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Part of your world〜unSea新体制の日〜

夏の重たい暑さの中行った無料定期ライブ。
ライブの終わりに12月のワンマンとその場での手売りチケットの発売開始が発表されて、遠路はるばる西永福まで来て良かったなあ、と思った。
(あとたまたま入った中華料理屋がめちゃうまだった。)
季節を1つ挟んで、仕事の繁忙期の影がひっそり忍び寄ってきた頃、2回目のワンマンで透明写真の3人が卒業して5人体制になることが発表された。


原宿RUIDOは初めて訪れたが、入り口は赤が基調となっており、メルヘンな雰囲気と地下に降りていく様から不思議の国のアリスをぼんやり彷彿とさせた。
1stワンマンはリトル・マーメイドで、2ndワンマンはアリスか〜などとりとめもなく考えていたが、ライブが始まればもうそこはガラッとunSeaの海の世界に変わっていくのである。

1曲目は1stワンマン同様にまなみさんとみのりさんのみ出てきて「詩空(しずく)」を披露。
この曲をまた聞けた喜びと、やっぱりお2人の歌声とハモリは心地よい。仕事でささくれ出している心をそっと撫でられたような気がした。
(どうやら1stワンマンと同じセトリだったらしい。)
そこからバラード調の曲が続き、「それは僕を成さない」はやっぱり好きだなあなどと思いに浸る。
この曲を聞いていると自然と喉元が熱くなってくるし、奥底に沈んでいる澱みを掬いあげてくれるような心持ちになる。

この日は特にHanaちゃんがかっこよかった!
ソロパートもそうでないパートもハッとして思わず見てしまう。めっちゃかっこいいフェイクが聞こえてきて、誰だ⁉︎と思ったら目の前にいたHanaちゃんだったりもした。

「シースルー」は初めて聞いた時はピリッとした空気感だったが、今回は円になるときにメンバー同士で笑い合っていたりして、穏やかで温かい曲になっていた。数ヶ月ぶりに見るとこういう変化が嬉しい。
Mionちゃんのニコニコ顔が小動物感に溢れていて萌えた。

まなみさんが早々に泣いてしまった中、Hanaちゃんがさっと舞台袖にはけてティッシュを抱えて戻ってくるという一場面もあり、Hanaちゃーーん!!とキュンッとしてしまう。
8人パートの最後では透明写真の3人が挨拶をした中、RINちゃんの言葉が良かった。
「みんなと楽しい気持ちを共有したくてアイドルをやっているのに、早々に悲しい気持ちを共有させてしまった。」という前置きを踏まえつつ、
「でも、(これからunSeaも透明写真も大きくなって)ああ〜高みで出会ってしまった〜となるので!高みでどうしても会っちゃうので、その時はよろしくお願いします。」
と、自分のなりたいアイドル像がはっきりしてるんだなあ、というのと最後は前向きな言葉かつ強めな意志で締め括ってくれたことで、気持ちの持って行き方の上手さを見た。

透明写真は、その名の如く透明な歌声だったなあ。


そして後半は5人パート。
今度はHanaちゃんが1人で出てきて、おっ?と思う間もなく沖縄三味線な音楽と共に朗々と歌い出す。
8人パートをなぞるような始まり方だったが、そこから展開される曲は全然別物!
「ハイ sign」=ハイサイと沖縄感を全面に出しつつもアップテンポのかっこよい曲にただただ翻弄されて、気づけば1曲目が終わっていた。BBBがメンバーであることを全面に押し出した曲だった。

5人版の「それは僕を成さない」は、青色。8人の時は白色だと思っていたけど、ステージ上にメンバーがぎっしりいたことで衣装の白の印象が強かったのである。
5人になって空間に抜けができたことで、ステージが実は青に照らされていることに気づいた。
透明写真の軽やかな歌声が抜けたことで、今度は低音の揺蕩う心地よさが際立つ曲になったように思える。

一番最後の曲「Rainy girl」(とまなみさんに教えてもらった。)は、新曲の中で一番好きかも知れない!
タイトルを知らずに聞いた時には、「君は僕の太陽」というフレーズが何度も繰り返されたのが印象的だった。
「君は僕の太陽」なんて数多に使われたフレーズのだけど、unSeaの音楽に載せてunSea流に彩ってくれたら、それはもう途端にオリジナルでキラキラした言葉になるのだ。
カラッとしてるというよりは、しっとりした明るさだなあと思っていたら、曲名を聞いてなるほど!となった。寓話「北風と太陽」の太陽みたいな曲だった。この曲、深めていってほしいなあ。


8人体制は「調和」に重きをおいていたように感じた。
3つのグループが1つになって活動するというのもあり、いかに溶け合って一つになるか…という。曲のハモリ部分も多かったし、フォーメーションも割りかし混在させていた気がする。
「この世界で」はまなみのさん、透明写真の3人、BBBの3人の3対の固まりで始まり、最後は全員横一列になるパフォーマンスが、unSeaの形を視覚で見せてくれているようで特に好きだった。

新しい5人体制は、調和のステージを経て新しい方向を見せようとしているように感じた。
8人の時にはあまり表には出てこなかった「力強さ」が押し出されていたような。
1曲目の「ハイ sign」の魅せ方からまさにそうであり、パート割りも各メンバーのソロが増えて一人一人の声質が前より際立っていた。
とはいえまだ方向性はパキッとは決まっていなさそうで、これからどんな色になっていくのかは楽しみである。(Aoiちゃんの表情が以前より柔らかくなっていてほっこりしたんだよなあ。)

unSeaの曲は聴き込みたいのばかりなので音源配信お待ちしてます…!


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