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「趣味」が生まれてくるところ

会社の後輩の男の子が、
「僕、趣味ってないんですよね…。だから何か趣味を作りたいんです」
と思案顔で、時折呟く。

仕事柄、プロジェクトが変わると、人も変わる。
そうして時折、プロジェクトのメンバーと飲みにいくこともあるのだけれど、そういった飲みの席で、まず導入の話題として上がるのが、休みの日は何をしているのか、とか、趣味はなんですか、と言う話し。
そういった話の際に、後輩くんは困るそうだ。

「趣味」って言われると、なんだか答えづらい、とわたしは思う。

多分それは、わたしの中にある「趣味」の定義の問題なのだと思うのだけれど、「趣味」と言われると、どうしても重い印象を持ってしまうのだ。

好きで何かを続けている。

好きで続けているその何かをよく知っている。

そんな印象の「趣味」と言う言葉。
繰り返し、繰り返し、好きで続けている事柄が趣味と言えるのだろうと思っている。

わたしの性格上、繰り返し続けていく、と言うのが苦手なため、ある程度楽しんだと思ったりすると飽きてきて、気がつくと続けていない、と言うことが多い。
だから「趣味」と言うよりも、「その時々でハマっていること」と言う認識でしかない。
そうすると、じゃぁ、わたしの趣味ってなんだろう?と思うわけである。

けれど最近思うのは、その時々で好きなことが変わるのは、自然なことなんじゃないだろうか。

歳を重ねて、以前似合っていた服やメイクが合わなくなってきたり、仕事をするようになって、時間の使い方が変わってきたり。
そうやってロングスパンではとても流動的な営みをひとはしているのだから、その時々で好きなことが変わるのも、自然なことなのだと思う。

様々な「好きなこと」を通して、そこから細く長くでも続く趣味ができていくのではないだろうか。
固定的なものとは、流動的なものの中から、生まれてくるのかもしれない。

ちなみにわたしが細く長く続けているのはクロススティッチだったりする。

おしまい

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