平瀬美里 舞台 早稲田の中心でROCKを叫べ!!(10/1~10/3)後編

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(公式インスタグラムより)

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元3BjuniorでロッカジャポニカからのB.O.L.Tから、俳優として通算4作品目の、舞台ならぬコントショー劇「早稲田の中心でROCKを叫べ!!略してワセチュウ!」の公演を終えた、平瀬美里・みぃちゃんの進化ぶりをヨイショしまくる後編。

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(随所に、早稲田らしさを挟むスタイル)

1 全体の所感を補足

ちょっと前編で、「この作品は、本編が箸休めでコント部分を笑う」という表現は、いかに拙ブログが泡沫であるとしても、箸休めは語弊がありました。コント部分があまりに可笑しくて、本編―そもそもこの言い方もおかしいよねwww―での、軽音楽部のみぃちゃん他、新山加奈役の花澤歩さん、相川ゆうみ役の寺澤香菜子さん、笠井未華子役のソラ豆琴美さん、そして学校関係者側の川端先生役の伊藤玻羅馬さん、黒崎教頭役のなかがわあつこさん、大野校長役の小山田雅貴さん達の芝居は間違いなく演劇でした。それがために、あの、早稲田金融の3人、島田役の青木竜象さん、西田役の池田明日香さん、霧島役の見汐萌さん、そして本編部分ではコメディリリーフと言うべき理念警察の大河内役のまーやPこと宮原まおさん、三浦役の内山あきこさん達のアドリブ満載のコント部分での爆笑苦笑失笑をクールダウンさせざるをえなかった、ということだったのね。そして早稲田金融も理念警察も、もちろん本編の構成員であるけど、彼らの演劇的な部分は今作では封印して、完全にコメディ担当に徹してくれたことも忘れてはいけないなと思った次第です。

それでも、本編メンバーだけのシーンでも、たとえば川端と軽音部がコミュニケーション取るシーンで、謎の、

しゃくれ顔で自己紹介

のくだりは、伊藤さん、あなた随所に、きついとかいうけどさあ、

客席の方もきついのよwww

初日はとくに、客席もここは笑うべきか?の戸惑いあった。それを伊藤さんが大千秋楽でようやく拍手要請してくれたので、とくにこの回だけ最初で最後で観賞の人も多かっただろうから、その人らを、後半怒涛のコント部分に、より笑いに導きやすくなったなと思えた。それでも、花澤さんは最後まで、好きな飲物を「ルイボスティー」と、一貫して台本どおりに対応したのは、これは賞賛してよいと思う。大千秋楽では何か違う飲物言って遊びたいでしょうよ?前8回、若い人たちがどんどん攻めのアドリブを見せていく中で、敢えてかは本人に聞かないと分からないけど忠実に本編の本どおりに演じきったのは、こういう人がいるからこそのアドリブ続発コント部分が成立したんだなということかもしれないね。なお、同じことが寺澤さんや内山さんにも言えて、二人もこれだけのアドリブの応酬にも、総じて本に忠実だった側で芝居を全うされていたと思う。

そんな中、小生は、大千秋楽の、川端が教頭に頭を下げて「軽音楽部は野外フェスで優勝します!」と決意を表す場面で、

伊藤玻羅馬

こみ上げる笑いに負けて、

一瞬4人のいる下手側に、

目線を伏せるwww

という、伊藤!お前も俳優の前に一人の人間だな!と安心した場面を目撃したの。なかがわさんが何もしていないので、純粋に思い出し笑いか何かで吹き出したんだろう。その目線が来た4人は、ソラ豆さんは笑いを浮かべ、さすがの寺澤さんも俯いてこらえ、花澤さんとみぃちゃんはちょっと小生は確認できなかったが、その様子は気付いただろうな。だが、その転換後に衝撃の事実!軽音部の練習で始まるシーン冒頭、未華子のソラ豆さんが、

川端って、

どうしてちょいちょい変顔を、

私たちにしてくるんだろうね?

と暴露www

い、伊藤!本編あんな声張り熱血教師ぶり見せてる裏で、

そんな小芝居、いや妨害していたのかよ!

この、ハレンチ教師(観た人にはわかるwww)


5回観た小生でも、やはり気付かないことはあるんだねえ。客席に背を向けて4人に話すシーンとかなんだろうな。これも、みぃちゃん含めた4人の緊張緩和とかの狙いがあったのなら、それは素晴らしいが、でも、池田さんが見汐さんの所作に崩壊して笑いこらえられなくなったwww、みたいなこともあるから諸刃の剣だなあ。その点、青木さんや宮原さんは、アドリブで返せるので、楽といえば楽かもしれないねwww。

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2 みぃちゃんの進化

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他にもいろいろ書きたいこともあったが、それは#ワセチュウでツイッターを確認いただくとして、いよいよみぃちゃんの、この7公演―小生は初演と大千秋楽含めた5公演観賞―の熱演を、一応、というのはやはり可笑しいけど、本編と、あの、青木竜象という怪人に挑んだコント部分の2面で、主観まみれで振り返りたい。

①本編

演じた石野マコの、作品で事前事後的に語られた人物像は、軽音楽部のボーカルで、前年のフェスでも先輩のメインバンドのボーカルを務めるが、暴行事件を止める立場にいながら何もできなかった。仲間3人と喫煙に及ぶこともあるなど大人への不信を隠さない。一方私生活では、実家の借金を返すため夜の仕事にも手を染めていて、街金業者にも唾棄するなどの感情も露わにする、という感じか。

本人はヤンキー役は手探り的にいうけど、要は直情径行型という点で、人物自体の演技表現にはそれほど困難ではなかっただろう。言葉使いとかその点だけ、言い慣れない部分があったろうけど、なに、あなたは「アリスインデッドリースクール」の和磨会長を表現したんだよ。言い慣れ無さは現状では和磨が一番じゃないかwww。なのでもう一点、これが難しいんだろうけど、

あたかもセリフがセリフに感じられない自然に自分の言葉で発しているように見せる表現

の壁は、今回は回避されたかな。それでもこのキャリアも、「役者 平瀬美里」の血肉にはなってゆくだろう。コント面のないシリアスな作品で、上記の人物プロフィールを渡されて、さあ本読み顔合わせとなったときに、いかに事前に自分で咀嚼してきたかを他の演者とスタッフに見せつけてほしいな。

そして、言わずもがなであるフェス当日シーン。歌う前にマイク前で、謝罪ではないんだけど、昨年の出来事を語るんだけど、下をちょっと向いたり目を軽く閉じていたりという表情も微妙に違っているのはもとより、何といっても、

間(ま)

これが初日から徐々にって感じで、長くなってゆくのよ。彼女がアイドル時代なら、挨拶に詰まってファンから、がんばれ!とか要らぬガヤが入っちゃうのは間違いないところで、本作も仲間が励ましたところ。性格から素直になれないという表現なのか、どう言葉を選ぶかで迷うという表現なのかと解釈できるけど、いい間だったなあ。それからの、実際に「BEE MUSIC」の1番だけながらの歌唱は、これはもう言うまでもなく、平瀬美里、とくに観てない方には申し訳ないけど、今年3月28日に行った発表会での平瀬美里だった。平成以後の邦画はまったく知らない小生だけど、なんかそんな映画なかったっけ?実際の歌手が役者もやって、歌のシーンが感動を呼ぶみたいなやつ(雑)。もちろん今の俳優さんも歌もイケてる人は多いけど、そんな作品が今後もあったら彼女もどんどんオーディションとか受けてほしいな。そもそも今回の作品も、この歌の部分ってのでみぃちゃんが選ばれた、みたいなところを感じているので、歌も演技も一石二鳥、さしづめ、

みぃちゃんの情緒が情緒に重なり、

情緒情緒情緒してゆく、

(観た方にはわかるwww)

みたいなやつでwww。

それと、おまけ的ながら、川端先生への告白シーンも、まあ、超広義に解釈すれば、恋愛シーンのデビューとも言えるかww。そう、アリスインスクールは基本男女の恋愛は無い作品だし、2作目の「ワタシタチのキョリ」も同様に恋愛場面は無し。その意味では、コメディながらも、これも来るべくラブシーンへの第一歩として、我々は記念すべき時を目撃できたわけですなww。ガチ恋勢よ、いずれ訪れる公私でのこういう場面は覚悟せよ!

②コント部分

まず、青木さんとの一連のシーンを紐解く前に、本編ではあるがコメディリリーフの宮原さんとの初絡みで、長いわ!って彼の後ろから頭を叩くところがあるんだけど、これはもう初日!初日に見事に乾いた、パンっ!て音と同時に綺麗に飛んだ制帽が、躊躇いなくこれが出来たことが素晴らしすぎた。通し稽古とゲネプロでどこまで叩けたのかなあ。残念ながら、みぃちゃんにこの後心なしか手加減が入ったか、大千秋楽までの小生の観た限りでは、見事な音と綺麗な制帽の落下の放物線までは観られなかった。

そして、いよいよ青木竜象とのコントでの絡み。これは本人に、チェキ撮影の短い時間ではなく、しっかりと聞きたいのでトークポートが待たれるが、まず、ゲネプロの時点で、青木さんがどう動いたかなのよね。台本どおりのゲネプロだったら、ホントにセリフは脱線しながら加わっていて、大千秋楽は開始19:00の定刻がカテコ前の終了では20:40と、予定を20分超過だもの。コント部分も、そもそも。俺たち早稲田金融!わーーー!って部分は台本に無いし、煙草のくだりも、1月13日はPEACE(銘柄のピースね)由来で煙草の日、だけだったうんちくを、日によってウィキウィキした知識を代えていくし、日にちに生まれた有名人とか台本にないし、校長の定例会の場所を聞いて、なかがわさんが「神社」「ココカラファイン」とかアドリブいれるとか、そもそも無いしと、何が来るかって感じになっていったもの。みぃちゃんも、唾を吐きかけるシーンで、初日からいきなり台本にない、「このご時勢的に唾はあかん。お前PCRは陰性だったか?」の洗礼だものwww。辛うじて陰性だった!と去勢張ったのがむしろ素晴らしいほど。そこから、なんと、

(青木)お前のなんちゃらウォーターは、昼飯に食うたビビンバ丼の香りがする!(事実らしい)
(平瀬)ちゃんと歯磨きしたし消臭した!

(青木)口にある時は唾液。自然に出るとよだれ。吐くと唾。どうして変わるんやろうか?
(平瀬)お前の言うことと同じだ。毎回毎回(言うこと)変えてきやがって!

(青木)唾を吐いて攻撃防御に努める生物がおる。アルパカというのだが。(平瀬)(ジェスチャーで) ア ル パ カ ♡

と、この返答に費やす時間は1秒程度だったくらいに、見事に返して、青木さんもその返しに目をむきながら嬉しそうだったからね。これ一つ見ても進化っておわかりいただけるでしょう。他でも、撃たれる間際に、スローモーションする動きがあるんだけど、前日の土曜日までは、コミカルに腰を動かしたり首を前後にしたりするという、それはそれで面白いんだけど、全員が弾けた大千秋楽では、みぃちゃんも悪乗りして、いきなり自分がセンターで、エグザイルの、あの回転する動きを始めてみんなにも目配せして、青木さん含めて全員で3列3列に並んで、見事チューチュートレインを完成させたり。ちなみにこの大千秋楽は、書き忘れたけど、池田さんも「ビブラートで殺す」ところで勝手にドラム叩いて演奏しちゃったことも言及しておきたいww。

そして、ひとりずつ突っ込むわ、と青木さんが、お前や!と引っ張り出して、罰や、配信カメラ前で一発芸せい!と振られると、さらにみぃちゃん調子づいて、頼んでもないのにギター肩にして、青木さん、お前、物ボケか、と度肝抜かれるwww。まあ、その肝心の芸は、青木さんも知らないという。、ットボールアワー後藤のギャグで、いまひとつというオチまでつけたのも素晴らしくてね。とにかく若い人たちの「反撃」には青木さんも目が本当に嬉しそうだった。そこにみぃちゃんも加わっていたのが、こちらも何よりの喜びだったよ。小生の記憶違いもあるかもしれず盛ってる可能性は否定しないけど、ほかにも随所に回数を経るほどよくなっていった切り返しがあるので、配信があるんだっけ?期限などは「フォーエスエンタテイメント」さんのSNSを調べてみてください。

本人は大千秋楽後の挨拶で、最初は1日に3公演もある舞台って想像つかなかったけど回を重ねるごとに楽しくなって、(おそらく青木さんのネタだろうけど)こう来たから、ああ返そうとか欲も出てきた、という趣旨のことを言っていたように、こうしたアドリブ芸の入口は、芸歴の長いベテランの手ほどきで、引き返すことなく入場した模様。もちろん、演劇の性質上こんなハメは外すことは稀だろうが、でも、アドリブではないにしろ、セリフの掛け合いっていうのは、それをいかにアドリブで発しているのかと見せるように表現することもひとつではなのかしら?素人だけど、こういうアドリブから台本の芝居をアドリブで見せる技術が備わる、なんて思えば、本当にこの3日間はみぃちゃんの俳優道には有意義でしかなかったと思えるの。そうだ、考えたらみぃちゃんもこれが男女混合の、本来の芝居は初めてだったんだわ。しかも年齢も両親近い方とご一緒で、どこまで楽屋で雑談したかは分からないけど、この道のベテランの姿も、これからに活きると良いね。

さて、ひとつの仕事が次のステップ、なんて言っているヒマはなくて、ありがたいことに彼女はすでに次回作が決まっていて、なんと、あの本多劇場の系列の「下北沢駅前劇場」という、小演劇の聖地で、またもコメディ作品という。


演出の友池さんは、青木さんや宮原さんとも既知のようで、ワセチュウ紹介のミニFM放送番組で、

笑いの基本は、コケやから

とみぃちゃんに言い切った人。今作もそこそこコケはあったけど、まだまだその域は広いから、さて、今度はどう挑みますか?差し当たって、新喜劇?55号?それとも、歌手として大先輩の、堺!マチャアキ巨匠を参考にする?

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(宮原まお公式ツイッターより)

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