「有名人はコスパが悪い」(No.0011)


 有名人はどのジャンルでも血縁関係で成り立っており、才能でパッと世に出る事は勿論その後も才覚で活躍し続けるなんて事はありませんが偶然や天賦の才と思い込ませることで、それに騙される一般の若い男女を言いなりにして全てを絞り取り彼らだけが生き永らえ続けているのです。


時代によって一般でもショービズモドキで稼ぎ名も顔も売ることが出来るようになり、またこれをキッカケに業界にスカウトされることも珍しくありませんが、知性とは別の価値観で生きることを長く強いられると仕事とはいえどこかで心の掛け違いが生まれ元々短い商売の寿命が不意に収束に向かい始め、どこで折り合えば良いのか終い時が頭をよぎりだします。



しかし売れるために努力してライバルを蹴落とす事よりも、真に恐ろしいのは正にここからです。



 不祥事や不人気で引退しても有名人は以前の影響を悪い意味で持ち続けてしまうのでコンビニで働いたり5万円のアパートで質素に暮らすことは出来ません。一度でも有名人となったら抜け出すことは不可能なので生きている以上はどんなに嫌でも嫌な仕事でも芸能世界に住み続けるしかありません。


若くして入った人はその世界しか知らないので出る事に恐怖を覚えますし、出た人はまともに暮らせない事実に苦悩します。

前科者が出所しても居場所が無いのと同じなのです。


売れないでいる人は幸いです。
そのままひっそり辞めるが吉です。


一番不幸なのは、一回でも売れてしまった人です。

人気は戻りませんし質素に生きれません。


簡単な事実ですが、教えてくれる人が居ないせいなのか未だに有名人を目指す人が後を絶たないのは悪しき混乱や恐怖が誰の人生にも密着してしまっている為でしょう。


レフン監督の「ネオンデーモン」はお伽話ながら実によく本当の姿を描ききっており、少年少女に教育として鑑賞させるのに良い教材だと思います。

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