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平瀬美里 舞台 ヤミイチ(2/23~2/27)観賞記

去年10月末に観に行った、いわゆる「スタプラフェス」の記事を大雑把に書いて以降、再びリアル生活での「いろいろ」に直面して地下に潜り、自身は、その間も元3Bjunior関係者のライブや舞台観賞には引き続き通ってはいたんだけど、「いろいろ」にかまけて書かなくなっているうちに、比較的時間ができた時でも、

なんだか、

記事書くのが、

億劫になってしまって

気が付いたら、

令和4年の2月も、

終わりを迎えようとしていた。

彼女たち(元3Bjuniorで引き続きアイドルや役者を続けている人たち)の活動を、諸説あるものの基本的には書けば消えないらしいSNSの世界に、3Bjrの母体の活動終了まではできる限り残したし、あとは自分だけの記憶としておこうと思っていたん

だがしかし!

小生またしても、あの2016年5月の、ららぽーと横浜でのロッカジャポニカ「教歌SHOCK」リリースイベントでソロでカバーした「サンキュー(大原櫻子)」以来、3Bjrでの贔屓となった、

平瀬美里

みぃちゃんに、ほぼ1年前、八千代市での発表会(という名のソロライブ)を観た時同様の、

書かなきゃ!

という衝動を与えてもらったの。

それは、厳密には、みぃちゃんも出演させてもらった、ここ、

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下北沢のシアター711という小劇場で、2022年2月23日から今まさに大千秋楽が始まる2月27日の17:30開演の全8公演行われた、

ヤミイチ

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という舞台演劇のこと。TOMOIKEプロデュースという演劇ユニット主宰で、作・演出は、これも、過去2作品でみぃちゃんを鍛えてくれた、ユニット主宰の友池(一彦)さん。

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下北沢演劇祭出品作であるとのことで、もしや、みぃちゃんも、これでまたあまたの演劇関係者の耳目に触れることになり、一層役者としての道も開けるか!?なんてこともちょっと期待しながら、初回、3公演目、5公演目、そして大千秋楽と計4公演、楽しみに待っていたんだが、まず、

その初回を観た時に、

小生の、みぃちゃんへの、

「叔父さん目線」が揺さぶられ、

3公演目を観た時に、

役者の、セリフ以外での振る舞いで、

喜怒哀楽を感じとらせてもらったに唸り、

5公演目を観た時に、

小生なりの考察に自己満足がゆき、

そして、今始まった大千秋楽を、

ようやく楽しんで観られると思ったら、

これがもう最後で悔しいT_T

そんな、今回は今まで以上に小生の、アゲ・ヨイ〇ョ満載の観賞記に仕上がったので、この先スクロールしてもつまらないと思いますので予めご了承ください。なお、すでに仄めかしてるとおり、大千秋楽終演予定時間が19:05頃なので、当方泡沫ブログ恒例、約2時間ほどフライングなネタバレ記事であることにも一応触れつつね、まずはあらすじから。

・あらすじ

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「こういうオンラインで話すの初めてで・・・」と、やや固い面持ちで画面で語る塾講師の雅信(戸田悠太).。それを、同じく画面越しに、時に弄りつつ、または励まして発言を促す、千尋(副島美咲)、広重(中三川雄介)、早苗(小川香奈)、吉野(国崎恵美)。皆、このネットでのみ繋がる者たちで実際に会ったことは無いという。

一方、そのネット空間とは別に、経営する個人塾を閉鎖するよう後始末に追われているひとりの男、経営者・六原(岡田竜二)の姿。もう一人の女性講師・葵(谷松香苗)がやってくると、否応なしに思い起こされる、塾生の宮島果穂(吉田爽香)への雅信のセクハラ疑惑。葵によれば、その雅信はどうやらとあるネットに嵌りこんでいるといい、それは「ヤミイチ」。

「友達の罪を見て見ぬふりしていた自分の過去から、"みんなで自分の闇を語り合って慰み励ましあおう"という趣旨で、Youtuber・悠斗(有本大貴)により開設されたサイト。雅信はそこで、果穂からセクハラと言われたこと、そしてそれ以上に許せない、六原が自分を信じない姿勢への怒りを千尋らに話すと、彼らだけではなく無数の視聴者から寄せられる、「ハート」「ハート」「塾のおっさん許せない!」というネットの声(白衣装の友池さんが身振り手振りで舞台の裃でナレーション)。ネットの説明では、こうしたハートや好コメントをするには、まずは相当額課金しないとならにが、自らの闇を語りそれらを多く集めれば、仮想マネーにも換金できて、それなりの収入にもなるという。悠斗の言う「あなたの闇を売らないか?」とは、こうした仕組みで成り立っており、千尋は元カレのDV話を自分の駄目さ加減の視点を交えつつ、広重は学生時代のイジメで今もコミュ障であることを恐れを隠さず、早苗はシングルマザーの苦悩話を自分の反省を織り交ぜて、それぞれ話て評価を得ており、他方吉野は早苗同様シングルマザーの苦悩を、自分を正当化して話すため評価が集まらない。その中で雅信は初参加ながらかなりの好感を得たようだ。さらに悠斗は、興味ありげに訪れた女子大生の真優(平瀬美里)を加入させて、サイトをさら発展させるべく、次の企画を用意しているというが、その真優はどうやら自発的にやってきたようではなく何らかを秘めている様子だ。

雅信を辞めさせたくはない六原は、雅信を引き留めるべく会って説得を試みるが、結局は疑いをもっている六原が信じられない雅信は辞めると告げ去ろうとする。そんな雅信を「人生はチョロQみたいなもの」「塾生には、ソファのような広い心で接する」など、思いついたようなたとえ話で悦に入って諭す六原。それは案の定雅信には怒りの対象でしかなくヤミイチで増々評価を集めることになる。それを葵から教えられで一緒に視た六原だが、一方的に悪者なってはいるものの深く考えない方がいいと冷静を装うが、葵から、(六原さけでなく)私も壊れてしまいそう、と六原に思わせぶりな視線を送ると、(彼女は俺に惚れているのか?雅信とは付き合ってたんじゃないのか?誘ってる?風俗店で解消しないと?)と妄想を広げる。そこにマスク越しながら、明らかにキスとわかるように頬に唇を当てる葵に舞い上がる六原。だが、葵は一方で、友人がセクハラに遭っていつとは思えないと言って、雅信に会いに来た一人の女子大生に、ヤミイチというサイトを調べたら何かわかるかも、と思わせぶりに教えており、こちらも何やら秘めた思いがあるようだ。

そのヤミイチでは、「オフ会」と称して、これまで画面越しに会っていた者たちが一堂に会して闇を語る形式をとって開かれていて、これが悠斗の次の段階・闇を解決するコミュニティとしての第一歩だという。運営には広重があたり撮影は真優。広重はかなり自信を深めた様子だが、普段から彼の指摘が気に食わない千尋は不満顔。また、依然としてハートも好コメントも集まらない吉野には、悠斗がついに、自分を隠して周りが悪いという話と、ハートを送ることがない彼女の姿勢が駄目だと指摘する。そんなメンバーを他所にますます人間不信だと心情を吐露する雅信。そんな彼らを撮っている真優だが、実は彼女こそ、葵から調べてみたら?と言われてここに来た張本人で、そう、真優は果穂の親友で、真実を知りるため雅信に近づいたのだが、それはまだ秘めている段階で、ここでも雅信に寄りすぎというくらい鼻アップで撮影をしている。一部諍いはあるものの和やかに進んだオフ会には悠斗も満足のようだが、「セクハラは相手がどう思ったかが重要で、塾の人と話すべきでは?」というコメントを目にしたときに固まった雅信。そこに真優が、会ってみたかったといいながら、自分は親友が塾の先生と恋愛の末別れて心配なのに何も救えないという闇を抱えている、という部分は晒したうえで、雅信にさりげなく、塾生との恋愛体験を尋ねるが、あっさり否定する雅信には嘘は見えない。むしろ雅信から、果穂と会う時のサポートを頼まれるという急展開にとまどってしまうが、そこは、その話親友じゃなくて自分自身でしょ?と断定された千尋に助けられる形で難を逃れる。

その頃塾では、あのコメントに雅信は気づいたと確信した六原。そう、件のコメントは六原が投稿したものだが、それは、オフ会の足で塾に来た雅信にもバレていて、逆に果穂と話がしたいと言われてたじろいでしまう。そこに葵が、ついに母親に裁判で訴えられると二人に告げると、雅信はいよいよ果穂の連絡先を教えてほしい、同年代の女の子(真優)に同席してもらえば真実を話すから、と昨日葵と会った話を再び口にする。その時六原は、裁判沙汰のことより、自分に気があるようだった葵が雅信と会っていたことに不満でみんなが「敵」に見えてしまう。さらには、雅信と会ったことで、むしろかつて「年上の男なんてちょっと気があるふりすれば簡単に惚れるの」とうそぶく果穂に不信を持ち始めた真優や、DV男なのに忘れられない千尋、自信を持ち始めたのに邪魔する千尋が許せない広重、頑張ろうとするときほど、つい子に手を上げてしまう早苗など、オフ会では見せない真の姿を投稿しようとしてしまうメンバーたち。それを寸前でとどまり、当たり障りないコメントを無難にすると、それに必要以上付くハートの数々。それは、共感を増やすことだけが自分への共感を増やすと誤信した吉野の所業。そんな程度の話や行為だけで共感を得られるのかと、ついに六原はヤミイチへ、部下の悪行と、別の部下の裏切りで会社が倒産寸前だと、コメントを始める。

それはコメントだけにとどまらず、気づけば六原はオフ会にまで足を運んでおり、しかも早速の好評価を得ると、遅れてきた雅信には「動画見てます、初めまして雅信さん」と余裕で繕うほどになる。バツの悪い雅信だったが、再会してみたらそこまで悪い人ではなかったなど半分は本音、半分は流れに乗せた嘘で乗り切るのだが、ついには、六原の、あの「人生なんてチョロQさ」という空疎な格言を耳にすると、以後メンバーの会話はピーチぱーちく、くどくどの一般論にしか聞こえて来ず、セクハラ騒ぎ以来自分の居場所だと思っていたところがいかにつまらない場所だったかを思い知る。そうした六原の有頂天な姿と雅信の落胆の姿に、いち視聴者を装いほくそ笑む者がいる。それは葵であり、その顔はまさに自ら意図したとおりになる、という満悦の表情だったが、すぐにそれが一変することになる。その理由は、傷心の雅信の帰途で追いついた真優が、自分の疑惑は晴らせていないのに話半分合わせる姿を責めながら、自分が果穂の親友であり皆を騙して参加していたことを白状して、雅信に、果穂に一緒に会いに行こうと誘い、さらにヤミイチからの退会をコメントしたからだ。葵も雅信たちを追うが、いち早く果穂を捕まえた雅信と真優は、裁判のことを詰問すると、果穂からは、裁判するように焚き付けたのは塾の葵で、自分は巻き込まれて迷惑していると告げ逃げ去る。追う真優に対して呆然とたちつくす雅信。こうして、ヤミイチで認められて千尋からは相談までDMされて妄想極まり、脳内にはフォークダンスの定番曲・マイムマイムが流れて、その輪の中心で、俺の時代が来た!と叫ぶ六原を一人残して事態は急転してゆく。

すべては、果穂が相談と称して、雅信にからかい半分で抱き着いた、あの場面を葵が目撃してしまってから始まっていたのだ。以来、果穂の母親に雅信がセクハラまがいの行為をしていると吹き込み、雅信を塾から追いやり、今度はヤミイチに嵌まるや、六原や真優をそこに誘って、再び雅信の居場所を無くして、さらに裁判沙汰にまで持ち込ませて、雅信の居場所、すなわち理解してくれる者は葵しかいないとわからせるためだったのである。六原は、塾でそれを葵自ら聞かされて打ちのめされるに留まらず、葵への下心を見透かされており、さらに塾帰りに風俗店に出入りする姿を撮られていたことをネタに、雅信との関係をヤミイチでバラすよう脅迫され、私の身体が欲しいんでしょ?と迫られる。その頃真優は、追いついた果穂から、受験失敗の自分を他所に進学した自分がストレスだったと詰られて、承認欲求を満たしたい数少ない機会だったのが雅信だったことを知らされる。そんな果穂と、今打ちひしがれる六原に、自分を犯させようとしている葵がどこか重なると思えた時、雅信が塾へきて、二人の行為を目撃。慌てて六原に犯されかけたと雅信に救いを求めるようかけよる葵を避け、次は何を企んでいるのかと責める雅信。六原もようやく、端緒となったセクハラ疑惑自体が葵の仕業だったことを知る。葵は、付き合っている自分を信じてと、この期に及んでも雅信に懇願するが、恋人でもないとそっけなく突き放す雅信。すると葵は、性のはけ口として寝たのか?と返すと途端に言葉に詰まる雅信。それについてのみ謝り他者を巻き込むことは止めるよう懇願するが、葵は、六原と雅信に、自分が狂っていると思っているが、それ以上に現行不一致の矛盾なのは二人の方だと責め、雅信には、今後上辺だけの応援を何人しようとも、一緒に落ちてゆくことを願うのは私だけだ、と言い放ち立ち去る。それに返す言葉のない雅信は打ちのめされて出てゆく。ひとり残される六原が、ぼんやり椅子に佇む。

一方、破滅はヤミイチにも及ぶ。すでに真優は退会、六原と雅信も入室すらしない中、いら立つ広重に、今日も無暗な共感をよせる吉野。遅れた早苗と千尋からは、仕事優先、ここはバイト先じゃないと反論を受け、楽しそうにTikTokで踊る投稿をしていた真優を引き合いに、自分も退会を告げる。DV男の元カレと寄りを戻し闇が無くなったからだという。それに慌てたかのように入室の悠斗が引き留めると、自分も嘘はつけない、正直に生きるとして、悠斗と付き合っていたことを暴露してサイトから消える。また、早苗も実家に戻るとして退会を告げる。今の吉野と、今の広重にストレスを感じていると冷たく言い放つと、悠斗からは、どうせまた同じ失敗を繰り返すと言い切られるが、その時は、また別のストレスのはけ口を探すから、と言い残し消える。いまだにここが拠り所には違いない広重と吉野は戸惑い、悠斗は、効率の悪い人生だと蔑むと、いつのまにか加わっていた六原が、それが人生ではないか、人生がわからない、と嘆く。悠斗は潮時として去ろうとすると、救いを求めるように広重が、悠斗に闇からの脱出方法を乞うが、悠斗は、自分にはハナから闇はない、友人の犯罪から交友関係が暴露されそうなので叩かれる前に先手を打って、こうしたサイトをでっちあげただけ、と嘲笑を浮かべて消えていった。同じネット空間には、果穂の撮影で踊り続ける真優の動画が流れる中で・・・。

1年後、事務所の後片付けで業者を待つ六原は、その待ち時間で、ふと、パソコンを開き、あるサイトをクリック。「あなたの闇、売りませんか?」と爽やかな笑みを浮かべるYoutuberが誘うコミュニティサイトは、六原以外誰もいない。老けたな、としばらく画面を眺めるうち、覇気がない!今はダメな時、そして、人生はチョロQみたいなものと、涙交じりに一人呟くと、そっと画面を閉じようとしたその時、何者が参加したのか、六原は、久しぶりだな、どうした?その髪型は?と、なんとも言えぬ表情で語りかけた。

・初回公演観賞時 みぃちゃんの「目覚め」

もちろん、ストーリーそのものが、練られているんだろうけど、一度観ではなかなか咀嚼できないし、率直にいって、葵のこの企てって、こううまくいくかなあ?という、それを言ったらおしまいよ、的な素人の感想も抱いたけど、それでも約95分間が自分は息継ぐ間もなくわずかだと思うほどで、かつ、観賞後はなんとも言えない苦い顔でダブルカーテンコールまで拍手し続けていたね。

その、苦い顔の大きな要素は、

みぃちゃんが舞台作品とはいえ、

もとい、自ら出演する舞台作品の中で、

初めて、性の描写を目にしていたこと

これが、最前2列に多く集まった、アイドル時代からのみぃちゃん推しの諸兄姉に共通したものだったんじゃないかしらねwww。

一つの舞台で、二つの場面を展開する、ツーシチュエーションストーリーとでも言うのかね(素人ですのですみません)、今作はそうした手法が多く、最初の方の、雅信がフリーズしたところで、六原と葵がセクハラ疑惑の経緯を語る、ところなんかがそれなんだけど、その中で、舞台中央に寝そべって、葵が六原を犯させようとしているシーンの奥で、果穂か真優を詰っている部分が、もうドストレートにその行為を目にしながら、みぃちゃんが苦悩の表情を演技してるのよ。小生も、最初の衝撃はあったよねえ。ほかでも、セックスとかの言葉が飛ぶシーンでも舞台上にいたけど、さすがに、あのシーンを、最初に稽古でとはいえ目にしたときはどうだったか?なんてことは、

インスタではコメントできないT_T

でも、古い話で恐縮だけど、薬師丸ひろ子さんの「セーラー服と機関銃」でも、当時高校生くらいだったかね薬師丸さん、明らかに別撮りではない同じカットで、今は亡き渡瀬恒彦さんと風祭ゆきさんの濡れ場を目撃するってシーンを演じていたのを思い出したり、良し悪しは別として、10代でもそうした、性の描写のシーンに加わることもあったしね。むしろ、今後も表現者として進化するには、早くにその洗礼を受けたことは貴重だったとも言える。同じ3Bjr出身役者の葉月智子・ちょもが、1月の「月の少年と星の姫」という舞台で、いわるゆ悪役を初めて演じて、善悪すべての表現を体感したことでトップを独走と思ったけど、いやいや、みぃちゃんも、その質的な面ではなかなかヒケを取らない引出が増えたんじゃないかしら?

・3公演目観賞時 言葉無き役者の表現力の凄み

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これも、3Bjr出身役者が端緒で観始めた舞台作品が中心とはいえ、数十本も見ていると、セリフ以外のわずかな表情の動きで、その心情とかを表現しちゃうところは、先輩役者のみならず、3Bjr出身のメンバーからも目撃しているけど、今回は、この作品2回目の観賞だからこそ、一層それが凄いと思えるし、すごい以上に怖い、くらいのものを感じさせて貰えたのがあったのね。

その一番は、葵を演じた谷松香苗さんが、冒頭あたりのところ、雅信がフリーズしてたのでもう一度話して、ってところで、六原にヤミイチを見せるときに、六原が、そのサイトって?と尋ねたときに、小生には、谷松さんの眼が、

食いついてきた!

と、まさに葵が六原を誘い込みたかったヤミイチを見せるその時を悦ぶように見えて、それが2回目なので、いやあ怖さを持ってみたのよね。葵の、そのあとの豹変と狂信ぶりも知っているので、盛ってみたかもしれないのは否定できないけど、その時はホントに凄くて怖い、って思えたね。

それから、雅信演じた戸田悠太さんが、最後に葵に、上辺だけで応援されても一緒に落ちてくれるのは自分だけと思い知る、って言われたときの、一瞬、ハッて思いながらも、すでのその前の、六原ヤミイチ登場で共感を奪われたシーンで、そのことを認識してしまっただけに、どこか、納得せざるを得ないって感じの固まり方も素敵だった。自分の解釈では、葵の思惑通りに、雅信は果穂や真優らとは違い、葵を受け入れて落ちていっていると思っていることもあるので、そう見えてるのかもしれないけど、それを裏付けていたシーンとして小生は認定しますwww。

それと、やはり主役の六原の岡田さんには言及しないといけないんだけど、これは、劇中でなくて(劇中じゃないんかよwww)申し訳ないんだけど、しかも2回目だけでなく多分全公演で同じだったと思うけど、どうした?髪型?で暗転して、主題歌の「ヤミイチの唄」が流れて終わるんだけど、その暗転後の表情が、もう六原じゃなくて、演じ終わったと同時に、この新コロ禍でいつ中止でもおかしくない中、演じきれたっていう、喜びと安堵の表情が、言葉無くても伝わってきたのがとてもよかったの。もちろん、演技中の、相手のセリフを受けての表情とかは言うまでもなく素晴らしくて、みぃちゃんにはひたすら経験を積まないと出てこないね、って励ますくらいだけど、初回の挨拶で、割と早い時期に新コロに罹患してしまったということもあったことを告白したのが、ああした表情になったんだろうが、それがなくとも、この役者さんはいつもこうして取り組んでいるんだろうなと思えたね。

・5公演目観賞時 小生の考察なんかは素人の戯言だから

ほとんど自己満足だけど、演じた役者さんがそう思わせてくれたって面があるので、役者さんにも非があるからなwww。

まずは、登場した女性陣は、実は全員大なり小なりの承認欲求を求めていたんだと思う。果穂の吉田爽香さんがあれだけ強く主張してくれたので、もしやそこも裏テーマかも、と思いながら観直すと、千尋の副島美咲さんがヤミイチから離れるときの、DV男との寄り戻しの語りは、一層の闇だとい知ってるけど、自分を求めるのならそれも幸せって、瞬きもあまりしないで言っていたのが、哀れに思えるけど、葵と同じだなって。早苗の小川香奈さんは、これは吉野の国崎恵美さんが、ハートを貰えないことを嘆いた時の、無意識に出たっぽい優越感の笑みやから、最初はネットでの承認で満足得てたけど、子供や親という現実からの承認こそ大事ってことを感じ取れたしね。その国崎さんには、もうただただ闇から出られないまま、承認得たいための共感作戦すら奪われてしまう点に、哀れみを覚えさせてもらったのは悲しかったけどね。2公演目での前説で小生が送ったハートで我慢してくださいwww。拾ってくださりありがとうございます。

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一方、男性陣もまた、コンビ的に同族関係だったかななんて思えたね。六原と雅信は、公演台本の解説で友池さんが同類と解説していて、それを後追い的に観ていたらストンときたし、これは劇中でも触れていたように、広重の中三川雄介さんと悠斗の有本大貴さんは、前者が後者にあこがれて、ある意味慕うという同族好感を持つつけど、後者は仕事は振るけどそこまで好感はもてない、むしろ有本さんの時折みせるニヒルな笑いは、嫌悪に近いのかもと思わせるくらいだった。でも、有本さんからは、悠斗は言うほど悪くない人間とも思えたね。むしろ中三川さんの広重の方が、ヤミイチ破綻後に、この傷を癒せないで自棄を起こさないか、なんて心配を想像させるようなイメージを持ったね。

・大千秋楽を観ている途中ながら

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さて、残り1000字はやはりみぃちゃんで締めますか。

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まず、おぢさんは、千尋が言うように、劇中唯一の陽キャの真優は、むしろ果穂の闇を受けたことで、少しだけ闇を抱えたからこそ、最後の無邪気なTikTokにつながったと解釈してるよ。一見果穂を闇から救ったと思えるけど、やはり真優も果穂に言われた承認欲求には負けたんじゃないか。ヤミイチで顔出ししなかったのは、真相調べもあっただろうけど、TikTokで顔出しなんて、ある意味ではもっと怖いことじゃないかな。そして、真優、あまり学校行かなくなったんじゃないか?なんてね。一心に踊り続けたみぃちゃんからそこまで想像するおぢさんも闇だらけだなwww。

さっきも書いた通り、今作は、これまでのガールズ演劇や、同じ友池さんの「注意書きの多い料理店」とは違い、大人向けというか社会派というか、自身のお母さんも難しいねと言っていた、と3公演目の撮可の前説でも言っていたとおり、難しかった作品だったろうね。稽古中の雰囲気なんかも違っただろう。2度目の共演の吉田さんや小川さんにもお世話になったでしょう。とくに吉田さんは、SNSでヤミイチの発信をよくしていて、広報って意識も素晴らしかった。みぃちゃんはツイッターとかまだ無理なのかもしれないが、今作でも怖さあるSNSの、やはり良い面を駆使して、今後の自作のPRを努めてほしいし。それと同時に、元の仲間や同年代の役者さんたちの作品を観たら、もっと発信してほしいかな。みぃちゃんの刺激受けた作品なんだ、とか、そこからもファンは知れることが多いと思うの。でも、それはちょっとおこがましいお願いだったかな、ごめんさない。

次の、

また、新しい世界に連れていてもらうことを、

期待して待ちます。

ありがとうございました。

座組の皆さんも、ありがとうございました。

数少ないですが、みぃちゃんとは別に、

作品を楽しんでいけたらな、と思います。

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