建築設計がなかなか思うように進まない理由
構造設計からの手戻りが多い
プランが決まった時点で構造設計依頼を頂くことが多いのですが、
実際に計算をしてみると、ここの梁はもっと大きいものを使わないといけないということが判明したり、
ここに柱を追加しないといけないということが判明したりします。
その度に我々のお客様のデザイナーさんへ調整をお願いするのですが、
当然お施主様との打ち合わせの末のプランですから、そう簡単に変更できないこともあります。
そういうときは、デザイナーと我々、つまり意匠設計と構造設計がお互いにすり合わせを行っていきながら、最善の落としどころを探していきます。
設計という仕事は全くといっていいほど効率化されていない
しかし時にはそのすり合わせに長い時間を費やすこともあります。資料をメールで送り、ふと時計を見るともう夜中。
私たち建築に携わる者は、仕事の生産性というものを意外に意識したことがないのかもしれません。時間をかけることは良いことだ、という意識が私の心や、建築設計業界に根差しているような気がするのです。
では、いったいどこを効率化すればよいのでしょうか。
構造で悩む時間をゼロにしましょう
私からの提案です。計算済みの構造骨組みを選ぶところから始めませんか。
初めから計算済みの構造設計案があり、その中から選び、出来ること・出来ないことがハッキリとわかっている状態で、デザインのみに集中しながら設計をしていくのです。仕事のスピードも格段に変わるはずです。
さらに、スピーディに設計が進むことで、その建築に住まう人としっかりと向き合い、本当に良い建築物をデザインする時間が出来ます。
この手法は意匠設計者の仕事を効率化し、働き方を革新させることができます。かつてCADやBIMが出現したように、次は構造骨組のデータが、建築業界の働き方を変えていくのです。
読んでくださって、ありがとうございます。 感謝感激です。