ストレングスファインダー活用法② ~マネジメントの頼れる味方に~
こんにちは、ストレングスファインダーコンサルタントの中村太一です。
私の記事に興味を持って頂き、ありがとうございます。
今回は、ストレングスファインダー活用法としてよくご相談頂く内容の1つ、「マネジメントへの活用法(転ばぬ先の杖、頼れる味方に)」をテーマにお話させて頂きます。
マネージャーや経営者の方、そして将来そういった立場を目指されている方々に、ぜひ読んで頂ければと思っております!
1.自分に最適なリーダーシップスタイルが分かる
まず1つ目の利点は自分に最適なリーダーシップスタイルが分かる、というものです。時代によって流行のリーダー像はアップデートされる傾向がありますが、実は資質によって最適なリーダーシップスタイルは異なります。
最新・流行のスタイルを取り入れた結果うまくいかなかったことで、「自分にはマネジメントの才能がない」と挫折感を覚える方もいらっしゃいますが、それはただご自身の資質と相性が悪かっただけという可能性も高いのです。
例えば、ストレングスファインダーの資質のうち、「指令性」と「調和性」という2つの資質を部分的に比較してみると、
指令性:ストレートな対話が得意。自分で意思決定できる状況を好む
調和性:平和的・柔らかな対話が得意。自分の意思より全体の意思を重視
と対照的な特性を含んでいます。あえて簡略化して表現するならば、「指令性」タイプの方は、ぐいぐいチームを引っ張るトップダウンスタイルが向き、逆に「調和性」タイプの方は、傾聴を心がけ、メンバーの主体性を育てるボトムアップスタイルが向く、ということが示唆されています。
(実際には他の上位資質との掛け算で細かいニュアンスが変わりますので、あくまで分かりやすくするためのイメージとしてご理解下さい)
今回はこの2資質を例に出しましたが、他の34資質、更にはその掛け算によって、無数に正解のリーダーシップスタイルが存在します。
ストレングスファインダーの掛け算分析によって、その無数の正解の中から、ご自身がマネジメント力を最も発揮できる方法を導出できる、というのが第一の利点です。
2.部下のタイプごとに適切な接し方が分かる
2つ目の利点は、どんなタイプの方が相手でも適切な接し方が分かる、というものです。よろしければ、ちょっとしたケーススタディにお付き合い下さい。
<お題>
マネージャーであるあなたのもとに、新卒社員数名が配属されました。3カ月様子を見たところ、その中の1人であるAさんに下記のような特徴が見られました。あなたはAさんをどんな人だと理解し、今後Aさんをマネジメントする上で大事なポイントは何だと判断するでしょうか?
<Aさんの特徴>
他の新卒同期に比べ、仕事が早い。早朝出社もよくしている
自分に求められていることは何か、という質問もよくしてくる
さて、みなさんはAさんはどんな方で、どうマネジメントしてあげるのが良さそそうだと判断されましたか?
真面目そうな人、仕事に意欲的な人、といった感想を持たれた方は多いのではと思いますが、ではマネジメント上のポイントはというと「これだけの情報で判断するのは難しいな・・・」と感じられたのではないでしょうか?
実はこちら、持っている資質によって、Aさんの行動の理由・真実は大きく変わってしまうという内容なのです。
例えば2つの場合を想定してみましょう。Aさんが「責任感」という資質を持っていた場合と、「競争性」という資質を持っていた場合です。
責任感:一度やると言ったことを守ろうと、強いコミットメントを発揮。人からの信頼をとても大切にする。
競争性:ライバルがいる・勝敗がつく場面で、あらゆる努力を惜しまない。勝利に向けて人一倍のエネルギーを発揮できる。
もしAさんが「責任感」を持っていた場合、Aさんの行動の裏にある動機や心理は以下のようになります。
他の新卒同期に比べ、仕事が早い。早朝出社もよくしている。
⇒期限に遅れるというのは約束を破る(信頼を失う)ことである。そんな恐ろしいことにならないよう、早めに進めることを強く心がけている自分に求められていることは何か、という質問もよくしてくる
⇒上司を失望させないよう、求められていることは正しく知っておきたい
一方でAさんが「競争性」を持っていた場合、今度はこのような動機や心理が浮かび上がってきます
他の新卒同期に比べ、仕事が早い。早朝出社もよくしている。
⇒同期には負けたくない。だから誰よりも早く仕事を提出するというモチベーションで頑張っている自分に求められていることは何か、という質問もよくしてくる
⇒せっかくならチームに一番貢献できている人でありたい。なので、正しい方向に努力するため、上司の評価軸も理解しておきたい。
いかがでしょうか。同じ行動でもまったく違う人物像が見えてくるほど、解像度も上がったのではと思います。
そうするとマネジメントのポイントも自ずと見えてきます。
前者(責任感)であれば、任せたい責任を明確に定義・説明し、その上で本人から「やります」というコミットメントを引き出すことが肝になりますし、
逆に後者(競争性)のパターンであれば、競争のモチベーションを刺激するような環境・状況をうまく提供し続けられるかが肝になります。
このように、表面上の言動だけで人の特性を正確に判断することは難しいですし、仮に部下の方に直接尋ねたとしても、自分で自分の特性を言語化できる方は珍しいです。
資質が見えるだけで、非常に精度の高い仮説・理解を得られることになるため、マネージャーにとっては本当に助けになるツールなのです。
3.互いの違いを知り、すれ違いを予防できる
3つ目の利点は、資質の違いによるすれ違いや、良かれと思ってやったのに裏目に出ること(関係性悪化・モチベ低下・信頼度低下など)を回避できるというものです。
仮に上司の方が「指令性」、部下の方が「調和性」だとすると、
上司(指令性):
「今度のプロジェクトは君に一任しようと思う。ゴールも内容も、イチから自分で決めていいよ!(僕も若い頃に裁量を渡された時は、ようやく自分で決められる立場になれて嬉しかったな。きっと喜んでくれるだろう)」
部下(調和性):
「え、一任ですか・・・。まずは上司さんの希望や、チームの皆さんの所感を聞いてから決めていいですか?」
上司(指令性):
「いいけど・・・え、なんか反応悪くない?嬉しくないの?自分の意思で自由に決めていいんだよ?」
部下(調和性):
「え、嬉しくはないですね。むしろ緊張します・・。(組織全体にも関わる大事な方針なのに、自分の意思だけでは決めずらいな・・・)」
上司(指令性):
「え?!これ嬉しいことじゃないんだ・・自分だったらすごく嬉しいことなんだけど・・・」
・・・・・
と、このように、自分と同じように相手も感じるだろうという前提で行動すると、相手が違う資質持ちであった場合に予期せぬ結果になってしまうことも多いです。
ただしこれも、事前に互いの資質の違いを理解してさえいれば、回避することは容易で、仮に齟齬が起きても理由が分かるのですぐに修正が可能です。
※繰り返しになりますが、あくまで単純化のため、単一資質の特性が明確に出た例をご紹介しており、他の上位資質次第で結果は微妙に変わります。
4.より詳しく知りたい方へ
いかがでしたでしょうか?ストレングスファインダーがマネジメントにどう役立てられるのか、理解を深めて頂けたようでしたら嬉しいです。
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私の仕事は、その出てきた資質結果を基に、資質の掛け算で強みをより詳しく分析・解説したり、同僚やチームとより効果的に協働できる方法をお伝えするというものです。
経営層やマネージャーの方々からのご依頼でも
新メンバーとの相互理解が一気に進んだし、最初に互いの違いを知ることができて良かった!
自分と部下のすれ違いの原因と対策が分かった!
会社やチーム全体の特性が明確になって、とても考えやすくなった!
と好評いただいております。
興味を持って頂けましたら、ぜひ仕事依頼用の私の記事もご一読頂けますと幸いです。
「人の”強み”を活かす文化と技術を、日本と世界の多くの人や組織に伝える」というのが私の目標で、こういった考え方に共感して下さる方を増やしたいという思いでこのブログも開設しました。
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最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
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