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自然との共存とは

「自然と共生する」なんて、おこがましいことだ。でも、自然のように人が生きることはできると思う。

京都市京セラ美術館で開催されている特別展「跳躍するつくり手たち:人と自然の未来を見つめるアート、デザイン、テクノロジー」を見てきました。

その中でも僕が一際感動を覚えたアーティストの一言を書き残しておく。

つくり手の考えを木に押しつけるのではなく、木の魅力を最大限に引き出したい

本展では、木工職人である中川周士さんの作品が紹介されていました。それは、重要無形文化財保有者(人間国宝)である父親が生み出した「柾合わせ」を用いた作品でした。

「柾合わせ」とは、柾目に沿って一定角度で木を割った後、年輪の方向を合わせて寄せる技法。木の方向に応じた異なる収縮率を把握したうえで、素直に木に向き合い、寄せ合わせていく造形を試みた特異としての美がそこには生まれる。

中川周士さんによる作品の解説として素材である木との向き合い方が紹介されていて、なんだか感動して泣けてきました。

彼は木に対して「お前はどうして欲しいのか?」と問いかけながら作品を仕上げていくとのこと。製作者の意図を押し付けず、その木の新たな魅力を生み出すことを心がけているのだそう。

AIの発展に伴い働き方への変革が求められる。本来の人の在り方を見直すとともに、「自然との調和」を意識することは、現代人が今を生き抜くためのヒントであるような気がした。

自然にしたがって生きよ

「自然が生み出すものはみな美しい」「自然にしたがって生きよ」、マルクス・アウレリウスは著書「自省録」でも説いている。

うまく言葉にすることができないが、人生は短いのだし、重圧に屈することなく、僕なりにできることを模索して自然に抗うことなく生きていこうと思った。


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