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Mr.Xの寝室

2019年の過去記事を少し編集しました。

前回の記事で、
先日京都にオープンした「BnA Alter Museum」の一室、
偕老同穴(カイロウドウケツ)をテーマにしたお部屋について書かせていただいたのですが、
その他に、Mr.Xの寝室として作られたお部屋もガクさんがディレクションされていて、
そちらのベッドスロー(ベッドの足元に敷く布)とクッションも作らせていただきました。

アーティスト、Saiさんとのコラボレーションで完成したお部屋。
天井、壁、インテリアから細部にわたって光と陰の仕掛けがあり、
Mr.Xの気配を感じるミステリアスで重厚な空間です。


私は内覧会の時に数分間しか部屋に居れなかったのですが、
その短い間でもその世界観に飲み込まれそうになる、不思議な感覚がありました。
ベッドに寝転び天井を見上げれば、そこには現な庭が存在し、
Mr.Xもまたその庭を見ているそう。


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クッションカバーは黒にゴールドのASHITA_ROOMロゴを刺繍しました。
このかっこいいロゴには細い線が合うので、一度刺繍した後にさらに手を加えて細く立体的に仕上げました。


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そして今回一番の大仕事はベッドスローでした。

お部屋のコンセプトの中に" 庭 "があるので、
京都の銀閣寺の庭にある
銀紗灘(ぎんしゃだん)
を連想させるベッドスローを置きたいというお話でした。

私は恥ずかしながら今まで銀閣寺に行った事がなく、
向月台も銀紗灘も知りませんでした。
しかしガクさんから伝えられたその謎めいた存在に興味が湧き、
初めて足を運ぶきっかけとなりました。

銀閣寺の境内に入るとまず目に飛び込んでくるのは、
向月台(こうげつだい)と銀紗灘(ぎんしゃだん)。

こちらは銀紗灘(ぎんしゃだん)です。

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*向月台と銀紗灘は銀閣寺にある砂盛りで、向月台に登って月を眺めたという説、月の光を反射させて本堂を照らした等、諸説ありますが、未だはっきりとその意味は解明されていないそうです。

銀紗灘をイメージしたストライプは異素材を組み合わせたパッチワークで作りました。

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縫い目が見えないように端の処理は手縫いにしました。
横幅が2.4mで縦が0.5mのベッドスロー、
一周ぐるりと手縫いしたので計算すると、5.8m縫ってる!とか考えながら縫いました。
疲れたけど楽しかった。


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これらが置かれたお部屋は、
アートディレクションされた大垣ガクさんのFacebookに
素敵な写真の数々と詳細が掲載されています。
こちらで見られた方がより伝わると思いますのでリンク載せさせていただきます。


偕老同穴(カイロウドウケツ)のお部屋
Mr.Xの寝室として作られたお部屋
旅の夢 夢の旅のお部屋


本当に素敵なお部屋です。
是非是非ご覧になってみてください。

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