開発したWebアプリの紹介
本日は、就労継続支援A型事業所の利用者さん(つまり障害のある方)といっしょに開発したアプリを紹介します。
アプリの概要
このアプリは就労継続支援A型事業所の利用者さんが、その日の体調、心身の状態、薬の服用の有無、何か心配事や相談事がないか、というものを毎日業務前と業務後に入力してもらうものです。
入力された内容は保存され、スタッフが閲覧できます。
例えば、その中になにか相談事がある利用者さんがいれば、スタッフがすぐにフォローします。
これまでは、この記録はExcelで行っていました。
が、これは記録としては残るものの、データとして活用するにはかなりの手間が必要でした。
例えば、「〇〇さんの今週の平均睡眠時間を知りたい」と思ったら、5日分のExcelシートを開き、該当する数字をメモリ、目の前にパソコンがあるのに、電卓をつかって平均値を求めるという状態でした。
そこで、記録はデータベースに保存する、記録の入力はブラウザで行う、という形にすれば、パソコンが無くてもスマホがあれば入力できるし、データも必要に応じて活用できる、ということで開発に入りました。
アプリの全体像
このアプリは、
ユーザーがスマホなどのデバイスからブラウザを通じてフロントエンドにリクエストを送信
Firebase Hosting上でホストされているReactアプリケーションがリクエストを受け取り
認証後(Firebase Authで認証)フロントエンドはGoogle Cloud Run上のバックエンドサービスにHTTPリクエストを送信
バックエンドサービスはCloud SQLにクエリを送信し、必要なデータを取得
必要に応じて、取得したデータをフロントエンドにレスポンスとして送信
というフローで稼働しています。
使用技術とか
フロントエンド
使用技術:React
デプロイ先:Firebase Hosting
認証:Firebase Authentication
で実装されています。
バックエンド
バックエンドはDockerコンテナとしてデプロイされており、Go言語で実装されています。
使用技術:Go、Docker
ホスティング:Google Cloud Run
データベース:Cloud SQL
と、GCPを利用しています。
GCPは使っただけ料金がかかるので、事業所が稼働してない時間や土日はCloud SQLのサービスを自動で停止し、料金を抑えるようにしています。
アプリで記録できるようになって
Excelでなく、こうしたWebアプリで生活記録を記録・保存・閲覧できるようになって、いろいろ便利になりました。
利用者さんからは、
使いやすい!
パソコンがなくても記録できるから、外出先や施設外就労時にも記録ができる
過去の自分の記録もすぐに閲覧できるので、振り返りに便利
また、スタッフさんからは、
外出先からでも、スマホで利用者さんの様子がわかる
記録をデータとして活用できる
全利用者さんの記録を一覧できるので、全体を把握しやすい
など好評をいただいております。
次に書くこと
このアプリは「SCRUM」というアジャイル開発という手法で開発しています。
次回は、その辺りを書く予定です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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