平瀬美里 舞台 早稲田の中心でROCKを叫べ!!(10/1~10/3)前編



元3Bjunior出身役者としては一番の出世頭である葉月智子・ちょもの、出演舞台作品の軌跡は、「死」が常に隣り合わせだったものからコメディが続くというものだったが―ちなみに彼女の次回出演作品は幕末というほぼ時代劇!?―、紐解けば平瀬美里・みぃちゃんもまた、友人の「死」を目の当たりにし、自らも死にかけて、ついには自ら命を絶つというように「死」を体験してからの、通算4作品目は、

 
全編コメディ!

というより、ほぼコント!?


 
な3日間7公演のステージで、正式公演タイトルは、

 
早稲田の中心でROCKを叫べ!!略してワセチュウ!

 場所は、早稲田オアシスビルの、この、

怪しげな階段を降りた先の、

早稲田RiNenという、これもほぼライブハウスで、しかし彼女の芸能キャリアにとっては必ずや有意義なものとなっただろうものであった。

 
1 あらすじ(?)

 
理念高校の国語教師・川端俊介(伊藤玻羅馬)は、教頭・黒崎祥子(なかがわあつこ)から、問題部活である軽音楽部の顧問を命じられる。剣道一筋で生きてきた川端は音楽のことが分からず、校長の大野(小山田雅貴)に拒否を願うが取り付く島もなく宥められる。どのように対応するか悩む川端とすれ違った、”街の治安は俺たちが守る”と自信たっぷりの理念署警官・大河内靖史(まーやP(宮原まお)は、1年前の早稲田野外フェスで他校と暴行事件を起こし活動停止となった話を蒸し返すと、赴任前で知らなかった後輩警官の三浦さやか(内山あきこ)は、川端にその事で悩んでいると見抜くと、ますますため息の川端。

 一方軽音部室で集まり、「むかつく社会なんて、これでもやってぶっ飛ばないとやってられない!」と怪しげに額を寄せるボーカルの石野マコ(平瀬美里)、ギターの新山加奈(花澤歩)、ベースの相川ゆうみ(寺澤香菜子)、ドラムの笠井未華子(ソラ豆琴美)。そこに大河内と三浦が巡回で来て、取り締まると、それは「バンドリ」というソーシャルゲーム。うちの生徒は薬物など無縁です!と遅れて入室の川端が、二人が去ったあとに顧問就任の自己紹介。しかし、1年放っておいて今更、とマコ達は相手にしないが、なんとか渾身のコミュニケーションでお互いの挨拶だけは交わすが、その後どう立て直すか悩む川端。4人には言えなかった、半年後の廃部という既定路線をどう回避するかに、大野校長は、音楽に真面目に取り組んでいることを証明すれば、と示唆する。しかし4人は、軽音の廃部話を聞きつけ川端への不信を募らせて、隠れて喫煙に及ぶが、川端が見とがめ内聞に付すとし、1年前の騒動は先輩の所作、4人には関係ないと説得して、自分も根回ししてからと、今年の早稲田野外フェスの出場を獲得したことを告げると、もう一度4人は川端を交えて、「BEEMUSIC」の再始動を決意する。

 ところ変わり、理念高校の応接室に、いわゆる街金の早稲田金融の社長・島田(青木竜象)、部下の西田(池田明日香)、護衛の霧島(見汐萌)が居座り、黒崎教頭に大野校長に、生徒の石野マコのことで話がある旨を告げると、生憎定例会で不在。やむなくマコの居所を聞きだし、軽音部室へと行くと、マコ以外の3人が練習中で、島田はマコの秘密を教えてやろうと脅す。ほどなくやってきたマコは、島田らにお金は返しているだろう、帰れと言うが意に介さない島田。そこに川端もやってくると、西田からマコが母親の借金を返すために、夜は水商売にも出ていると暴露すると、黒崎教頭は夜の仕事は学校の評価上問題だとすると、川端はマコの仕事を辞めさせて、野外フェスで優勝させて、その賞金で返済することを宣言する。一層の結束を見せる5人に対し、駆けつけた大河内と三浦は遅すぎた。

 練習に明け暮れフェスも間近なある時に、巡回の大河内と三浦に、もしかして川端先生を好きなのでは?とはやされるマコも、一概には否定しない。それには告白が一番と煽る警察官たちだがバンドっていいなとと元気づけ出て行く。だが、それと入れ違いに血相変えた川端が、マコにとにかく人気のないところへ行こう!と言い出し、逆告白か?と照れるマコだが、実は島田ら早稲田金融の3人が追ってきたのだ。利息だけ払われても、と実力行使で、マコに身体で払える仕事に就くよう脅迫を始め、ビブラートで人を殺せる西田、ダンスで人を殺せる霧島と、それぞれの得意技を見せられ、さらに加奈、ゆうみ、未華子と代わる代わる人質に取られて絶体絶命のときに、戻ってきたのは大河内と三浦。大河内が島田を止めようと試みるが、木っ端警官の若造と言わんばかりに相手にならない島田。ついに業を煮やした大河内が拳銃を抜き島田へ一発を放つが、曲折の末マコに命中。川端が叫ぶと、ひょこっとマコは起き上がり、胸のツイステのカードが球避けになったという。勢いづいて大河内と三浦に確保され連行される早稲田金融の3人。そしてマコ達も川端のために優勝を近いフェス当日を迎えた。

 大野校長、黒崎教頭、そして理念署の二人も観る中、4人は最高のステージを見せるが、残念ながら優勝を逃す。しかし、そのステージに感動した川端は、たとえ優勝逃してもここまでの過程のすばらしさ称えると、黒崎教頭から、軽音部の廃部は無くなり今後も活動する旨を告げられる。大野校長から4人には審査員特別賞が付与されたと聞き、4人は今後の活動を使うと、大河内と三浦に、マコ、今しかないだろう!と川端と向かい合い、好意を寄せていて付き合ってほしいと告白する。その答えは、ごめん、実は他に好きな人が居て、みんなも良く知っている人だという川端。黒崎教頭と目配せして、教頭なのか?いや、彼の足は、その横の、ハゲ上がり定年間近の58歳の、大野校長その人だった。これからも軽音部と、私の寿退職をよろしく、俊ちゃん!と笑顔の大野校長。川端からこれからもよろしく!と言われた4人は、絶対イヤだ・・・。

 
2 所感

 
珍しくあらすじを書くのには、それほど苦しまなかった小生。そう、作品自体の筋は極めてシンプルで分かりやすいのよね。

オチの、

川端の好きなのは校長だったという部分については、

今時こんなベタなことしますか?

ってくらいで、小生は観賞した5回すべてで、

なんか自分のほうが、

恥ずかしくなっちゃってたwww

 
そもそも、敢えて素人だから書いちゃうが、

 
本作は、

小生の書いたようなあらすじ、

つまり本編のほうが箸休めで、

その合間のシーンでくりひろげられる、

ドタバタのアドリブの部分で大いに笑うコントショー

 と認識して、今現在も千秋楽の公演を楽しんでいることだろう。

そのコント部分の立役者が、下の二人、

左が青木竜象さん、右がまーやPこと宮原まおさんである。

 とにかく、これは青木さんが終演後に言っているとおり、

この台本外のことを総じて10分から20分、アドリブで話を、まあ、脱線といえばそうなんだけど、そこから毎回若い役者さんたちが、青木さんを相手にぶつかるようにアドリブをどんどん挑んでいって、たぶん、その楽しさをみんなが味わったんじゃないかなと思っている。それは、その殆どを青木さんが、言葉では「そんなの挟んできやがって」と言いつつも、その眼は優しく感じられて、各自にパスを出したり返したりを同じくアドリブで返してゆくベテランがいたからこそ成せたことは明らか。彼のことを、ウィキウィキwww(劇中なんども脇を締め締めして、西田役の池田さんとノッていたのw)しても、青木竜象では出て来ずに、茶井木竜象として出てくるという、これも謎な人なんだが、しゃべりにかけては間違いないキャリアを誇るベテランであるのは間違いないひと。あとで語るけど、その青木さんに、ほんとにみぃちゃんが回を重ねるごとにアドリブで挑んでは、それなりのジャイアントキリングを見せていったのは、毎回多く集まったみぃちゃんを推すTO級も喜んだことだろうね。コント中、唯一絡むことのなかった校長役の小山田さんが、2日土曜日ソワレでカテコ挨拶時、自身で絡みなくてといって、青木さんが、だから今絡むんや!と突っ込むと、タジタジながらも、どこか絡みたくて残念という感じが見えたからね。

それと、彼が素敵だなと思えたのは、金曜土曜のソワレ後は、必ず一番に地下の会場から上がってきて、馴染みのファンの方や関係者と談笑していたこと。終演後は物販準備で全員地上で待機なんだけど、関係者も外で待機のため、青木さんが率先して彼らとコミュニケーションをとっていて、もちろんみぃちゃんやアイドルなどはこんな対応は無理だけど、こういう、来た人をもてなすという姿勢は、広い意味の水商売の基本だよね。そして今日千秋楽のマチネ後は、教頭役のなかがわさんと共通の知人なのかな、みぃちゃんのチェキ撮影場所の隣で、今回の芝居のことやなにやらを話していたのだろうか、関係者やなかがわさんも頷きながら聞いていて、共演者とのコミュニケーション促進にも励んでおられたね。娘に近いみぃちゃんとも、雑談でもいいので何かを話していたもらっていたら嬉しいな。

その青木さんにはほかの仕事でもいろいろお世話になっているんだろう、いろいろと「愛あるダメ出し」を、コント中にリアルに受けていたのが、まーやPこと宮原さん。彼は、出演のみならず、脚本・構成・音楽プロデュースと掛け持っていて、果ては終演後物販の会計やらチェキ撮影やらで駆け回っていた人物。1日初演前のゲネプロから、青木さんとの最後ようやく絡む場面でセリフを飛ばしたことから始まり、2日目マチネでは青木さんのセリフ前拳銃を落とすわ、ソワレではまたセリフの、13:45分現行犯逮捕を忘れて青木さんのフォローを受けるわ、今日のマチネでは、乱闘シーンで警官の制帽をかぶり忘れて出たり、池田さんの「ビブラート」の反応が良くて、それをパクッて「手袋編んだらいいのにな」のあとを、あんあんあん、ってビブラート利かせたら、後の、後輩三浦役の内山さんの泣きのボケを潰すわと、まあ演じ手としてはさんざんwww。青木さんにも、今日のマチネ後のカテコ挨拶で、主催(フォーエスエンタテイメントかな)から怒られる前に公開で自分がダメ出ししておくので、と言われる始末www。これはもちろん青木さんのフォローで、ほかにも土曜のソワレでもコント中に、こいつ楽屋で、つまらねえって評価にマジ悩んでんねん、っていいつつも慰めるところもあったね。確かに、脚本は、アニマル王子という劇団の松野さんというかたと共同だし、その人が演出だしと、宮原さんがってことではないけど、なかなか「本編」での掛け合いセリフは難しいかな、というのはトーシロ目にも思えたけど、それを、その日その時の客席の状況とかから、コント部分のアドリブでカバーしてゆくのがリアルなんだし、彼もまあ今後に活かして、いつかリベンジしたらいいじゃないかなと思うよ。そして、これも今日のマチネで青木さんがいうように、劇中のメインテーマソングの「BEEMUSIC」については本当に素晴らしく、みぃちゃんが歌うと本当にエモーショナルに聞こえるのよ。まだ30代っぽいしマルチに活動するのをやめるには時間があるので、これからもチャレンジされたらいいと思う。まあ、千秋楽ソワレの大団円で、率先して得意のギター演奏に逃げるのはバレバレだったがwww。

役者陣も、個別にいろいろ書いていきたいところだけど、そろそろ大千秋楽への準備か、まず、こちら、

ソラ豆琴美さんには、もう、初日の前説で、ああ、この劇はコントでいいんだ、と小生先述したことを決定づけてくれたことを労わないとね。そのネタは、加奈役の花澤さんが突っ込み役で、昔の「元気が出るテレビ」でビートたけしさんがよくやっていた、鉄拳なるタレントもあった紙芝居で、「こう変わってほしい」というネタなんだけど、そこで「終 NHK 制作著作」のロゴを分解して、「NHK 終」に変えるべき、とやったのが、小生的には、放送局の姿勢としてNHKは終わっていると思えて絶賛。その原案が、チェキ撮影時に聞いたらなんと先述の宮原さんだと聞いて、もう双方を称賛だよね。そして、みぃちゃんの絡みでデッドリー永遠の堂本役も見たかったと挨拶してから、本作での「2000万円」ってボケは、コンスタントに自然な笑いが起こっていた旨を称賛すると、喜びつつも、実は小生が観ていないマチソワ回で、5000万円ってトチったらしいとかwww。でも、それがまた印象を残すんだから、かえって怪我の功名でしょう。青木さんも千秋楽のマチネで、乱闘シーンしゃくれ顔でやりやがってと褒めていたりと、ポテンシャルはやはり相当の高さを誇るよね。機会があれば、3Bjunior関係者関係なく観に行きたいかな。

あと一人、簡単に、早稲田金融の霧島役の見汐萌さん。もう、彼女は言葉少ななんだけど、この、意表をついてスイッチ入って、メンチ切って、の後を受けての、とんとんとん、を土曜のソワレで急に、とんとん、日野の2トン、と日野デュトロのCMぶっこんで、よっこいしょとか言って、池田さんが再起できないくらい笑い抑えて、青木さんに、こいつ終わっとると宣告されたネタwww。土曜と今日のマチネでは青木さんと漫才とコントの前説で、青木さんに独特の間やと驚嘆させたりと、いったいあなたの本性はなんなんだ。もしかして、本当に、川崎や川越や東中野で半日、ダンスで人を殺す訓練を受けたのか!?(観た人だけがわかるwww)

この他、みぃちゃんとはスターダストプロモーションの川端役の伊藤さんは、小生が箸休めといったけど、その本編を文句なく導いていた声量と熱は素晴らしく、教頭のなかがわさんと校長の小山田さんも、台本忠実に本編をカバー。なかがわさんは最後のダンスも担当で、踊りはしないでタンバリンに逃げたw青木さんが、済まないっていうくらい割としっかりしたダンスだった。花澤さんと、ゆうみ役の寺澤さんも、花澤さんは設定がどうかわからないが、ハナから関西弁で、同じ関西弁の青木さんがどこか嬉しげだったのは笑えて、もっとコメディ部分を担当しても面白かったきがしたし、寺澤さんも何故か川端がマコの告白を断ってから超キレて切りかかる謎の演出を、独特の変顔を交えて暴れていて、でもちょっと躊躇いが見えるのが笑えたね。後輩警官の内山さんは、とにかく役者・宮原まおに泣かされたwww。愛嬌ある演技はコメデイ向きながらも、声がよいので学園系なんかもあってよい、そんな超雑感ですみません。

 

と、ああ、いよいよみぃちゃんの、初コメデとうかコントへの奮闘を書くつもりが、いよいよ大千秋楽へ向けて、とあるネカフェから向かわねばならない。ということでその千秋楽観賞も踏まえてから、彼女のことは稿を改めて書こうと思う。

 

では最後の、

BEE MUSIC!!

 

 


 

 

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