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多言語話者は脳の言語領域をより有効に活用できる

最新の脳科学的研究によると、多言語話者は言語をより効果的に習得し、脳の言語関連領域をより有効に活用することができることが示されています。

東京大学の研究では、多言語話者が新たな言語を学ぶ際、脳の言語領域、特に左下前頭回の背側部の活動が活発であることが確認されました。これは、複数の言語を学ぶことが脳の言語処理能力を強化することを意味します。

研究では、参加者にカザフ語の文法を学ばせ、その習得過程をMRIを用いて観察しました。この結果、多言語話者の方が二言語話者よりも言語習得時の脳活動が活発であることが分かりました。

特に、言語野である「左運動前野外側部」と「中/下前頭回」の活動が顕著であり、多言語群では文法1条件で活動が左脳に限定的で、母語と同様のパターンが示されました。

また、この研究は、複数の言語を習得することが言語能力の累積増進につながるという仮説「言語獲得の累積増進モデル」を支持しています。

これは、多言語習得が脳の言語処理能力を高め、新たな言語の習得を容易にすることを示唆しています。

研究の結果は、日本の外国語教育において、英語だけでなく多言語の音声に触れることの重要性を示しています。これにより、言語の自然習得法の実践が科学的に裏付けられ、言語教育に新たな視点を提供しています。

これらの研究成果は、多言語話者が言語の習得において独自の脳の活動パターンを持ち、それが新しい言語の学習に有利であることを示しています。

言語習得の脳科学的側面に関するこれらの知見は、言語学習法や教育方針に影響を与える可能性があります​​​​​​ね。

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あみきん/Kindle出版認定プロデューサー
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