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エゲツない関テレ:CRISIS 公安機動捜査隊特捜班

基本的にあまり日本のドラマは見ないのだけれど、プロットと好きな俳優さんがうまい具合に融合しているドラマは見てしまう。
それでいうと、最近見終わったCRISIS 公安機動捜査隊特捜班は奇跡的なドラマだったと思う。
(え、今更?とは思っても言わないでほしい・・・)

とりあえず、Netflixのサムネの田中哲司、西島秀俊、そして野間口徹にほいほいされたのだけれど、友人の誰に言っても、「なんで小栗旬がほいほいの条件に入ってねえんだよ」と言われる。

正直小栗くんは、「まーきのっ」のイメージが強くて、そこからわたしの中では更新されていなかった。
だから小栗くんにはそこまでフォーカスしていなかったのだ。

とか言ってるけど、見終わったらごりごり小栗旬のかっこよさに気付いたのだけれどもね。
西島さんと並んで格闘シーンが多く、へらへらしながらも敵をしなやかにのしていく姿にシビれた。

そう、個人的にはこのドラマ、出演者がどはまりだったのもあるのだけれど、ストーリーとアクションシーンが素晴らしいかったのだ。

個人的に、関テレって結構挑戦的なことを好んでするイメージがあるのだけれど、このドラマも、終わり方は物議を醸した通り、なかなかに挑発的な終わり方だった。

大枠を見れば、凶悪な犯罪も、その内側をつぶさに調べていけば、ただ「悪」としては片付けられない背景が見えてくる。
やり方の間違った正義。
国家に潰された者の復讐。
そして護る意味を見いだせない要人。
それらに疑問を持ちつつも任務を遂行していった末路の最終話。
関テレすげーなーと思いながら見ていた。

そしてその任務の随所で炸裂する、アクションシーン。
欧米ものの肉弾戦は勢いがあるけれど、それは図体の大きい欧米人がやるからこそのかっこよさがある。
きっとそれを踏まえているからこそ、しなやかな身のこなしのアクションシーンは見ていて綺麗だった。
力勝負をするのではなく、相手の力を逆に利用したり、基礎である軸を崩しにかかったり。
そういった戦い方はきっとたくさんの練習が必要なのだろうなと思いつつ、きゃーきゃーいいながら見ていた。

ちなみにエゲツない撮り方をするなと思ったのが、教団のアジトへ乗り込んでスパイとして潜っていた人間を助けるシーンだ。

教団へ乗り込んでから、流れるようなフレームワークの中で、これまた美しく流れるアクションシーンが撮られている。
で、このシーン、よくよく見るとワンカットなのだ。
教団へ乗り込んでから恐らく4分半、カメラはずっと回りっぱなしでコマを撮っていた。
そこへ役者が入れ替わり立ち替わり、フレームインして敵をのしていく。
後半、小栗くんと西島さんが二人で3階への階段を登っているシーンがあったけれど、演技なのか本心なのか、辛そうだった。笑

二人と比べると、他のメンツのアクションシーンは少なかったけれど、だからこそで、そのシーンがあると、キレの良さとかっこよさが如才なく表現されていた。
戦闘モードだと眼鏡を外す田中哲司。
眼鏡が吹っ飛ばされても拾ってかけて安心する野間口徹。
ゆらゆら動くポニーテールと揺るがない仏頂面の新木優子。
とにかく特捜班のメンツもよかったのだ。

4年前のドラマだけれど、確かにこれは続編はないのかと思ってしまう。
けれども所謂、闇落ちして行った人間たちのその後を描くのは、なかなかに難しくなってくるのかもしれない。

久々にストーリーもアクションも役者にもワクワクしたドラマだった。

おしまい

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