7/6 振り上げた拳を降ろさない

5月の始めにも書いたが、俺が余生を支援している引退馬のハヤテが2024年の4月に亡くなった。29歳なので大往生といえる。

競走馬時代、そして騎馬隊時代の彼を知っていたわけではないが、オモコロの記事で取材した際に出会った縁と、彼を支援する会の代表の頑張りを応援したい気持ちもあり、2021年から支援を行っていた。

そこから支援先も増やし、俺はこれまで4頭の引退馬の余生を支える寄付をしていたが、その枠が1つ「役目を終えた」形となっていた。

そしてこの度、同会の代表がハヤテの縁から、警視庁騎馬隊の後輩にあたる「幸希」を新たに迎え入れた。

4月1日の時点ではまだ騎馬隊にいる事になっている。

競走馬時代の名前はゲットブラック。サクラバクシンオー産駒。

ここで「わーびっくり!」みたいなリアクションをしていないのは、俺がハヤテの会が引き継ぐ新たな引退馬の支援を事前に継続する事を伝えていたからだ。

話は変わって、俺の収入は今後がっつり落ちる事が想定される。
以前の収入でもこんなん屁でもねえや!という金額ではなかったが、収入が減れば寄付金の負担は相対的に大きくなる。

ハヤテの支援をしていたのは取材の際に会ったのがきっかけであり、幸希との縁はないと言えば全くない。
放っておけばハヤテの会の区切りと同時に支援も終了となり、家計への負担を減らすきっかけでもあった。

でも俺は寄付の継続を既に決めている。

理由の1つは、ハヤテの会への支援の理由が「マーサファームとハヤテの会の活動を支援したいから」というもの。ハヤテの後輩が来るというのならそれを続けない理由もない。

もう1つは意地。
一度「やってやる」と振り上げた拳は降ろさないのが美徳だと思っているからだ。

本当に、本当に正直な事を言えば、引退馬の支援活動として寄付を続けている事を公言しているのに、「ちょっと褒めてくれ」という気持ちが存在している事は否定出来ない。
そして俺のイメージする「正義」というか「かっこいい奴」の根幹に「清貧」があるから、多少自分が苦しくなろうが、いやむしろ苦しくなってる程、それでも誰かの為に何かしてる奴が「かっけー」と思っているので、俺も小指の爪の先でもいいから「かっけー奴」で居続ける為に、寄付を止めるという選択肢はなかった。

念の為いうと単発の寄付をする人、そもそも寄付をしない人を「ダセェ」と見ているのではなく、「どうだ俺はカッケーだろ」と背中を見せたいだけ。

そりゃ家賃も払えない程貧困してしまったら流石に寄付は継続できないかもしれないが(そもそも口座から引き落とせない)それまでは可愛いお馬さん達の為に振り上げた拳を掲げ続けてやりたいと思う。

皆末永くカッコつけさせてくれよな。

【今日の裏メニュー】
幸希に会いに行くのが楽しみ

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