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出会い
1:幼かった頃の俺が、格技に興味を持ったのは小学校の5・6年位からだと思う。
その頃の俺は気の弱い子供で、それ故に人一倍強さに対する憧れが強かったと思う。
体は人より大きい方だったので弱い者いじめをされる方では無かったが、
自分自身に自信が持てなかった。
そんな時、中学生になった頃だったろう
家の近くの市民体育館で空手を教えている所があると聞いて、友人と二人で見学に行った。
子供も大人もいて、和気藹々とやっている感じだった。
少人数で楽しくやっている様に見えた、
今考えれば技術的には大した物では無かったが、俺にとってはカッコ良く、力強く感じたのを覚えている。
それでやってみようと思い「入会はどうするんですか?」と受付の人に尋ね、お願いした。
そうして2・3週間通った頃だろう、「審査を受けてみろ」と言われ、大した事も教えてもらっていない時の事だったので自信がなく断った。
すると当時の先生に怒られたのを覚えている。
それならば次の稽古の時に組手を教えてやると言われ、
喜んで期待していた。
当時はゴールデンタイムにキックボクシングが流れている程人気があったので、
見よう見まねで買ったサンドバッグで蹴りを練習していた俺にとってはやっと教えてもらえると言う感じだった。
ところがその日になり、いざ教えてもらう段階になれば早くよけろ、と注意を受けながらただ蹴られ、叩かれるだけ。
他の人の組手の真似をしようとしても具体的なマニュアルが無い為に勘でよけるしかなかった。
相手は教わっている先生だったのだが、組手と言う物に慣れ始めると、必死でよければ10の内3・4はよけられた。
そして怖いという思いが強かったからたまたま出した手が相手の顔に当たり
無我夢中の回し蹴りが腹に入って効いたのだろう、
動きが止まってこちらを睨みつけていた。
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