『カリスマ』を20話まで見たのでそれぞれのカリスマへの雑感をまとめる

最近ちょくちょくツイートしてたのだけど、
「超人的シェアハウスストーリー『カリスマ』」
というコンテンツに目を通し始めた。


このコンテンツの略称は結局「カリスマ」なんですかね?YouTubeの公式動画についているタグも「#カリスマ」だし。

まず最初にビビったのはこの略称で、こんな検索性の死んでる略称を押し通そうとしているあたりコンテンツのカリスマ力を信じすぎている。


ファン活動がSNSに依存してる現在、「人の感想にありつく」為には共通検索ワードとしてのユニーク(一意)な略称が必要だと思う。

例えば「夜明より瑠璃色」は「けよりな」、「やはりの青春ラブコメはまちっている。」は「俺ガイル」とかいう強引な略称でファン同士の交流が構成された。

クリエイター側もこれはいいやと気付いて、「剣魔法学園モノ。」は「ととモノ。」とか、「アイドルマスター ミリオンライブ! ーデイズ」は「ミリシタ」と、ちょっと特殊な略称を公式に用意していたりする。(ミリシタの場合は「ミリシア」という言葉がよろしくない事情もある)
今ここの例に「ぬきたし」というあまりにも不適切なコンテンツしか出てこなくてちょっと焦ったりした。

で、なんでユニーク(一意)な略称を捻り出すのかといえば「人の感想」を探しやすくする為で、ミリシタでツイート検索してHITするのは「アイドルマスターの中でもミリオンライブ!、その中でもスマホアプリの『シアターデイズ』の話をしているツイート」だけだし、
ぬきたしなら「抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳(わたし)はどうすりゃいいですか?」関連のツイートしか出てこない。略称のユニークさ(一意性)は感想の純度を上げる。いちいち誤解を招かぬよう注釈が必要ならユニークという言葉を使うな。


そんで『カリスマ』よ。ごくごく一般的な単語だろ。無茶すんな。
仮にこのコンテンツに初めて触れた人が
「へー『カリスマ』ってコンテンツなんだー公式サイト見てみよ」でグーグル検索して公式に到達出来ると思うか?


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ウ…ウソやろ こ…こんなことが こ…こんなことが許されていいのか

……だとしてもよ?Twitterなんかでの検索性が死んでいるのは事実なのでファン同士のコミュニティをどう成形するつもりだったのかが滅茶苦茶気になる。「周りに気を取られず俺だけを見てな」という心意気の現れだろうか。

強引に昔のアニメ的略称を作るとすれば……「チョリース」とか?
チョウジンテキシェアハウスストーリー『カリマ』)
身の毛がよだつ位ダッッッッッッッッッさかったので聞かなかった事にしてください。

Twitterでちょっと調べたら「#カリスマファンアート」とか「#カリスマ考察」みたいな自然発生的ハッシュタグで頑張って交流していた。ファンの健気な自助努力。

あと、途中で「カリスマくん」で検索すれば7割位の精度で凡人(カリスマのファンの通称として一部で使われているらしい)のツイートに辿り着くと気付いた。俺にも自助努力さすな。

タイトルだけでこんなに引っかかってたらこの記事が一生書き上がらないからこのへんにして。


まず最初に「カリスマ」に触れたのは「7人のカリスマ」名義の全体曲のPVなのだけれど、本当にどうかしている。



キャラクターであるカリスマ達もちょっとどうかしているのだが、一番どうかしているのはコンテンツ自体。歌詞がイカれてるのも各々のパートではなく全員歌唱の共通パートの部分。

ただこの話に関しては俺が「カリスマ」を知ったきっかけの恐山さんのnoteの完全な焼き増しにしかならないからそれを貼ります。

そもそも彼らが名乗っている「カリスマ」はモニターの向こうである我々に対してであって、彼らの生きているあちらの世界でカリスマとして名が通っている訳でもなさそうなのもどうかしている。

「私達はアイドルです!」と自称し、『団結』で各々自己紹介パートを歌いながら「私達みんな仲間だもんげ!」と宣言してはいるものの、作品中でアイドル活動は一切行っていないアイドルマスターみたいで滅茶苦茶怖い。

七人のカリスマ「カリスマ1週間」MV 3-57 screenshot

唐突にスペースハリアーのパロを始めたあたりで震えたね。
どう考えても女性向けコンテンツのファン層が元ネタを知っている訳がない。セハガールかポプテピピック以外でこんな事しちゃ駄目だよ。

七人のカリスマ「めちゃめちゃカリスマ」MV 0-45 screenshot

このPC-98のノベルゲーみたいなシーンの元ネタがわからないんですけど誰かわかりませんか?
多分「カリスマ」のファンじゃなくふたばのおっさん達に聞いた方が早そう。

で、「カリスマ」のメインコンテンツは(多分)ボイスドラマの方なのでそっちも聞き始めている。最近エスケープフロムタルコフという、環境音の中から僅かな人間の気配を聞き漏らすと突然射殺されて心臓が口から飛び出ることになる超硬派ゴミ拾いFPSをやっていて、耳がフリーになる時間が貴重な為、家路につく電車の中でちょっとずつ視聴している。
(行きで聞くと会社の中でカリスマのことしか考えられなくなりそうなので帰りだけ)

ボイスドラマとはいうが、カリスマ達の表情が逐一変わったり、アイコンの移動での表現や画面全体演出等映像もセットで楽しむ感じの構成で、テイルズシリーズのスキットを単体でコンテンツとして楽しめるようパワーアップしたようなもの。だからボイスドラマだけど初見時は目も使わなくちゃいけない反面、顔と声と名前が一致してなくても誰が喋ってるかわかりやすいので初心者にもありがたかった。
後、カリスマは全員どうかしているのだが、持ち回りでツッコミに回る事でシナリオが常人視点で進むのでそのへんは安心。
場面によっちゃボーボボや首領パッチがツッコミに回るのを思い出した。


今全体では60話位のドラマが公開されているらしいが、ひとまず全員の顔見せである1~7話を含んだ20話までを見たので、7人のカリスマ各々に対する印象をまとめる。7話まで見た時点で書き始め、書いてる途中に視聴を進めているので途中で印象がどんどん書き換わってるが、あえてそのまま残したりしている。


別に『カリスマ』を他人に勧めたいとかではなく忘備録として。

そもそも俺の生活圏に女性向けのボイスドラマコンテンツを摂取している人があまりいないので、勧めた所で大半がノットフォーミーで終わるだろう。

これはコンテンツの出来とかではなくて主食の違いみたいなもので、普段米食ってる人に「今、チャパティが熱い!」とか言っても急に食卓にチャパティが並ぶわけではないのと一緒。俺だって試しにインド料理屋に入ってみたら「ふーん結構うまいね」となっている段階で、自宅の主食までチャパティにしている訳ではない。

故に推薦文ではなく忘備録なのだが、後はほら……自分がハマってるコンテンツに触れた人の、熟れてない初見の感想っていい栄養じゃないですか……だからその……なんつぅんすか?ギブアンドテイクっつーんですか?今回は『テイク』って訳っつーか?そんな感じで……へへ……


自分自身がコンテンツだと思うのは終わりの始まりだぞ


・本橋 依央利

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(自己紹介の主役回が来た順に紹介。またカリスマチャージの値は6/19時点。なんの注釈をさせられているんだ俺は)
服従のカリスマ。
家事や炊事等「負荷」の掛かる事を命じられるのを至上の喜びとして、自らを奴隷としてこき使う契約書に捺印させて来るヤバいヤツ。

ドM……と表現すると直感的だけど違う気もする。7人のカリスマのMVだとSMプレイ的なモチーフも出てくるけど、「調教」よりは「奉仕」側に軸足があるというか、「他人に尽くしたい」を変態的になるまで煮詰めたような印象。
「鞭でいたぶってあげる」より「焼きそばパン買ってこい」の方が喜ぶだろうし、売ってなかったら「罰を与えて下さい」よりは「今から作るので待ってて下さい」と言いそう。

シェアハウスは家事に関して分担しないと外野としては不公平感を覚えてしまうけど、ジャンルに掛からわず個性豊かなキャラが集うとそういう事に向いてなさそうなメンバーが出てくる。

『カリスマ』に至っては「こいつらどうやって生きてきたんだ」みたいなのが何人もいるので必然的に依央利に家事が集中してしまうのだけど、
「一人で全部やらされてかわいそう問題」が「いや彼それが生きがいなんで」という超強引な手法で解決されている。ちょっとやそっとのお世話好きじゃ済まないけど「服従のカリスマ」だからなぁ。

彼はこのシェアハウスに必須の人材だ。全員出演の8話での比較的正気度の高さもそれを物語っている。
頑張れ依央利。シェアハウスの行先は多分君に懸かっている。
↑7話の段階で書いてたフレーズだけどふみやもこんな事言ってたな。


・テラ

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自愛のカリスマ。自分が好き過ぎて鏡の前から動けなくなったり鼻血が止まらなくなったりするヤバいヤツ。

世間一般の「ナルシストキャラ」を2倍濃縮にしたような男。自分自身が絶対的に好き過ぎるだけで他人を見下したりしてる訳ではなさそうなので多分いい人。

超個人的な感覚として「向こうの世界でもカリスマとしてやっていけそうなカリスマ」の一位。(二位は断腸の思いで天堂天彦)
自分が生み出したものは誰もが欲しがる価値があると思っていて(鼻血付きティッシュとか)自らを『美』の体現者として生きていそうなので、モデルとかアパレル系の分野では本当の意味で「カリスマ」として生活できそうだと思う。
……というよりカリスマ達はどうやって収入を得てるかとか気にしちゃ駄目?

↑これ7話時点で書いてたんですけど聞き進めたらデザイン系の仕事で働いてるみたいです。よかった収入ある人いて。

とにかく自分が好きだけど、自分に自信があるから他人を見下したりする必要がないし、自分語りモードに入るタイミングさえなければ常識的に振る舞うから現状一番「カリスマらしい」と思えるカリスマ。全員出演回とかだと特に正気の時間が長い。つべのコメント欄で「オタクに優しいギャル」言われてる。そうかな……そうかも……

↑と思ってたら雪山で死にかけてたカリスマ達を思いっきり見殺しにしようとしてて笑っちゃった。まぁいいかギャグシーンだし。なんやかんやで遭難するならなんやかんやで助かるだろうし。

あと自分を褒める時に高貴だったり高飛車な言葉を使うのではなく、ゴリゴリのオタクが推しを褒める語彙なので笑っちゃう。その口調は「周囲が皆推しだけど自己評価は低いタイプのキャラ」にしか許されないヤツだよ。

・草薙 理解

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秩序のカリスマ。規律や秩序に基づいた行動を重んじ、それに従わないと激昂するヤバいヤツ。

一人称がたまに「理解お兄さん」な事で分かる通り秩序キャラ。他の作品にも秩序を重んじる委員長的キャラはいるけど理解はそれをかなり煮詰めた尖り方をしている。名前が「理解」なので『カリスマ』の話をしてるときに「理解」という言葉を使いにくい。なのに本人は「理解」という言葉をどちらの意味でもしっかり使う。やめてくれ。

『カリスマ』はこの手の「その属性のキャラはいるにはいるけど濃度が常軌を逸している」というパターンが多い。

尋常じゃなく細かい所まで指摘してくる上に最終的に物凄い剣幕でキレるので、彼自身の言動がもう秩序的かが怪しいのだが、多分「どうしてこうなってしまったのか」みたいなのが後々語られるのだろう。

そう、何故キレるかといえばカリスマ達が全然言う事を聞いてくれないからだ。反発のカリスマである猿川 慧はともかく、テラくんも反発してたし大瀬からも煽られたりしていた。小五月蝿い委員長キャラがぶーぶー言われるのはともかく、それでいて誰も従わないのは凄い。かわうそ……

あと秩序のカリスマ名乗ってるのに、全員並べた時にどうかしてる側に分類されるのもどうなんだ。

でも猿川 慧がピンチになった時に警察を呼んでくれ!と叫んだのは理解に対してだったので、「そういう事がちゃんとできそうな人」という信頼はあるんだと思う。
……思ってたけど「どうでもいい事ですぐ警察呼ぼうとするヤツ」と認識してるだけだったらどうしよう。


・猿川 慧

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反発のカリスマ。「人の言う事には絶対に従わない」という信念だがその「絶対」の度合いがヤバいヤツ。

粗暴系のキャラ。他人に反射的に反発する生き様で右を向けと言われたら左、左向けと言われたら右を向く。
「え?じゃあ右向かせたかったら左向けって言えばいいの?」
という誰もが0.2秒で思い付く対処法を実際に実行され、そしてまんまと意のままに操られる。

おバカ!!!!

でもこれは暴力を厭わない不良系のキャラ造形において発明だな、と思う。

作品の世界観によって、許される不法行為の「クライム指数」には差がある。これは俺が今作った言葉なので他所で通じないし俺ももう使わない。

例えば不良漫画だったら主人公含め不良なので、仲間を正す為にぶん殴ったりする行為は許容される。
「龍が如く」だったら皆ヤクザなので、主人公の恩人が昔滅茶苦茶に人を殺しまくってても「凄い男」になるし、主人公の桐生ちゃんがそのへんのヤンキーの歯をペンチで引っこ抜いてもしゃーなしという空気になる。

ただ平和な世の中でイケメン7人が共同生活という作品だと不法行為の許容ラインは最低値。自分の意思を押し通す為に仲間に対し暴力に訴えれば蛇蝎のごとく嫌われるキャラクターになるし、そんな脚本を書いた事自体が批判されてしまう。

その点猿川慧は他所で喧嘩してきたような描写があるし、それこそ「暴力はいけない」と言われたら反射的にぶん殴ってしまいそうな危うさがあるが、それを「尋常じゃなく御し易いのでカリスマ達は殴られたりしません」という驚異のやり方で解決した。反社会的キャラだけど不法行為を何もしなくて「こいつ不良なのは格好だけかよ」みたいな事も起きてないので凄い。

というか他人に対する反発が完全に条件反射な上に意思とは無関係なのが凄い。「またやっちまった!」と後悔はするが言われた事の逆をやるのはやめられず、また「アイロン掛けとか絶対しないでね」と言われたら反射的にアイロン掛けをしてしまい、それを完遂するまで自分が口車に乗せられた事に気付いていなかった。「生き辛れー!」って叫んでたけど本当にね。

君は男性向けコンテンツに女の子として生まれていたら同人で本当に酷い目に遭わされてたからな。カリスマに生まれて良かったとは絶対に思わないように。

↑ここまで書いた後に見た8話で生い立ちの片鱗が明かされて「酷い事しないであげてくれ……」という気持ちが強まった。世の中酷い奴どうじんさっか沢山いるから絶対気をつけないでくれ……


・天堂 天彦


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性のカリスマ。活動実態不明の「世界セクシー大使」なるものを自称してるヤバいヤツ。

ただ2言セクハラ紛いの発言をし、そのまま颯爽と去っていく衝撃の初登場を果たした男。彼のパートがあるせいで全体曲のMVを他人におすすめできないという嘆きがYouTubeのコメント欄に寄せらている。

ただ、彼はセクシーを追い求めているだけで性交としてのセックスを求めている感じでもない気がする。生物の本能に訴えかける性を自己表現として追求しているというか。
シェアハウスの面々に対しても「皆エロい!」と断言していたけど「なぁ……スケベしようやぁ……」という下劣さは感じない。後の話で思いっきりケツ撫でながら「今晩俺の部屋で待ってる(イケボ)」とかやってたらごめん。

↑言ってはいたな。言ってはいた。

なんかTENGAの理念を思い出す人。TENGAという男性の自慰の為のグッズ諸々の有名ブランド(女性向けはiroha名義で展開)があるのだが、TENGAのスタンスは「同じ三大欲求の食欲・睡眠欲と比べて性欲だけ恥ずべきものなのはおかしくない?堂々と胸張れるグッズ作るぜ(ハイパー意訳)」というもの。

だからTENGAはパッケージや内部構造に女性をモチーフとしたものを使用しない事で、「女性の代替品として劣情をぶつけるもの」から「性の快感に真摯に向き合う為の道具」としてこれらのグッズのイメージ塗り替えようとしているし、デザインもスタイリッシュに寄せて「秘匿するものではなく堂々と表に出せる商品」というブランドイメージで展開している。
TENGA自体が「そういうグッズ」としての知名度を持った為下ネタおもしろアイテム扱いされてるのには歯噛みするが、ともかく俺はその理念に「かっけぇぜ……」と思っており、天彦も同じ方向性のかっこよさを秘めているように感じる。

彼の言う「セクシー」もただ単に「エッチだ…w」みたいな意味合いではなく、男としての、ひいては人の「性」という本能に基づいた魅力がある、という抽象的ながらも指標は伝わる概念に思える。「ファビュラス」みたいな。考え過ぎかも。オタクは1を見て10を知った気になり20盛る悪癖がある。こういうコンテンツで「日頃からゴリゴリに女を抱きまくってます!」みたいなキャラに出来る訳がないので、その環境で「エロい男」を作るとこうなるのかもしれない。

平常時の立ち振舞が物腰の柔らかいちゃんとした大人なのもいいんだよな。現状一番好きなカリスマ。TENGAのアンバサダーとかどうです?『カリスマ』ファン層に対するTENGAの需要が終わってるわ。


・湊大瀬


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内罰のカリスマ。自己評価が異様に低い上に隙あらば自殺を試みるヤバいヤツ。

世間一般の「自己評価低い系キャラ」を5倍濃縮位にした味わい。
初主役回で本当に躊躇なく自殺を試みるし、ちょいと手首を一発(リストカッターケンイチ)というレベルではなく物理的に止められなかったらあっさり死ねる方法を取るので「こいつ今までよく死ななかったな」よりは「あ、この人残機制なんだな」と認識する。危ないから一階の部屋割り当ててくれん?

どうせ死ぬなら人に迷惑をかけず、かつちょっと面白い死に方がいいという価値観。わかるよ。どうせ命張るなら最後にド派手に行きたいし、かといって死後にネチネチ言われるような根に持たれ方もしたくないもんな。

選択肢をミスったら即アウトなシャドウゲイトみたいな彼だが、現状テラくんとふみやの対応が良いなと思う。頭ごなしに「自殺は駄目だよ」とぶつけるのではなく、理想の自殺方法を一緒に考えてその場の希死念慮を薄めたりとか、大瀬自身の自己評価は知らないけど少なくともこの作品は素晴らしいものだからもっと作品を見せて欲しい(次の作品を完成させるまでは生きていなくちゃいけない約束を作る)みたいな、「『自分自身を否定する大瀬』を否定しない」のは偶然だとしても適切な対応じゃないだろうか。オチで飛び降りられたりしたけど。

1話ごとに時系列が進んでるんだなと一番実感するのも彼で、理解に「(幸せの絶頂で)死のうとするのは駄目!」と言われた事を踏まえた行動をしていたし、クリスマスにツリーを作り上げたのもテラくんに作品を褒められた事を踏まえての行動だろう。
(皆がびっくりしていた→大瀬がものづくりをする事を知らない→今まで作品を作ってカリスマ達に見せるという事をしていなかったという事だと思うので)

そういえば依央利と相性が悪い事を「コンテンツの中で言っちゃうんだ」と思ってびっくりした。
仲が悪いとかじゃなくて「自分はゴミ以下」と思ってる人と「自分は皆の奴隷」と思ってる人の属性の噛み合いが悪いだけなんだけど、それを明言するんだな、と。ケンカップル(腐的な意味ではなく。男性向けコンテンツでもよく言う奴)的なぶつかり合いでもないのでなぁなぁにするものじゃないんだ。オタクはそういう不協和音演出に敏感だと思ってたので。
カリスマ達は基本マジで仲が良いから大丈夫だよ、というスタンスかも。

唐突に言葉でぶっ刺しに来るのはなんなんだ。彼女とか……いらっしゃらないんですか(全体攻撃)


伊藤ふみや

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正邪のカリスマ。ヤバいヤツ。

コイツが一番イカれてるとは夢にも思わなかった……
七人のカリスマの全体曲の印象だと「カリスマハウスでどったんばったん大騒ぎのトラブルが起きても『まぁそういうのもいいじゃん』で許しちゃって(正邪のカリスマ要素)皆から『もーふみやさん!』って言われてなんかまとめるゆるふわ系お兄さん」だと思ったのに。

初の主役回で「大瀬の荷物から堂々と金を抜き取る」というガチ目の「罪」がダイナミックエントリーしてきて耳を疑った。猿川慧のクライム係数がどうのとかいう話を全て過去にした。というかここまで来ると桐生ちゃんだって助走をつけて殴るレベルだよ。そういうサブイベあってもおかしくない。

その場にいた天彦に対して「大瀬の誕生日が近いからプレゼントを買おうとした。皆で金出し合うと負い目を感じちゃうから大瀬の金で買う」という異次元の回答で黙らせ、でもやっぱり良心が痛む天彦の財布からお金を出させた。

これアレか。最適解を導き出せるけどその過程の倫理観とかは無視してしまうサイコパス的な人か。

と安心した(してない)のも束の間、大瀬の口から
「誕生日は半年前だし、そもそも誕生日を人に教えてはいない」という衝撃の事実が発覚した。こいつヤベーぞ!

一回状況整理するか。この場合の彼の行動原理は2パターン考えられる。

①最初から大瀬の金を抜くつもりだった(手段を問わず金が欲しかった)
金を抜いてたら天彦に咎められる→咄嗟に嘘をつく→天彦が金を出してくれたので結果的には目的達成

②最終的に天彦が金をくれる事を読んでいた(合意の上で金を貰いたかった)
あえて目の前で大瀬の金を抜こうとする→予想通り釣られた天彦に対し用意していた嘘の誕生日の話をする→見事天彦が金を出してくれて作戦成功

どっちにしろだな!
古いインターネットに「イケメン無罪」ってスラングがあったが彼はまだ実刑を喰らってないだけ。イケメン執行猶予。

このカマしは最初の回でしか出来ない。「あいつは一発目で『彼は最大ここまでやります』という線を引いたんだ」と脳内海南の牧が解説している。これ以上はもう強盗とかしかない。

まぁでも本当に根が悪いヤツではないのはわかるんだよな~
多分彼の人生はロジックパズルのような思考回路なんだろうな。
「7人の死体を8人にするにはどうしたらいい?」というクイズに「全部バラバラにして一部のパーツが欠けた死体を8つ作る!」という回答をするのは人でなしではなく頭の回る人だ(それはクイズだから)。多分ふみやはその倫理観の成約がないパズルのように、それも非常にシンプルなゴールを設定して生きている気がする。「そんな事しちゃ駄目だろ!」と言われても「なんで?(問題文に駄目って書いてなくない?)」と答えるのもなんか腑に落ちる。

カリスマが集まってシェアハウスしてるのは彼の差し金らしく(お前らも一緒に暮らしてる理由知らねぇのかよとぶったまげた)『カリスマ』の根幹に関わる重要な存在らしい。それはいいんだけどミステリアスさの醸し出し方がコレってアリなのかよ。確かに本当の意味で「どうして集められたのかわからない(倫理観に縛られない非人道的な理由かもしれない)」から先は気になるけど……

全員に対して

「なんでこいつら集まってんの」「というかこいつらなんなの」は単純に視聴者を置いてきぼりにしてる訳じゃなくちゃんと今後のお楽しみとして秘匿されてるらしい。そんなシリアスな要素をひた隠しにしてイカれた全員曲PVをゲートウェイにしてるのすげぇな。そうじゃなかったら俺みたいな生活圏の違う人間が見ることはなかった訳だけど。

あとこいつらなんだかんだ言って滅茶苦茶仲いいな~。

猿川の所で「扱いやすいからカリスマは殴られない」とか書いたけどそれ以前にそもそも仲がいいから本当に大マジの喧嘩でもしない限り殴ったりはしないと思う。

8話の
「(生い立ちについて)文句あっか」
「文句なし。クール過ぎて惚れるぜ」
「だろ?」
滅茶苦茶最高。

この世の終わりみたいにアクの強い面々が7人同時に集まっても、カオスが訪れる訳じゃなくお互いがお互いのえぐみを相殺するので仲良し野郎共の日常に中和される。同世代位の男達が仲良くワチャワチャしてるの見てて楽しいのは男から見てもそう。「あ~~~~~~こういう仲のいい集まり憧れるよな~~~~~」という憧憬もあったり。

同時に話が進展しそうなシリアス要素が覗いた時に
「話の続きは楽しみだけどやめてくれ~~~~カリスマ達はずっと平和にドタバタしててくれ~~~~」という叫びが聞こえるのも確か。
不仲になって……とかは有り得なくとも、コンテンツの終盤の終盤で「一人去る時」が来ないとも限らない。日常系の物語の「終わり」ってどうしても想像したくないよね。

最後の最後に古のMtGのネタを突っ込む最悪な事をした所で以上。

長っっっっっっっっっっっっっっっげ。

もちろんこのコンテンツにある程度「面白いな」と思っているからではあるけど、俺は基本的に関心を向けたあらゆる事象にこれくらい書けるタイプなので本当に死ぬ程ハマってるとかではない。

『カリスマ』は現在カリスマチャージ(?)が進行してカリスマブレイク(とは?)が発生すると個人曲が開放される(何故?)という展開中らしく(要出典)最前線を張ってる人達はリアルタイムにカリスマチャージされていく様子、カリスマブレイクの際に何が明かされるのか等、「追う面白さ」が用意されてるらしい。すごいね。


こんな感じで『カリスマ』の初見の感想をまとめてみました。

ギブアンドテイクの「ギブ」の方は「ウマ娘」を始めて、初めてハルウララのシナリオを完走して死んだ時の慟哭でお願いします。

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