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BtoBでローカルにどう展開したのか? 失敗したこと・成功したこと

これから、ローカルにサービスを展開したいとか
地元に戻って起業したい人に少しでも参考になればと思ってます。
特に私はBtoBなので、BtoCの方には参考になるか?わかりません。
当たり前と思う内容もありますが、期間を切って、網羅的に感じたことを
書いてます。

紹介します。


◆地元でチャレンジして半年間で失敗したこと


①地元だからといって、仲良くはしてくれない

→当たり前と言えば当たり前で、別にお客様は地元に帰ってきて欲しいなんて思ってもない。地元のためにという志は応援してくれるが、人の好き嫌いは関係ない。

「地元に戻って地域の力になるために頑張ってます」

言いたくなるが、言わなくてもいいと思う。
私は、これを言って嫌われてる感じがした。個人的なものかもしれないが。

②基本的にコンサルタントは嫌われている


→特に高齢の経営者には嫌われる。私の場合は自己紹介をすると必ず
「助成金コンサルか?」と聞かれた。特に助成金コンサルのイメージが良くないらしい。
私は助成金コンサルをやって無かったが、ここは気をつけたほうがいい。
その後、自己紹介に「助成金はやってません!笑」と言っている。
そして、「コンサルは嫌われているんですが、頑張ります」と先出している。できれば、コンサルとは言わないほうがいいかもしれない。。。


③地元に事務所・電話・FAX番号を作らないと仕事にならない


→これは、お客様が直接教えてくれないが、都市伝説的によく聞いていた。
確かに、
①出張ベースで行っている時
②事務所を作った時
③電話番号とFAX番号を作った時
段階的に増やしていったが、①と②は対応も違うし、受注までの訪問回数に差が出る。
①の場合は、呼ばれた場合を除いて、2、3回訪問しても仕事はくれない。
②の場合は、呼ばれてなくても2,3回会っていると何かしら話をしてくれる。

数年経つとわかるが、経営者からこんな相談をされる。
「東京からある会社に提案をしてもらった、提案書見て加賀さん所でもできるか教えて?」
こんな相談がたまにある。出張ベースの限界がここにある。

更に、地元に住所が無いと「どこから来られてるんですか?」と
絶対聞かれる。
何気なく「東京です」と言うと

「大変ですね、わざわざありがとうございます。」
と言われるが
「長い付き合いはできない」と判断される可能性がある。

メールやSNS中心でコミュニケーションが取れるので、代表電話・FAX使わないと思っていたが、代表電話は結構かかってくる。
FAXDMはマーケには必須だ。


④WEBでの集客や問合せは無いと考える


→最初は、地道に紹介をもらいながら、やっていくがいいと思う。
私の場合は、地元の友達にお願いをして、経営者を紹介してもらった。
そして、前職のグループ会社でお世話になった大先輩から、ローカル事務所の責任者を紹介してもらい、そこから地銀を紹介してもらった。
ローカルでは地銀は絶大な力を持っているし、信頼感もある。地銀の方の力をお借りできるとかなり楽な戦いができる。

これは自慢話みたいになるが、前職のグループは本当に卒業者にやさしいと思う。現在も税理士法人にお世話になっている。いろんな紹介もくれる。
感謝しかない。何とか成長して恩返ししたいと思っている。
転職先としてはおススメです。


しかし、紹介も数に限りがあるので何かしらチャネルが欲しくなる。
そこでWEBマーケを強化しようとなるが、
・エリアが限定されていること
・WEBでの検索数が少ないこと

得策ではないと思ったほうがいい。弊社も何度もチャレンジしているが
上手くいったためしがない。

実際に多くの経営者に会って、どのようにコンサルや社員研修を探しているか?と聞くと
ほとんどが、WEBではない。紹介やチラシ、冊子といったもので、情報収集している。いまだ、FAXが一番反応がいい。

WEBで検索する購買行動が少ないと思ったほうがいい。
WEBマーケをやって、担当者からの引き合いがある。
経営者からはほどんどない。ローカルは経営者が見ないと絶対に買わないし、ファーストタッチは経営者でないと買わないケースが多いと
思っている。

次に


◆地元でチャレンジして半年間で成功したこと


①地元で社員を採用したら、仕事は取れやすい


→これは複数拠点を展開していて、社員がいる拠点といない拠点での
違いです。
当たり前に安心感が違うようだ。お客様に聞くと事務所だけを作っても
2,3年で撤退する可能性を感じるらしい。
地場で社員を雇うと腰を据えてやるイメージが出る。
ここは雲泥の差と言われたことがある。
高知が最初で、すぐに社員を採用した。高松や松山では、すぐに社員を採用しなかったので立上げに苦戦した。
できることなら、地元の人が一番いいと思う。


②地銀が主催するセミナー講師を取ると与信は高まる


→私の会社のお客様の3割はここから発生している。業界団体や地銀、商工会議所、商工会など、ローカルには様々な団体がある。入っている人はほとんど入っていて、重複している人も多い。
このような団体でセミナー講師ができるといいと思う。
ご存知かもしれませんが、窓口に行ってセミナーをやらしてほしいと言ってもできないと思う。
なぜならば、窓口はほとんど権限は無い。どうすべきか?
理事をやっている企業の経営者から推薦してもらうのが一番早いやり方だ。新規商談の事前準備で理事をやって無いか?調べておこう。
理事であれば、セミナーできないか?聞いてみよう。私はたまたま理事長をやっている経営者と商談をしたことがあり、その場で講師が決まったことが
何度もある。
ローカルはコンテンツ不足なんだと思う。

③まずは地元に住まないでも仕事は取れる


→私は、高知に住んでいない。しかし、幼馴染を会社立ち上げて早々に社員として入社してもらった。経営者が必ず、地元に住んでいる必要な無い。なので、急いで引っ越す必要はないと思う。


④地元の有名な企業をターゲットしたほうがいい


→有名な企業と言っても、●●電力とか超大手は無理だが、地銀の人に聞くといい会社を教えてくれる。そこをターゲットに紹介やマーケを考えていく。特に業界団体や商工会議所、商工会などの、会頭をやられている経営者には何とかして会えれば、紹介をたくさんもらえる。
弊社では、名指しで紹介してほしいと聞いていく。
ある社長と商談している時に
「●●社長はお知り合いですか?」と必ず聞くようにしている。
「知っている」と言われたら、一度紹介の打診をしてみる。
上手くいく場合もあるし、断られる場合もあるが、言うのはタダだ。
まずは言ってみよう。

最後に
◆教育サービスを展開して、半年間で失敗したこと


①安くても買わない


→お金が無くて、社員研修できないと言わせない価格にしてみようと
月額1万円という破格の値決めをした。完全に赤字だった。しかし、安くても売れないと実感した。安すぎて怖いと言われて、
金額を変更してから売れた。

値ごろ感がありますね。ローカルの企業はお金持ちが多いと思います。
自己資本比率を聞いても、銀行とのつきあいを聞いても、
余裕がある。このコロナでもビクともしない会社が多い。
ローカルは安くないと売れないは嘘です。

②教育は機会均等ではない


→前職では、全社員を対象に教育を設計してくれと要望をいただいていた。
しかし、ローカルでは、参加させたいのは一部の社員だけだった。
サービスが全社員対象としていたが、これはオーバースペックだとわかり
受講対象者を絞るサービスに変えたら、爆発的に売れた。

③使っているサービスを変えることをしない


→弊社サービスと今まで使っているサービスを比較しても、コンテンツテーマ数や開催回数など全てにおいて上回っているが、現状に対して不満がないので変えることをしてもらえなかった。
もっと言うと、不満が出ていても変えない会社もあった。サービスを変えると仕事が増えて、担当がめんどうなのでやらないと言われたことがある。
これはローカルに限ってでは無いが、機能をいくら追加しても
売れない。商品やサービス品質ではなく本質は人間関係で売れる。
もっと、社内に入ってほしいという要望をたくさんいただく。
なので、ドンドン入っていく会社のサービスが売れるんだと思う。


東京の感覚でビジネスを進めるとうまくいかない。


次回は、導入期から成長期で失敗したことあるあるを
ご紹介したいと思います。


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