやすい

冒頭のスライドで打ち合わせの目的・アジェンダを握ります。その上で、各アジェンダの予定している時間配分や、アジェンダの意図(サービス紹介前にヒアリングを挟ませてもらう理由)なども明確に説明します。冒頭で全体感への理解を促すことで、商談進行中に顧客も自分自身も迷子になりづらいよう感じています。

更にスライドを見せながらの進行では、画面上に聞きたい質問項目が明記されているため、顧客からするとどこまで回答すればいいのか、次にどういう質問が来るのか先読みでき、「いつまでこの質問が続くのか…」といった不平・不満を聞く機会がめっきり減りました。

更には予期しなかった効果として、顧客がこちら側の質問意図を汲んだ回答をしてくれたり、打ち合わせ参加者が複数の場合は別の方が次の質問への回答を事前に用意してくれたりとよりスムーズな進行ができるようになりました。

2.正しい共通認識を持てる

両者の眼前に映し出されているスライドに顧客の発言を書き起こし・要約しながら打ち合わせを進めるため、認識の齟齬があれば即座に顧客から指摘が入ります。結果としてズレのない、正しい共通認識を持ちやすくなったと感じます。

さらに発展系としては、顧客の発言を正確に書き起こすことだけでなく、本当に言いたいことを要約したり、バラバラとした発言を構造化することでセールスパーソンとしての信頼獲得につなげることもできます。「この人言ったことちゃんと理解してくれているな」「自分の整理されていなかった考えをこの一瞬でここまで構造化してくれるのか!」といった心情変化を起こせているのではないかと考えています。

3.社内外の情報共有が楽

持論として、打ち合わせ後の顧客への連絡はスピードと質の両方が重要だと考えています。打ち合わせ時に自分のメモ帳だけに雑多なメモを取っていると、連絡するための内容整理が必要になったり、まとまりのない長文メールを送ってしまったり…というケースがあるのではないかと思っています(私はありました)。

Google Slide を活用すると、表現を簡易的に修正し、不要なスライドを削除すればそのままPDF化して送れます。更にはサービス画面のキャプチャや導入事例などもデフォルトで整理されているため、ファイルを何個も送付する必要もありません。

顧客への連絡だけではなく、対社内でも良い効果を感じています。例えば、他のセールスメンバーも自由に Slide を見ることができるため商談内容をキャッチアップしたり、インサイドセールスが失注掘り起こしをする際にも、顧客名で検索するだけで詳細な議事が読めるため連絡文面のブラッシュアップなどにも活用できています。


以上です!

基本的には良い効果が多いと感じていますが、強いて懸念点を上げるとすると、発言を全て書き起こされる雰囲気が出るため、ちょっとした雑談や砕けた雰囲気が出づらい点はあるかもしれません。

また、満足度の高い議事を取るためには寿司打の普通・高級10,000円コースで15,000円分以上の寿司を食べることができるタイピングスキルが求められます。弊社内では新たにフィールドセールスにアサインされると、まずは寿司打でのタイピングスキル検定が実施されます(合格できなくても特に何もありませんが)。弊社の代表は合格するまで恐らく30回以上やってましたw

寿司打


最後に宣伝です。HERPでは、「一緒にHR業界を変えるサービスを作っていきたい」、「BtoB SaaS のビジネスモデルを科学し洗練させていきたい」という思いに共感してくれる仲間を探しています。興味がある方はぜひ、カジュアルにお話させてください。

細かいご質問は、TwitterのDMを開放しておりますのでお気軽にご連絡ください。
Twitter:@sttimestaku

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