小説「ミレニアム」がすごかった
突然だが、最近読んですごいと思った小説のことを書く。ミレニアムという小説で2005年くらいの作品。現在は6部作出ているらしいが、当初の作者であるスティーグラーソンが執筆した最初の3部作を一気読みした。ちなみに、後の3部は違う人が書いている。というのも、最初の3部が世に出る前に作者が亡くなってしまったからだ。それもまたミステリーな感じで、本作の魅力となっているのかもしれない。
「ドラゴン・タトゥーの女」というタイトルで映画化もされていて、当時映画館で見た気がする。冬の北欧独特の世界観というべき痛く刺すような気候を感じる映像に痺れたのを覚えている。その当時は小説は読まなかった。値段が高かったからだ。
・一流ジャーナリストとしての度量の深さ
主人公はジャーナリストで世の中の不正を暴くことを生業にしている。彼(作者)にとっての記者に必要なスキルを惜しみなく書いている気がした。僕は記者でも物書きでもないので共感も何もなかったが、なんだか主人公の仕事ぶりをそのまま実践すればすごい記者になれそうな気がした。知らんけど。
・北欧のミステリがすごいらしい
小説の主人公も別荘でミステリ小説を読んだりしてる。小説の中のキャラクターが小説を読んでるって、なんか良いよね。読みたくなっちゃうよね。とりあえず買っただけで読めてないけど北欧のミステリ小説は面白いみたいです。
・キャラがたっている
悪いやつが本当に悪いことしかしない。もうすごい嫌なやつ。でも、「あ、いるな、こんな人」と思わせる。
あと、トンチンカンなことしかしないやつ。悪いことしている自覚はないけど悪いことしてるポンコツ。そして、彼らのさりげない仕草や言動に、「あー、あるある、腹立つよね」と思って、なんか楽しくなる。
主人公の明晰さも際立っている。やはり、探偵は頭脳明晰でニヒルな人柄がちょうどいい。シャロックホームズもそうだよね。本作の主人公は探偵じゃないけど。
映画のタイトルにもなっているドラゴンタトゥーの女の独自の視点が際立っている。
・なにより北欧に行きたい
フィンランドでサウナに入った後に湖に飛び込みたい。アキカウリスマキの映画祭に行きたい。でも、冬には行きたくない。
魅力を書けている気がしないが
小説の魅力を全然書けている気がしないが、とにかく面白かった。
その他、華麗な伏線回収、テンポの良さ、登場人物の様々な恋愛観、など、ワクワクする要素がこれでもかというほど詰まっている。
またいつか読み返したい。