建物も人間と同じように「健康診断」しないといけない

「建物調査」という言葉は、一般の方にはあまり知られていないサービスかと思います。
ここでは、どのような調査を行うのかをご説明します。

建物調査は「本当の姿」を確かめる作業

 人もモノも、時間の経過とともに生まれた当初の状態から変化していきます。
建物は、工事中に変更が行われて図面通りに建物が工事されていなかったり、完成後でも増改築や修繕が行われることで、図面と異なることがあります。
また時間が過ぎていけばいくほど、柱や梁などの部材は、経年劣化によりビミョーに傷んでいくものです。

 建物の現在の状態を把握するためには、実際に調査を行い、現況を正しく評価する必要があるのです。

と、少し専門的なお話になってしまいましたので、イメージしやすい例えでご説明します。

「建物調査」と「耐震診断」

 みなさんの中で、健康診断を受診されたご経験がある方は、思い出してみてください。
※ご経験がない方は、体調が優れずに病院に行ったことを思い出してみてください。

「建物調査」とは、一般検診のイメージです。
「耐震診断」とは、人間ドックのイメージです。

どちらも、『現在の健康状態を明らかにし、病気などの異常に対する早期発見と健康維持』が目的です。
一般検診では、身体測定、視力や聴力、血液検査、尿検査などといった検査を行います。
これは、病気を特定するための検査ではなく、異常があるかないかを確認するための検査です。
一方、人間ドックでは、一般検診での項目のほか、脳ドック、心臓ドック、乳がん検診などといった病気を特定するための検査です。

いったいどこを調査するのか

 これと同じように建物調査には、建物の血管(設備配管)や皮膚(外壁)といった建物全体の調査を行うホームインスペクション(住宅診断)と耐震診断ための事前準備としての調査があります。
 ともに、外観や床下・天井裏などから目視で確認するにとどまり、原則として建物の一部を解体しての調査は行いません

耐震診断ための建物調査では、図面通りに工事されているか、柱や梁といった部材の劣化や損傷がないか、建物にひとつずつ問診していく調査なのです。

読んでくださって、ありがとうございます。 感謝感激です。