【グッドプラン・フロム・イメージスペース】Episode.5「今から数年後・・・」第10章 : 後編 Part.8 (No.0118)


後編 Part.7のつづき



新しい教師たちの教育方針にとって特に大切な部分は、


考える事が出来るようになること


でした。


過去の時代は、考える力は殆ど誰も持ち合わせていませんでした。


ひとりひとりには極めて優れた美しい頭脳も才能も与えられていたにも関わらず、その力の使い方どころかその存在すら教えてもらえずに一生を奴隷労働で終えていく人ばかりだったのです。


過去の時代から教員として現場を知るものはとりわけこの重要性を強く強調しました。


確かにこれからの新しい時代はこれまでと違って、正しさが求められる時代になることは約束されていましたが、しかしそれもこれも人々が、ひとりひとりが強く清く賢くなり正しい行動を起こすことではじめて成立するのです。


ですからこれからこそ知恵や才能が大切になるのです。何よりもそれが求められる時代なのです。血縁や縁故や社会的地位や財産なんてゴミそのものとなる時代なのです。そんなものをひけらかした矢先に、軽蔑され弾かれ恥とみなされる時代なのです。


新しい教師たちは、この子供達一人ひとりが自分自身の頭で考えられ、仮に自分達教師や正しさを重んじる政府がいなくなったとしても、成長した彼らの力で1から立て直せるだけの能力を育てたいと望んでいました。


新しい教師たちは子供達に嘘偽りはもちろんですが、無駄な事も教えませんでした。やっとこうして正しく教育を実行出来る時代になったのです。

これからの世界に必要な知性を持たせる事を重視しました。


特に視野を広いままで維持出来る力をつけさせる事を意識しました。そのためにまずは自分達教師が広い視野を維持する事を皆で話し合い決めました。


広い視野を維持する事は姿勢を常に真っ直ぐに保つ事によく似てました。不安定な足場の山道やぬかるんだ泥道、または疲れ切ったときなどに姿勢が崩れ易いように、人は興奮や恐怖などで思考のバランスを崩してしまいます。その時に間違いや悪が入り込み苦しみが生み出されてきたのです。

広い視野を維持出来る力と、何よりもその概念や大切さを幼い頃から学ばせて訓練させてあげれば、かつての政府や大人達のような論理性の欠片もない妄想や思い込みで暴走する事も無いと考えたのです。


このような危機感は、彼ら新しい教師達にとってまだ生々しい記憶として残っていました


少し前まで大の大人たちまでがイカサマのウイルス騒動によって震え恐怖し、何の意味も効果も無いマスクを手に入れる為に奪い合い金にモノを言わせ無様な姿を晒していたのです。闇社会はそこにつけ込み過去の政府と手を組んでその紙っペラ1枚のマスクを法外な価格で売り捌き富を独占していました。

税金も横流しされ莫大な金額が悪しき者達に奪われていきました。

そうしてますます人々は苦しめられたのです。


しかし愚かで無知な大人が、自分達の愚かさ故に苦しむのは自業自得ですからある意味で仕方ない事として理解出来ますが、その大人達の愚かさのせいで子供達が苦しむ事は絶対に容認出来ない事態でした。しかし何時だってまず苦しむのは幼いものたちなのは世の常でした


大人でも息苦しいマスクを、幼い子供達がどんな時でも付けさせられ、声を出す事も歌う事も許されない状況に、以前から教師として学校に勤めていた者たちは目の前で起こったこのあまりの恐ろしい事態に震えました。


かつて10代の子供達が人殺しビジネスに徴用されたのと全く同じ状況でした。この状況を歴史の本や映画でしか知らなかったこの教師達は、あんな馬鹿げた戦争時の雰囲気なんて現代では起きようもないとタカをくくっていたのに、それが目の前で起きたのです。


のちに新しい教師として働く事になるこの教師達が、その時に感じた最も恐ろしい事は、自分達にはこの愚かな行動を止める力が無いことを思い知ったことでした


完全に虐待そのものであり、科学的裏付けの全く無いマスクやビニール膜や、そもそものウイルスの存在などに一体どうして子供達の親も他の教師達も政治家も役所の人間も警察も私企業も、みんなして飲み込まれてしまうのか、全く理解出来なかったのです。



つづく

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