対流

地震が発生する理由をシンプルに説明してみる

ご存知の通り、地球は球体です。

●地球は3つの要素で構成されています

中心にあるのが核、核を包むようにマントルがあり、表皮に地殻があります。
私たちが普段目にする陸地や海底は地殻ということになります。
マントルは基本的には固体と考えられていますが、核に近い方は、核の高熱によりドロドロしていて、地殻に近付くにつれて固まってきます。

●底の深いお風呂をイメージしましょう

 地震の大きな1つの要因は、このマントルが対流することにあります。

マントルは、空気や水と同じで、温まると軽くなって上昇し、冷えると重たくなって下降していきます。

底のふかーーーーーいお風呂と考えれば分かりやすいでしょうか。

厄介なのは、このお風呂のお湯は火元で温められて、水面で冷やされるため、全体の温度が温まって落ち着くということがありません。
延々と循環することになります。
これを対流と言います。

●対流が地面をジワジワと動かす

マントルに乗っかっているだけの地殻もマントルの対流に合わせてジワジワと動きます。
この地殻の運動が地震の原因です。

地殻が一枚の板、というか完全な球体であれば、コアの周りをゆっくりと回転するだけで、大きな衝撃を伴うような動き方はしそうにないですね。

しかし、残念ながら地殻は一枚の球体ではなく、いくつもの板が折り重なったように、ツギハギに構成されています。

 この板はプレートと呼ばれます。

プレートには2種類あり、大陸プレートと海洋プレートに分かれます。

●海洋プレートが地震の引き金になる

 前回、プレートは折り重なっていると書きましたが、海洋プレートと大陸プレートの継ぎ目では海洋プレートが大陸プレートの下に潜り込んでいます。

また、それぞれのプレートはキレイな板とは限りません。ひび割れていたり、歪んでいたり、波打っていたり、様々な形状をしています。

このように、いびつな形の板が折り重なった下で、マントルがゴソゴソと動いています。
すると、海洋プレートはマントルに引きずられて、さらに大陸プレートの下に潜り込もうとします。

その動き自体は大したことはないのですが、大陸プレートは押し込まれすぎると、それ以上我慢できなくなり、跳ね返ってきます。


これが、地震です。
プレート境界で起こるため、プレート境界の地震と呼ばれています。

●大陸プレートも地震の引き金になる

 プレートはキレイな板ではなく、ひび割れていたり、歪んでいたりします。
そのような、ひび割れ箇所や、歪みが見られる箇所を断層と言います。

海洋プレートがマントル対流により、動くことによって、海洋プレート自体のひび割れや、歪みはもちろん、大陸プレートも海洋プレートの動きの影響を受けて、伸縮したり、上下にずれたりと様々な動きを伴います。


これも、地震です。
プレート内で起こるためプレート内の地震と呼ばれています。
特に、大陸プレートは私たちが生活している地表面に近いため、陸域の浅い地震と呼ばれています。

読んでくださって、ありがとうございます。 感謝感激です。