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悲願達成

侍ジャパン、アメリカに競り勝ち、14年ぶりのWBC優勝!銀河系打線を2点に抑え、3対2。とてもしまった試合で終始ヒリヒリする展開。

先発今永は、2回表に今大会好調のT・ターナーに本塁打を打たれるも後続を抑え1失点。ズルズルいかずに1点で抑えたところが良かった。まだ2回ということもあり、まだまだ大丈夫な雰囲気。2回裏、村上の完璧な同点弾。打った瞬間それとわかる本塁打。

点を取られた後すぐに追いつくことでぐっと流れを手繰り寄せることができた。さらに良かったのは続く岡本。村上の本塁打の余韻がまだ残った中で冷静にヒットを重ねることができた。結局、これが同点からの逆転に繋がった。岡本は4回裏に本塁打も放っている。

逆転してからのブルペン陣は流石だった。日本野球のストロングポイントを十分に発揮することができた。戸郷、髙橋はストレートとフォークのキレとコントロールが良かった。伊藤はストレートとスライダーをテンポよく投げ込むことができていた。力感のないピッチングなのだが、ボールの切れや球速(150km以上)は想像以上だったに違いない。大勢は所属球団でも抑えを任されているだけあって堂々たるピッチング。ナチュラルにシュートするストレートがボールの影響か、さらに良い変化をもたらしていた。

そしてダルビッシュ。難しい調整の中でのリリーフ登板。ある程度大谷が最後を占めることが確実となっていたため、重要な登板だった。ホームランは打たれたものの、多彩な変化球を駆使してさすがなピッチングだった。

最後は大谷翔平。何だか、大谷のための大会だったように感じる。野球の神様が導いたエンディングストーリー。同僚トラウトとの対決に固唾を飲んでいたところで先頭バッターへの四球。普段から野球を見ている人であれば、先頭バッターへの四球がどれほどのことかは理解できるだろう。一旦頭からトラウトとの勝負を忘れる必要があった。それくらい先頭への四球は影響が大きい。野球の神様のみが知る展開は最高の形、ゲッツーで再び心が躍る展開。

誰もが夢を見て、そんなうまいこと行くわけがないという展開がそこにはあった。世界ナンバーワンバッターであり、大谷の同僚トラウトとの優勝を決める対決。160kmのストレート2球で追い込む、そして迎えたフルカウント、大谷が投じたスライダーはホームベースの端から端を切り裂くように通過し、トラウトのバッドは空を切った。

夢か現実か判断がつかない数秒後、膝から崩れ落ちて喜んだ。14年ぶりのWBC優勝。本当に強い侍になった日本野球はやっぱり本当に強い侍だった。WBC大会を通して、世界中のプロ野球選手たちが高校野球の甲子園球児のように溌剌としたプレーを繰り広げる姿が目立った。

過密日程であった大会がこれで一区切りとなるわけだが、NPBそしてMLB共にシーズン開幕が迫っている。出場選手たちは心休まる暇もなくシーズンインしていくわけだが、今ある野球熱を起爆剤としてシーズンの戦いにも注目していきたい。

何はともあれ、長くても最大7試合のWBCが閉幕となった。侍ジャパンは今大会を大いに盛り上げ、7戦全勝で優勝を果たした。世界を席巻しているスーパースターを生み出した日本野球にはそれにも勝るスーパースターがまだまだいる。

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